今日は 山主 寳顕師の法話から
皆さん、こんにちは
今日は敬供養(けいくよう)というご先祖様の供養についてお話いたします。
敬供養の敬というのは、お経のことをいいます。
お経は、ご先祖様にとりまして、我々と同じ食事にあたります。
皆さんご存知の般若心経やお念仏、ご真言は一霊の仏様に対して一食分のお食事にあたります。
お不動様のご真言や諸仏、諸菩薩様のご真言は、真言の一辺(一回)が一食分ということです。
そういたしますと、毎日お経をあげる意味をお分かりいただけるかと思います。
特に真言宗の般若理趣経は、
十七段からのお経となっておりましてご先祖様にとりましては物凄い豪華なお食事です。
お膳にいたしますと、十七膳の膨大な量のお食事になっているのです。
不動梵語や賛というのも同じくものすごい量のお食事になります。
高野山では、不断経と申しまして毎日のお勤めに般若理趣経とお誦えし、
各家のご先祖様のご供養をいたしております。
では、ご先祖様は何人おられるのでしょうか?
正確は数はどなたもお分かりに成らないと思います。
当山では、二十代さかのぼってのご供養をいたしております。
なぜかと申しますと、平成の世になった今の時代に
戦国時代の髪型、衣裳、持ち物等を身につけた霊が大勢ご供養を求めて来られるのです。
二十代さかのぼりますと、単純計算で
どの家にも 累計 約 二百十万霊 のご先祖様がおられる勘定になります。
そういたしますと、毎日がどなたかのご先祖様の命日であるということになるのではないでしょうか。
当山では、毎日どなたかの命日であると仮定し、ご供養申し上げております。
本来であれば、ご先祖様の数だけ毎日お食事の為のお経をあげなければなりません。
しかし、そのようなことは、一般的な供養ではとうてい無理な話ですね。
当山の四家先祖供養が一日から三十日まで、毎日、ご先祖様のご供養日と心得ております。
二百十万霊を単純計算で三十日間で割りましても、一日 七万霊ものご先祖様がおられるということになります。
ご一家様のご先祖様でもこれだけの数のご先祖様がおられるのです。
このような莫大な数のご先祖様に対して
私は見えない世界のお大師様から様々な修法をお授けにあずかりました。
このご修法の秘法(ロイ) を駆使して
毎日のお勤めに専念申し上げている次第でございます。
この修法は私を始め、私より伝授された者のみが修法できるのものと自負いたしております。
南無大師遍照金剛
合掌