まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 9月

2024-09-25 17:25:47 | 文庫のページ
新しく買った本
①『チリとチリリ ちかのおはなし』 どいかや アリス館2013
 自転車で走る、おかっぱ頭の赤いほっぺのチリとチリリの冒険シリーズ6冊目です。
 ふたりはほとんどそっくりで見分けがつかないのですが、絵をよく見ると違いがしっかり描かれています。このシリーズを楽しんでいる人はもう気がついているかもしれませんね。出かけようかと声をかけるのは必ずチリリで、自転車で、前を走っているのは必ずチリです。ワンピースのボタンの色の違いでわかります。です。チリは赤いボタン、チリリは青いボタンです。どちらも黒いズボンだと思っていましたが、チリリはズボンではなくタイツです。持ち物、身につけるものもチリは赤いもの、チリリは青いものに統一されています。
 今回は初めてふたりの家の中から物語がスタートします。地下の貯蔵庫の壁が壊され、逃げていく何者かを追って、ふたりは地下の国を自転車で走ります。モグラたちの落花生畑や、地下の美しいお花畑や湖にも出会います。犯人はアナグマの子どもたちでした。お詫びにアナグマのお母さんから美味しいてんぷらとスープをごちそうになるふたりです。
②『チリとチリリ あめのひのおはなし』 どいかや アリス館2019
 シリーズ7作目です。いつものように自転車で出かけたふたりは途中で雨にあいます。雨ふる森のたたずまいが美しいです。雨の日だけ営業しているカフェで、額縁のような窓から雨を眺め、お茶を楽しみます。レインコートを着たふたりはますます激しくなる雨の中を走りながら、不思議な体験をします。なんと「さかさあめ」の上を走っているのです。
雨がやみ、さて地上にもどるにはどうしたらいいか、かんでいたグミガムキャンディーのおかげでふたりは無事地上にもどれます。
③『チリとチリリ よるのおはなし』 どいかや アリス館2021
 シリーズ8冊目です。森の方から聞こえてくるお囃子に誘われて、チリとチリリはお祭りに出かけます。森の入り口のドリンクスタンドで黒猫が作るおつきみドリンクのおいしいこと!なんばいもおかわりしているうちに、ふたりの顔や体にひげやしっぽが現れ、耳も大きくなります。ふたりは夜の森の動物たちのお祭りに招待されたのです。おいしそうな屋台がいっぱい。ヨーヨーで遊んだり、花火をしたり、動物たちと一緒に楽しい夜の祭りを堪能します。
④『ちいちゃな女の子のうた「わたしは生きてるさくらんぼ」』
       デルモア・シュワルツ/バーバラ・クーニー しらいしかずこ訳 ほるぷ出版1981

 自然と一つになり、喜びいっぱいの小さな女の子の高らかにうたいあげる生への賛歌の絵本です。
 毎朝、新しいものに生まれ変わる私。さくらんぼにもリンゴにもプラムにも、時には木にも猫にも花にも、そして様々な色にも、赤にも金にも緑にも青にも自由に生まれ変わる私。その可能性を前に「わたしはわたし」と誇らかに唄う姿に感動をもらえます。
 そんな小さな女の子をバーバラ・クーニーはすてきに描いて見せてくれます。雪景色の向こうに広がる夕焼けでしょうか。赤が印象的です。白と赤が織りなす世界の神秘さ、その静けさに圧倒されます。木の葉が黄葉する森も、夜明け前の朝もやの立ち込める世界も美しいです。
 古書店で見つけて思わず購入してしまいましたが、2019年に復刊になりました。
 『ルピナスさん』や『クリスマス人形のねがい』(ルーマー・ゴッテン文)など、文庫にはバーバラ・クーニーの絵本がたくさんあります。
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