ガッツを見せたベストゲーム
スタメンを10人入れ替えた日本は立ち上がりたどたどしかったが、尻上がりに調子を上げて連係を作った。しぶとい戦いをした。全員のシュートへの強い意欲がチームを鼓舞し、ボールに魂を乗せた。「ガッツを見せた」という意味では本大会のベストゲームだった。
前半40分に1点リードされた日本はその3分後、すかさず追いつく。SB室屋が右サイドを破ってクロスを入れ、FWの武藤が力強くヘッドで叩き込んだ。ゴールの瞬間、片手を振り上げまるで仁王のように顔をゆがめてガッツポーズした武藤の気迫がチームにがっつりギアを入れた。
後半13分には相手のクリアボールがスペースへ流れたところを、ボランチの塩谷がボックス外から目の覚めるようなミドルシュートをぶち込む。
これで1点リードした日本は後半20分頃からゾーンを下げて守備的なゲーム運びをし、すっかり試合を殺した。初顔合わせのサブチームが試合の流れを読んだ終わらせ方をした。大人のサッカーである。
これで日本は1次リーグを8大会連続の1位で突破した。デキが悪かった大会初戦から、日本は尻上がりに調子を上げている。こういうときのチームは強い。さあ次は決勝トーナメントだ。
相手のほうが完成度は高いが……
この日も日本のフォーメーションはいつも通りの4-2-3-1だ。スタメンはGKがシュミット・ダニエル。最終ラインは右から室屋、三浦、槙野、佐々木。セントラルMFは青山と塩谷のコンビ。2列目は右から伊東、北川、乾。ワントップは武藤だ。
試合の立ち上がり、明らかにウズベキスタンのほうが完成度が高い。全員が統一されたコンセプトのもとに動いている。球離れが速く2タッチ以内のサッカーをする。ボールを奪ってからのカウンターが非常に速い。
だがそんな相手を、連携がバラバラな日本の急造サブチームが根性で黙らせるのだからサッカーはおもしろい。「個の力」では日本が上なのだ。
立ち上がり、我が物顔でプレイしていたウズベキスタンは、日本の力強いファーストシュートで「おや?」と途端に空気が一変。日本が2本、3本とアグレッシブなシュートを重ねるごとに明らかに彼らはビビッて行った。
前半34分、北川が俊敏なターンからすばらしいシュートを放つ。オマーン戦はデキが悪く消極的だったが、長友の「洗脳」が効いたのか(笑)、彼はすっかり吹っ切れている。まだまだ「死んでいない」ところを見せた。やはり北川はダイレクトプレイがいい。すごい運動量で前線から守備し、よく走る強靭なスタミナがある。
終盤はうまく試合を殺した
後半になると、日本は相手が仕掛けてくる速いカウンターのリズムに慣れ、トランジションを上げてうまく対応するようになった。たくましい応用力を見せつけた。
またゲームの終盤、1点リードしている日本は自陣にブロックを敷いてあえて相手にボールを持たせ、原口、遠藤、冨安と守備ができる選手を次々に投入して試合を締めた。機を見るに敏な森保監督の采配が魅せた。
得点力のある武藤と塩谷が雄々しくレギュラー争いに名乗りを上げ、俊敏な北川とシュート力のある伊東も力を出した。またGKは不安定な権田より、ここ一番に強くメンタルもいいシュミット・ダニエルのほうが明らかに上だと思うがどうか?
日本は1失点目、簡単に振り切られた槙野と三浦の対応は悪かったし、肝心なときにバイタルを開けるボランチにも課題が残る。だが、この試合はそういう試合じゃない。技術や戦術ではなく、日本が気迫で相手をねじ伏せたゲームだ。決勝トーナメント1回戦の相手はサウジアラビア。この調子でぶちかましてほしい。
スタメンを10人入れ替えた日本は立ち上がりたどたどしかったが、尻上がりに調子を上げて連係を作った。しぶとい戦いをした。全員のシュートへの強い意欲がチームを鼓舞し、ボールに魂を乗せた。「ガッツを見せた」という意味では本大会のベストゲームだった。
前半40分に1点リードされた日本はその3分後、すかさず追いつく。SB室屋が右サイドを破ってクロスを入れ、FWの武藤が力強くヘッドで叩き込んだ。ゴールの瞬間、片手を振り上げまるで仁王のように顔をゆがめてガッツポーズした武藤の気迫がチームにがっつりギアを入れた。
後半13分には相手のクリアボールがスペースへ流れたところを、ボランチの塩谷がボックス外から目の覚めるようなミドルシュートをぶち込む。
これで1点リードした日本は後半20分頃からゾーンを下げて守備的なゲーム運びをし、すっかり試合を殺した。初顔合わせのサブチームが試合の流れを読んだ終わらせ方をした。大人のサッカーである。
これで日本は1次リーグを8大会連続の1位で突破した。デキが悪かった大会初戦から、日本は尻上がりに調子を上げている。こういうときのチームは強い。さあ次は決勝トーナメントだ。
相手のほうが完成度は高いが……
この日も日本のフォーメーションはいつも通りの4-2-3-1だ。スタメンはGKがシュミット・ダニエル。最終ラインは右から室屋、三浦、槙野、佐々木。セントラルMFは青山と塩谷のコンビ。2列目は右から伊東、北川、乾。ワントップは武藤だ。
試合の立ち上がり、明らかにウズベキスタンのほうが完成度が高い。全員が統一されたコンセプトのもとに動いている。球離れが速く2タッチ以内のサッカーをする。ボールを奪ってからのカウンターが非常に速い。
だがそんな相手を、連携がバラバラな日本の急造サブチームが根性で黙らせるのだからサッカーはおもしろい。「個の力」では日本が上なのだ。
立ち上がり、我が物顔でプレイしていたウズベキスタンは、日本の力強いファーストシュートで「おや?」と途端に空気が一変。日本が2本、3本とアグレッシブなシュートを重ねるごとに明らかに彼らはビビッて行った。
前半34分、北川が俊敏なターンからすばらしいシュートを放つ。オマーン戦はデキが悪く消極的だったが、長友の「洗脳」が効いたのか(笑)、彼はすっかり吹っ切れている。まだまだ「死んでいない」ところを見せた。やはり北川はダイレクトプレイがいい。すごい運動量で前線から守備し、よく走る強靭なスタミナがある。
終盤はうまく試合を殺した
後半になると、日本は相手が仕掛けてくる速いカウンターのリズムに慣れ、トランジションを上げてうまく対応するようになった。たくましい応用力を見せつけた。
またゲームの終盤、1点リードしている日本は自陣にブロックを敷いてあえて相手にボールを持たせ、原口、遠藤、冨安と守備ができる選手を次々に投入して試合を締めた。機を見るに敏な森保監督の采配が魅せた。
得点力のある武藤と塩谷が雄々しくレギュラー争いに名乗りを上げ、俊敏な北川とシュート力のある伊東も力を出した。またGKは不安定な権田より、ここ一番に強くメンタルもいいシュミット・ダニエルのほうが明らかに上だと思うがどうか?
日本は1失点目、簡単に振り切られた槙野と三浦の対応は悪かったし、肝心なときにバイタルを開けるボランチにも課題が残る。だが、この試合はそういう試合じゃない。技術や戦術ではなく、日本が気迫で相手をねじ伏せたゲームだ。決勝トーナメント1回戦の相手はサウジアラビア。この調子でぶちかましてほしい。