寄贈本
ありがとうございます。
◆内田麟太郎さんからいただきました。
『ことばの遊園地』内田麟太郎詩集 石風社2023.11
文字と記号と言葉が楽しそうに組み合わさって、不思議な世界が見えてくる詩集です。頭を柔らかくして向き合うといいのかもしれません。難解な詩もあります。とにかく楽しんでください。
新しく買った本
①『クリスマスマーケット ~ちいさなクロのおはなし』 降矢なな 2023.10
スロヴァキア在住の降矢ななさんの美しいクリスマスの本です。1992年に留学してから30年以上もずっとスロヴァキアに暮らしています。スロヴァキアでは12月になると旧市街の真ん中にある広場にたくさんのマーケットが立ち並び、たくさんの人でにぎわうそうです。そんなクリスマスマーケットの活気ある、楽しい雰囲気が大判の絵本の中で美しく描かれています。
広場に立つ大きなモミの木の下に捨てられていた子犬のクロと、お母さんと一緒にマーケットにやってきた白い犬のぬいぐるみを持つ女の子のすてきな物語です。女の子は人ごみの中でぬいぐるみをなくしてしまいます。ぬいぐるみを見つけたのはクロ。女の子のにおいを追って、声を探してマーケットの中を走るクロの懸命さが心に残ります。結末も感動的です。
②『ホタルの光をつなぐもの』 福岡伸一・五十嵐大介 月刊たくさんのふしぎ2022年7月号 福音館書店
自然界に生きる生きものたちが他の生き物たちとどうつながって生きているのか、その連鎖とバランス、一つでも崩れるとどうなるのか、女の子とお父さんの会話を通して興味深く知ることができます。
小川でホタルの幼虫を見つけた女の子は家で育てたいと思いますが、父の話を聞き、ホタルの幼虫は自然の中で育つことが一番いいことに気づきます。女の子が成長し大人になり、環境は変化し、小川は地下に潜り、その上に緑道ができてしまいます。それでも長い時間をかけて自然は自らの力で失われたものを取り戻そうとする回復力を持っていることをお父さんは語ります。
自然界の動的平衡についてわかりやすく語る福岡伸一さんの興味深い本です。
③『バサラ山スケッチ通信 ぼくの鳥の巣探検』 鈴木まもる 小峰書店 2006.10
④『バサラ山スケッチ通信 世界の鳥の巣を求めて』 鈴木まもる 小峰書店 2007.11
『バサラ山スケッチ通信 山のくらしと動物たち』(2005年)に続く2冊目・3冊目です。
2冊目は、伊豆のバサラ山に住み、鳥の巣と出会い、その造形の美しさにひかれ、たくさんの鳥の巣を収集し、日本で初めての鳥の巣の展覧会を開催し、鳥の巣の絵本の制作を始める鈴木まもるさんの興味深い人生を知ることができます。
3冊目は、海外の鳥の巣を求めて東南アジアや南アフリカまで出かけていくエネルギッシュな行動力に驚きます。鳥の巣を通してたくさんの人々との出会いも豊かで感動的です。3冊目の最後はニワシドリを取材するためにオーストラリアに旅立つところで終わっています。その旅の様子は『ニワシドリのひみつをもとめて ―ものづくりする鳥のふしぎをさぐる旅―』(理論社2023.7)に詳しいです。
⑤『続 窓ぎわのトットちゃん』 黒柳徹子 講談社 2023.10
『窓ぎわのトットちゃん』(1981)が出版されて42年後の今年、出版されました。90歳の徹子さんの文体のみずみずしさに感動できます。ご自分のことを「トットは」と客観的に語る文体、感情を抑えた表現によって、トットちゃんが体験した戦争がどんなものであったか、戦争を知らない人たちにも強く訴えるものがあります。
戦後、「子どもに上手に絵本を読んであげるお母さんになろう!」という思いで応募したNHKの専属俳優に、6000人もの応募者から採用された17人の一人として、テレビやラジオで活躍していく人生が始まります。いろいろな困難にぶつかりながらもめげずに前に進んでいく一途な姿が心に残ります。どんどん仕事が増えていく中で、仕事を始めて18年後、本格的に演劇を勉強するため留学を決意し、ニューヨークに向かうところで本は終わっています。いろいろな人に支えられながら成長していくトットちゃんの涙と笑いの人生に感動できます。
もうひとつ、ケストナーやリンドグレーンのファンだったトットちゃんがなんとお二人からお手紙をいただき、飛び上がるように嬉しかったトットちゃんにも出会えます。
ありがとうございます。
◆内田麟太郎さんからいただきました。
『ことばの遊園地』内田麟太郎詩集 石風社2023.11
文字と記号と言葉が楽しそうに組み合わさって、不思議な世界が見えてくる詩集です。頭を柔らかくして向き合うといいのかもしれません。難解な詩もあります。とにかく楽しんでください。
新しく買った本
①『クリスマスマーケット ~ちいさなクロのおはなし』 降矢なな 2023.10
スロヴァキア在住の降矢ななさんの美しいクリスマスの本です。1992年に留学してから30年以上もずっとスロヴァキアに暮らしています。スロヴァキアでは12月になると旧市街の真ん中にある広場にたくさんのマーケットが立ち並び、たくさんの人でにぎわうそうです。そんなクリスマスマーケットの活気ある、楽しい雰囲気が大判の絵本の中で美しく描かれています。
広場に立つ大きなモミの木の下に捨てられていた子犬のクロと、お母さんと一緒にマーケットにやってきた白い犬のぬいぐるみを持つ女の子のすてきな物語です。女の子は人ごみの中でぬいぐるみをなくしてしまいます。ぬいぐるみを見つけたのはクロ。女の子のにおいを追って、声を探してマーケットの中を走るクロの懸命さが心に残ります。結末も感動的です。
②『ホタルの光をつなぐもの』 福岡伸一・五十嵐大介 月刊たくさんのふしぎ2022年7月号 福音館書店
自然界に生きる生きものたちが他の生き物たちとどうつながって生きているのか、その連鎖とバランス、一つでも崩れるとどうなるのか、女の子とお父さんの会話を通して興味深く知ることができます。
小川でホタルの幼虫を見つけた女の子は家で育てたいと思いますが、父の話を聞き、ホタルの幼虫は自然の中で育つことが一番いいことに気づきます。女の子が成長し大人になり、環境は変化し、小川は地下に潜り、その上に緑道ができてしまいます。それでも長い時間をかけて自然は自らの力で失われたものを取り戻そうとする回復力を持っていることをお父さんは語ります。
自然界の動的平衡についてわかりやすく語る福岡伸一さんの興味深い本です。
③『バサラ山スケッチ通信 ぼくの鳥の巣探検』 鈴木まもる 小峰書店 2006.10
④『バサラ山スケッチ通信 世界の鳥の巣を求めて』 鈴木まもる 小峰書店 2007.11
『バサラ山スケッチ通信 山のくらしと動物たち』(2005年)に続く2冊目・3冊目です。
2冊目は、伊豆のバサラ山に住み、鳥の巣と出会い、その造形の美しさにひかれ、たくさんの鳥の巣を収集し、日本で初めての鳥の巣の展覧会を開催し、鳥の巣の絵本の制作を始める鈴木まもるさんの興味深い人生を知ることができます。
3冊目は、海外の鳥の巣を求めて東南アジアや南アフリカまで出かけていくエネルギッシュな行動力に驚きます。鳥の巣を通してたくさんの人々との出会いも豊かで感動的です。3冊目の最後はニワシドリを取材するためにオーストラリアに旅立つところで終わっています。その旅の様子は『ニワシドリのひみつをもとめて ―ものづくりする鳥のふしぎをさぐる旅―』(理論社2023.7)に詳しいです。
⑤『続 窓ぎわのトットちゃん』 黒柳徹子 講談社 2023.10
『窓ぎわのトットちゃん』(1981)が出版されて42年後の今年、出版されました。90歳の徹子さんの文体のみずみずしさに感動できます。ご自分のことを「トットは」と客観的に語る文体、感情を抑えた表現によって、トットちゃんが体験した戦争がどんなものであったか、戦争を知らない人たちにも強く訴えるものがあります。
戦後、「子どもに上手に絵本を読んであげるお母さんになろう!」という思いで応募したNHKの専属俳優に、6000人もの応募者から採用された17人の一人として、テレビやラジオで活躍していく人生が始まります。いろいろな困難にぶつかりながらもめげずに前に進んでいく一途な姿が心に残ります。どんどん仕事が増えていく中で、仕事を始めて18年後、本格的に演劇を勉強するため留学を決意し、ニューヨークに向かうところで本は終わっています。いろいろな人に支えられながら成長していくトットちゃんの涙と笑いの人生に感動できます。
もうひとつ、ケストナーやリンドグレーンのファンだったトットちゃんがなんとお二人からお手紙をいただき、飛び上がるように嬉しかったトットちゃんにも出会えます。