まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 10月

2023-10-29 15:50:36 | 文庫のページ
新しく買った本
①『はっぱのほん』 いさわゆうこ 文一総合出版2023.8
 草花や野菜の葉っぱにたくさん出会える絵本です。130種類の葉っぱがどれも存在感をもって細部まで丁寧にしっかり描かれ、感動的です。
 さまざまな葉っぱがあることに驚きます。ゆずの葉は縦に大きい葉と小さい葉がふたつつながっていたり、アケビの葉は五つで一枚の葉っぱだったり、また毒のある葉っぱやくさいにおいの葉っぱ、とげのある葉っぱなど、形も大きさもさまざまな葉っぱの特色を知ることができます。取り上げた130種類の草花や野菜についての詳しい解説もついています。葉っぱについての情報がいっぱいのうれしい絵本です。
②『しあわせなモミの木』 シャーロック・ゾロトウ/ルース・ロビンス みらいなな訳 童話屋1991.11
 長いこと空き家になっている家に越してきた、ちょっと変わったクロケットさんと小さなモミの木のすてきなお話です。
 ある年のクリスマス・イブに、クロケットさんは花屋さんで一本の木と運命的な出会いをします。
 それは枯れかけた小さなモミの木です。土と水と太陽とクロケットさんの愛情によって枯れかけた小さなモミの木は命をもらい、長い時間をかけて大きなモミの木に成長していきます。スズメや色さまざまな小鳥たちがやってくるようになり、子ども達も集まってくるようになります。通りの街路樹がみんな葉を落とす冬、雪降る中でも緑の葉を茂らせるモミの木は美しいです。クロケットさんのモミの木への深い愛情が自然の豊かさと人々の触れ合いを生み出します。
 季節の移り変わりを物語るようにページによって色の違う紙が使われ、静かなたたずまいの絵も美しく、心に残ります。絵もお話も最高に素敵なクリスマスの物語です。
③『土曜日はお楽しみ』 エリザベス・エンライト 谷口由美子訳 岩波少年文庫2010.12 
 メレンディ家の4人きょうだいの物語です。モナは13才、ラッシュは12才、ランディは10才半、末っ子のオリバーは6才です。
 退屈な土曜日がランディのすてきな提案によって、最高に楽しい土曜日になります。土曜日にそれぞれがもらうおこずかいを合わせて、それを一人で使って好きなことをしようというのです。4週間に一度ですが、50セントではできないことも1ドル60セントもあれば、美術館に行くこともバレエを見に行くこともできます。
 4人にとって初めての一人だけのお出かけが実現します。母親は亡くなりましたが、すてきなお父さんと家政婦のカフィとボイラーの火炉の番をするウィリーに囲まれて、4人の子ども達が失敗を重ねながらも伸び伸びと明るくたくましく生きる姿が心に残ります。
 アメリカの児童文学です。
④『伝言』 中脇初枝 講談社2023.8
 満州事変の前の年(1930年)に満州で生まれた実在の﨑山ひろみさんをモデルに描いた物語です。
 新京の敷島高等女学校3年の時、15歳のひろみさんたちが学徒動員で関わった作業は家族にも誰にも口外してはいけない軍事秘密でした。軍国少女として懸命に作業を続ける少女たち。何を作っていたか知るのは戦後になってです。
 満州でもソ連を標的に風船爆弾を作っていたのです。章によって語り手が変わり、視点を変えて語られることで、終戦間際の満州で何が起きていたか、ひろみさんには見えなかったこと、知らなかったことが明らかにされます。「自分たちがいた場所が自分たちのいるべき場所じゃなかった」と戦後、16才のひろみさんは気づきます。
 90歳になった今もひろみさんが満州についての資料を集め、調べ、満州であったことを語り続けるのは、その頃、気づけなかった多くのことがあったからです。
 中脇さんの『世界の果てのこどもたち』に連なる戦争中の中国大陸の物語です。





































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寄贈本 10月

2023-10-28 12:26:10 | 文庫のページ
ありがとうございます。
寄贈本
■汐﨑順子さんからいただきました。
①『のまどくん』 片山 健 文溪堂2010.9
 のんびりゆっくり心を全開にして歩いていく「のまどくん」の楽しいお話。次々とすてきな宝物を見つける「のまどくん」の洋服のポケットは
どんどん膨らんでいきます。水彩の淡い風景の中を元気に歩いていく「のまどくん」が印象的です。
②『りんごろうくんのもりあるき』 わたなべてった/なかがわかくた アリス館2008.8
 渡辺鉄太さんが住むオーストラリアの森を舞台に描いたお話です。
 りんごろうくんはお父さんと一緒に森に出掛けます。初め、森の持つ大きな自然にちょっとしり込みしてしまいますが、帰るころにはすっかり森の豊かさ、楽しさに魅了されているりんごろうくんが愉快です。森の地図もあり、りんごろうくんの歩いた道をたどることができます。オーストラリアの森を美しく描いた中川画太さんの絵もすてきです。
■小山恭子さんからいただきました。
『その本は』 又吉直樹・ヨシタケシンスケ ポプラ社2022.8
 芥川賞作家の又吉さんとたくさんの人気絵本を出しているヨシタケシンスケさんのお二人が書いたちょっと変わった構成の本の物語。
 本の好きな王様に頼まれて珍しい本を探しに旅に出た二人の男が見つけてきた「本」を1冊の本にまとめたのがこの本です。緑色の豪華な装丁の表紙が美しいです。
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大人のコーヒーサロンとレンゲの会

2023-10-27 22:12:32 | 文庫のページ
≪大人のコーヒーサロン≫
  11月8日(水)1:00~3:00(第2水曜日)

 10月には小学校にお勤めの先生が初めて参加しました。ふだんはお仕事があるので文庫にいらっしゃるのは土曜日だけですが、今回はちょうど学校が秋休みと重なったので、参加して下さったのです。毎回、新しい方が参加してくださって、ありがたいです。7人でおしゃべりを楽しみました。
 次回は12月13日(水)1:00です。  今年最後のコーヒーサロンです。

レンゲの会 11月27日(月)10:30~13:00
   月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
   今年度も会食なしでおこないます。13:00~14:00コーヒータイム
絵本作家で鳥の巣研究家の鈴木まもるさんの絵本、児童書(さし絵)を取りあげます。
鳥の巣の絵本がたくさん出版されています。
その他『戦争をやめた人たち』、『あるヘラジカの物語』、『水とはなんじゃ?』(かこさとし)など多数。
好きな絵本をお持ちください。
来年1月21日(日)1:00 仙台手をつなぐ文庫の会の50周年記念講演会にお招きします。どうぞ 講演も聞きに来てください。

次回は1月29日(月)10:30です。 10月のレンゲの会では松岡享子さんの創作絵本・児童書を取りあげましたが、1月は松岡さんが翻訳した絵本・児童書を取りあげます。
松岡さんが翻訳した、好きな絵本・児童書をお持ちください。
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おぼえてみませんか

2023-10-27 21:54:02 | 文庫のページ
おぼえてみませんか
今日は朝から晩だった
きょうは あさから ばんだった
うまれた ばかりの ばあさんが
85~6の まご つれて
てくてく てくてく あるいてた
とうふの かけらに つまずいて
うみから がけへ  おっこちた
みてない やつが  はっけんし
あわてて ゆっくり でんわした
ひとりの けいかん ぞろぞろと
まがった みちを  まっすぐに
まえへ  まえへと ばっくした

ぶたがぶたれた  村山知義
ぶたが ぶたれた ぶたに ぶたれた
なぜ ぶたれた
1で いばって  2で にらんで 
3で さわいだら 4で しかられて
5で ごつん   ぶたが ぶたれた

2羽の小鳥 マザー・グース
2わの ことりが へいのうえに すわっていた
なまえは ピーター なまえは ポール
とんでいけ ピーター とんでいけ ポール
もどっておいで ピーター
もどっておいで ポール

くらい くらい
くらい くらい もりの なかに
くらい くらい いえが あって
その くらい くらい いえの なかに
くらい くらい へやが あって
その くらい くらい へやの なかに
くらい くらい おしいれが あって
その くらい くらい おしいれの なかに
くらい くらい たなが あって
その くらい くらい たなの うえに
くらい くらい はこが あって
その くらい くらい はこの なかに
おばけが いたんだって

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10月・11月の文庫の日

2023-10-25 15:48:18 | 文庫のページ
10月25日(水)
 4:00 おはなし「おんちょろちょろ」 松尾
 4:30 かわりめん
10月28日(土)
 4:00 おはなし「漁師と魔人」 中村
 4:30 おりがみ(10ページのノート)
11月1日(水)
 4:00 おはなし「ちいちゃいちいちゃい」 松尾
 4:30 紙テープのしおり
11月4日(土)
 4:00 おはなし「白い家の老人」 松尾
 4:30 紙テープのしおり
11月8日(水)
 4:00 おはなし「おだんごぱん」 武田
 4:30 牛乳パックの変身箱パズル
11月11日(土)
 第2土曜日は
   文庫お休みです。

11月15日(水)
 4:00 おはなし「ワラの牛」 笹森
 4:30 新聞紙のヨーヨー
11月18日(土)
 4:00 
    秋の特別おはなし会
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秋の特別おはなし会

2023-10-25 15:35:10 | 文庫のページ
秋の特別おはなし会
    11月18日(土)4:00

子どもも大人も初めての方も誰でもお話を覚えて語ることができます。
詩やわらべうた、短いお話など、好きなおはなしを覚えて語ってみませんか。
7月の夏の特別おはなし会では子どもがふたり、語ってくれました。子ども達に語ってもらえるのはうれしいです。
聞きに来てくださる方も大歓迎です。どうぞ聞きに来てください。

 ・だんなもだんな大だんなさま(イギリスの昔話)  松尾
 ・名人4人きょうだい    (グリムの昔話)   武田
 ・極楽みてきた婆さまの話  (遠野の昔話)    笹森
 ・りこうなおきさき     (ルーマニアの昔話) 松尾
◎語ってくださる方はこれからでもかまいませんので、お話の題名をお知らせください。
 
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今月の詩 10月

2023-10-25 15:17:35 | 文庫のページ
 おちば
     みずかみかずよ


 秋の風に     
 そめられて    

 いちょう並木は  
 きいろです    

 さくら並木は   
 あかいいいろ   
         
 けやき並木は   
 きんちゃいろ
         
 明るくはずんで  
 うれしそう    

 さよなら
 さよなら
 さようなら

 おわかれしていく
 木の葉たち

 美しいのは
 なぜでしょう

 風に木の葉が
 ひかるから

 風に木の葉が
 もえるから

 ありがと
 ありがと
 ありがとう
 土にかえれるよろこびで

 おちばの
 ことばは
 美しい
   (『いのち』 石風社)

秋が深まってきましたね。黄や赤に染まっていく木の葉が美しいです。
この季節になると、みずかみかずよさんの秋の詩を思い出します。その中から今月は「おちば」を選びました。もう何度も「今月の詩」に選んでいますが、どうぞ楽しんでください。
文庫の庭のハウチワカエデもブルーベリーも、赤く色づいてきました。
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