6月9日土曜日マチネ。Priscillaは7回目の観劇。
今回の座席はコチラ。
いつもオーケストラ席前方ばかりだったので、一度くらいは全体を見渡せるメザニンで観てみたかったのだ。
ところで、昨日と本日はフランク役のMike McGowanさんが休演されていた。
昨日はGavin Lodgeさん、そして本日はあのバレリーナ役のKyle Brownくんが代役を務めるとのこと。
さらにMikeさんがアンサンブルとして立つシーンは、キャスト最年少であるswingのAmaker Smithくんが登板していた。
つまりHot Stuffのシーンにおいては、AmakerくんはGavinさんやKyleくんの役に回るってことなのね。ちょいややこしい
左からAmakerくん、Mikeさん、Kyleくん。長身の方々の集合写真。
Kyleくんで188センチなもので、うっかりメガヒヨなんて紛れ込んでしまったらホビットと間違われてしまう!!
Broadwaywolrd.comより写真を借用。
Amakerくんは東京のディスコで働いていたことがあると言っていた。
彼は名門ジュリアード音楽院の卒業生なので、短期的なアルバイトで来日したのかな?
多分、いわゆる「屈強な黒人SP」として雇われていたのだろうね。
素顔はこんなにキュートな男の子なわけなんだけど
前置きが長くなったけれど、今回の旅行ではフランク役を三人の役者さんで見較べることができた。
そんなわけで今回の作品解説は、"大きい声じゃ言えないが、みんな大好き"Hot Stuffのシーン一本でいくね。
…というか、このシーンは自分にとっては衝撃だったよ。Priscilla終わったから言うけど。
最上級にキュートなニック・アダムスくんが女装して、闘いまくって、犯されかけるなんて、日本のボーイズラブとやらもビックリな展開。
こんなエラいこっちゃなもの、世界の中心の大劇場で上演しちゃってもいいのかって初めて観た時は思ったね。
で、あらゆる意味で貴重な観劇体験だったので、自分の記憶の中にとどめておくだけでは勿体無いなぁと思った次第。
そんな訳で語っちゃうね!! 他に詳しく書いてくれそうな方ってお会いしたこと無いし。
あのシーンだけ異様に興奮に包まれたパレス劇場の雰囲気を、昨日のように思い出すなぁ。
みんな口に出さないだけで、あのシーンが大好きなんだよね。メガヒヨにもその気持ちがよく伝わってきたわ~。
さてさて。第二幕中盤。
自動車修理工のボブを加えた一行は、鉱山の町・クーパーピディに到着。
荒くれ男だらけのこの町。
治安が良くないからバスの中に留まるようにと言い聞かせるミッチ。
その親心をよそにフェリシアは女装してハントに繰り出してしまう。
男しかいない町での入れ食い状態に心踊らせるフェリシア。
いい男の一本釣りを試みる。
しかしその目論見は失敗に終わる。
女装がばれ、男たちを怒らせて追われる羽目に。
【フェリシアちゃん事件簿】
捕らえようと後ろから襲ってきたBryanくんとAnthonyくんをツインエルボーで二人同時に倒す。
Kyleくんとは取っ組み合いの末、ひざ蹴りで止め。
背後から抱え込もうとしてきたGavinさんをこれまたエルボーで撃退。
パンチを繰り出すJeffくんも交わす。
しかし一瞬のスキを突かれ、Mikeさん演じるフランクに顔面をグーで殴られる。
この後フェリシアは必死に無抵抗をアピールするが、通用しない。
怒りにまかせたフランクは彼のお腹に蹴りを入れる。
そのときに脇にいたKyleくんがひざ蹴りの恨みか、つばを吐きかける。
日本じゃこういうシーンだと仕草と音でごまかすけれど、ここはブロードウェイ。
容赦なくリアルつばを飛ばしていた。
その飛距離を見てメガヒヨは、Kyleくんが口輪筋まで鍛え上げていることに感動した。
その後、フェリシアはJeffくんとKyleくんに押さえつけられてあられもない格好を晒されてしまう。
そこに駆け付けたミッチとバーナデット。
捕らえられたフェリシアを一目見たミッチは、唖然として硬直する。
あれだけ忠告したにも関わらず、町に繰り出したフェリシア。
しかも女装姿…。
ダメダメ要素が多すぎだよね。ミッチが居たたまれなくなったのもよく解る。
フリーズしているミッチをよそに、バーナデット姐さんがフェリシア奪還作戦開始。
卑猥な冷やかしの言葉をスルーして、フランクにラウンドハウスキックを咬ます。
いや。見ててもかなり非力な蹴りで、立派なのは効果音だけ。
それで恐れおののいて退散する男たち。
受けを狙っているね! まるでコントの様(笑)
ここで姐さんがHot StuffをRepriseで歌って踊るのだけど、これがめちゃくちゃカッコいい!!
着流したローブをマントのごとく翻したりして。Tony先生が以下に「見せる」ことに熟知されているかがよく分かる。
場面は一転。プリシラ号前。
先ほどまで固まっていたミッチは我を取り戻したのか、フェリシアを激しく叱責している。
メガヒヨは全部聞き取れなかったけれど、Stupidだの、Idiotだの、思いつく限りにののしっている模様。
それにバーナデットを危険な目にさらしたということに関して大きく非難していた。
これでも反抗的な態度を崩さないフェリシア。
ミッチは、「こんなことをまたやらかしたら、バスと一緒にシドニーに戻ればいい!!」と吐き捨て退場。
一通りの様子を静観していたバーナデット。
「都会は恐ろしい場所だというけれど、ああいう連中から私たちを守ってくれているのね…。」とつぶやく。
その言葉を聞くうちに先ほどの様子とは打って変わり、フェリシアは泣きだしてしまう。
いつもの強気な様子とは正反対の姿を見て、バーナデットは一瞬とまどう。
泣いている子をどう扱ったらいいのかしら…と迷いつつも、「さぁ、いらっしゃい。」と温かくハグをする。
フェリシアも彼女に抱きつき、二人で♪Go WestのRepriseを歌う。
ここでフェリシアの涙を手で拭うバーナデットの表情が素晴らしい。
舞台でここまで慈母のような振舞いを出来る人を見たことがない。
ところで…。
どんな場合でもお笑いポイントを探してしまうこのメガヒヨ。
今回も素敵な笑いを見つけてしまった。
代役に立ったKyleくん。
毎回パンツ丸見えにさせられるNickくんを不憫に思ったのか。
いつものMikeさんなら床に寝かされたフェリシアの横にウィッグを投げつけるところ、
Kyleくんの投げた先は、Nickくんの股間だった…。
なるほど、そしたらおパンツは隠れて見えなくなるけれど。
でもねぇ…却ってヤラしさが倍増しているってば!!
やさしいKyleくんの思いやりが裏目に出てしまったシーンなのであった
そうそう。このマチネ公演の終演後にプレゼントと手紙を持って出待ちをしたよ。
NickくんとTony先生はステージドアから出てこなかったけれど、Will氏には渡すことが出来た。
彼はミニチュアのサンダルドレスを見るなり、「You're talented!」などとベタ誉めしてくれた。
Will氏は俳優としても最高だけど、家でもいいお父さんなんだろうな~。
誉めながら育てるタイプと見た!!
Tony賞授賞式で映っていたコレまた美形な息子さん達は、すくすくと育っているんだろうね。