メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in SWISSその17 《スネガからツェルマットひとり山歩き編》

2014年03月10日 | メガヒヨのホリデイ


ライゼー湖を過ぎたあたりで、今まで雲に覆われていたマッターホルンが顔を出しかけた。
マッターホルンは我らが富士山とは違って気まぐれな山の女王といったところ。
雲の衣で滅多に姿を見せてくれない。
ツェルマットには古くから、
「初めて来た客には見せてやらない、
二度目の客には少しだけ、
三度目の客には全て見せてやろう。」という言葉が伝わっているくらい。


貴重なシャッターチャンスなのでメガヒヨ、張り切って写真を撮る。


あ、雲が少し切れたといいつつ更にパチリ。


そして同じような写真ばかり、SDカードに貯まるのであった。
(中の人の写真に関しても、こんな感じで何枚も撮っていたりする(笑)


下を見るとエッゲンと呼ばれる地域が。
本当はここを抜けていき、フィンデルン村を通るのがメジャーなハイキングコースなのだけれど、メガヒヨは道をまっすぐ行ってしまった。

 
ここでいいのかな~?(良くない)
不安に思いつつ、真下は崖という道をてくてく一人歩く。
※サムネイルをクリックすると大きい写真にリンクするよ。崖っぷち感満載!!

 

 
デンジャラスな道だけど、道端は可憐な高山植物でいっぱい!!


谷を越えた向かいの山には登山鉄道が走る。


花々の小道を抜けるとカラマツの林に入る。
メガヒヨ、この時点でも道を間違えたことに気がつかない。
おかしいな~、人がいないなぁ~、としか思っていなかった。


うっそうとした林の中を一人歩く。
カラマツの枝はレース模様みたいでそれはそれは美しかった。

 
30分くらいずっと誰にも会わずに歩いていたかなぁ。
綺麗な景色を堪能出来ているけど、ここまで「一人占め」な山歩きになるとは思っていなかった。
老婆心ながら、一人旅の娘さんには絶対にすすめられないコースである。
見通しのよかったユングフラウ地域のコースとは違って、茂みに何が隠れているか分からないものね。
もっとも間違わなければこんなところを歩かないけれど。


メガヒヨは一人なのをいいことに、景気付けの歌を歌い始めた。
曲目は伝説のバンド・たまの名曲『方向音痴』。
今の状況にぴったりのチョイスである。

 

 
数十分歩いても、誰かを追い越すことも追い越されることもない。
自分はツェルマットまで戻れるのか、強烈な不安に押しつぶされそうになった頃…


やや、標識発見!!


はぁあ。これで遭難せずに済んだ!!
しかーし、ツェルマットは別方向の二つの矢印が標示している。
どちらかが遠回りなんだろうけどね

ちょうどそのとき、別方向から白人のご夫婦がやって来た。
その方々も悩んでいる様子で、迷いながらツェルマットを差すうちの一方向へ。
メガヒヨは「二人のところを邪魔しちゃ申し訳ないなぁ」と思い、別の方向に進んだ。

だけどその道は進むにつれ幅が狭くなり、ますますハードな山道に!!
けっきょく元の場所に戻り、先ほどのご夫婦と同じ道を歩くこととなった。


道幅も大分広くなり安心…と思ったところで遠雷の音が。


小雨がちらつき始めたので、傘をさしながら歩く。


でも道端の花々を愛でる余裕も戻って来た。


カラマツ林の隙間から、ふもとの家々が見え始めた。

 

 
ゴルナーグラート鉄道の線路。
明日はこれに乗って展望台に行く予定。


名所・フィンデルバッハの滝にてパチリ。


苦労してやっと人里に下りてきたメガヒヨを祝福するかのように、再びマッターホルンが顔を出してくれた。
この時には雨もすっかり上がり、傘はリュックの中へ。


ヴィンケルマッテンと呼ばれる地域へ。
山小屋風の邸宅・別荘が立ち並ぶ。


ちなみに滝との距離感はこんな感じ。


一軒一軒、お庭や建物に見とれてしまう。


ちょっとした水栓にも遊び心が。


ここの地域ではワンフロア・週単位で貸し出されている山小屋もあるとのこと。
メガヒヨは日本語の案内も見つけたよ。
お金と時間に余裕のある身分だったら是非滞在してみたい!!


マッターフィスパ川のほとりに来たあたりで、同業者の香りを感じる。


やっぱり! 建設中の山小屋を発見!!


ヴァリス州独自の石瓦の屋根ってどうやって作るのか興味があったので、じっくり観察。


街中にも道案内が。
最後の最後で迷わないよう(笑)、しっかり見なきゃ。
ツェルマットは右方向。


スイスは山もそうだけど街中も花に溢れてる。
こぼれんばかりのミモザ。


無事にハイキングをゴールしたメガヒヨに、三たびご褒美のマッターホルン。
明日はますますよく見えるといいなぁと思うのであった。