井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

まずは西穂高岳・その2 ・ 08’9月

2008-09-17 22:30:11 | 北アルプスの山
登山口の建物をくぐり、玄文沢に沿った雑木林の中を歩いていく。
頭の上には厚い雲が覆っている。
でも、雨とはなっていないので、しっとりとした空気の中を歩くのは
気持ちがいい。

すぐ近くにヘリポートがあるのか、頭の上を轟音が轟く。

40分ほど歩いて一休み。
湿度が高いせいか、いつの間にかじっとりとした汗が吹き出している。
休んでいるとすぐに身体が冷えてくるので、飴などを舐めながら
ドンドン高度を稼いでいく。

このコースを歩いている人は少ない。
ほんの数人が降りてくるだけで、私達のように登っている人も
一人しかいない。

狭い尾根にたどり着きその痩せ尾根を歩くが、
地図を見るがそのようなコースとなっていない。
これは地図の登山道が間違っていると思われる。

でも、そんなことは些細なことだ。
岩がゴロゴロとした急な登山道は、雨水が流れる沢のようだ。
コースがはっきりしているので、安心して登っていく。

急坂を登りきって辺りの斜面の傾斜が緩くなってきたので
ホット一息つく。
この辺りは標高で2,100mにはなっているか?

北海道で最高峰となっているのは大雪山の旭岳。
標高で2,291メートルほどしかないので、
ほぼ同じ標高に達している。

辺りの繁みに紫色の花が咲いている。
どうやらトリカブトの花のようだ。

標識がなかったが焼岳との分岐点に到着する。
ここまで来ると後一息で西穂高山荘に着くはずだ。
15分ほどで西穂高山荘に着く。
12:55分となっている。

バスターミナルから、丁度3時間ほどで着いたことになります。
    
    西穂高山荘は思っていたよりずっと立派な小屋でした。

ここまで来れば、後は体を休めて明日に備えるだけです。
しかし、まだ昼過ぎの時間、夜までは長い時間があります。

食堂で休んでいると人が集まってきます。
  
ここからは、知らないもの同士ですが、山談義が始まり
楽しい会話で時間が過ぎていきます。

明日、奥穂高岳まで行く人も数人いることが分かり
ちょっと心強く感じました。

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 今回、本州の山へ行きたいと思ったとき、真っ先に行こうと思った山が
槍ヶ岳から穂高連峰の縦走でした。
何といっても、一番人気の山に登りたかったからです。

どういったコースを取るか考えたときに、単に槍ヶ岳から穂高連峰への
縦走だけでは物足りないと感じました。
何かもう一つ挑戦することの出来るコースはないかと思っていました。

いろいろ調べたところ、西穂高岳から奥穂高岳へのコースは
一般的な登山道としての難易度が一番高いことが分かりました。
これは挑戦してみる価値があると思いました。

北海道にはこの山域のような岩尾根が延々と続くコースは皆無です。
でも、基本的な技術が身に付いてるなら登れないはずはありません。
そういった意味で、自分の登山技術がどの程度なのかを確認する
ことの出来る山だと考えました。

ロープウェイを使うことは最初から考えませんでした。
それは、上高地から一歩一歩を歩き、最終目的を槍ヶ岳に取り
その槍の穂先を見ながら進み、目的を達成したときに、
また、上高地まで歩いて降りてくる。
これが私の考えです。

この計画が可能か?
図書館にあったビデオやインターネットでの山行記などを
読みました。
その結果、実行可能との確信が持てるようになってきました。
心配なのは、高度に対する感覚だけです。
その心配は、行ってみなければ解決しません。

こういったことで、今回の山行が行われた訳です。

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まずは西穂高岳・その1 ・ 08’9月

2008-09-16 19:53:58 | 北アルプスの山
8月7日(日曜日)、札幌の自宅を朝6時前に出発する。
今日は北アルプスの登山口となる松本市まで行かなければならない。

千歳から羽田へ、羽田から新宿までモノレールと電車を乗り継ぎ、
さらに長距離バスに乗り松本市へ向かう。

北海道に比べると蒸し暑く、重い荷物を持っての移動に疲れたが
無事に松本市に着く。
今晩のホテルは、松本駅前にあるビジネスホテル。

夕食後、早々に寝て英気を養う。

明日の天気が気になるが、曇りのようだ。
雨でなければ良しとしよう。


9月8日(月曜日)、ホテルで目を覚まし、さっそく窓から外を見るが
空模様はどんよりしている。

7:59分の電車で上高地へ向かう。
新島々でバスに乗り換え、狭い山道をドンドン登っていく。

やっと上高地へ着く。
    
バスターミナルはこぎれいで気持ちがいい。
空模様は厚い雲に覆われ、穂高の山並みは雲の上のようだ。

まずは、保険に入らなければならない。
今回の山行は、どこで何があるか分からないので
山岳保険にはいることにしている。

いろいろ調べると「アルピコ倶楽部」というのがあって
1週間、救助費用を3百万円まで保証してくれる保険があると聞いている。
この保険にはいるつもりで、松本電鉄の窓口で申し込む。
加入料は1人千円、この金額で3百万円まで保証してくれるのは
安心です。

10時、全ての準備を終え梓川に沿って帝国ホテルを目指す。

西穂高岳の登山口は、帝国ホテルの近くにある。

15分ほど歩くと田代橋がある。
    
この橋を渡って、いよいよ登山口となる。

    
     立派な登山口がある。

     さあ、いよいよ、私達の挑戦が始まる。

穂高連峰・槍ヶ岳縦走 ・ 08’9月

2008-09-16 06:31:54 | 北アルプスの山
9月7(日曜日)から9月13日までの1週間、
西穂高岳から槍ヶ岳までを縦走してきました。

好天に恵まれたため、予備日を使って蝶ケ岳に登り、
自分達が歩いた西穂高岳から槍ヶ岳までを一望する幸運にも
恵まれました。

今までで最高の登山!
西穂高岳から南岳までは岩峰が続き、緊張の連続でした。

槍ヶ岳の山頂からは飛騨側から湧き上がる雲の向こうに
穂高連峰が見えるという最高の光景にも出会えました。

明日以降、今回の山行について紹介したいと思います。

再度、武利岳(1,876m)へ

2008-09-02 07:24:08 | ニペソツ山・中央山系の山
当初の予定を変更して、もう一度武利岳へ行くことにしました。
朝6時過ぎに瀬戸瀬温泉を出ます。
朝霧なのかどんよりとした空模様です。
今日の天気は昨日よりいいはずなのですが、どうなりますか?

丸瀬布町を過ぎてから雲が薄くなり青空が顔を出してくれます。
舗装道路された道から砂利道へはいる頃には太陽が顔を出してくれます。
どうやら今日はいい天気が期待できます。

登山口に着くとすでに5~6台の車が止まっています。
さっそく準備をして7時10分、二度目の登山開始です。

昨日は林道を小さな流れとなっていた水もすっかり引いて
快適な登山道となっています。
意外と水はけがいい道です。

1合目までの林道を15分ほどで歩き終え、
ここから山頂まで3,850mは苅分道になります。
下草もそれほど濡れていないので快適に歩けます。

登山道はすぐに尾根筋へ上がります。
ここからはひたすら尾根の上を登っていきます。

30分ほど歩いたところで一休みします。
昨日降った雨のせいか空気がひんやりして気持ちがいいです。

気持ちよく雑木林の中を歩いていきます。
4合目を過ぎたあたりから急斜面が現れ鎖場が何カ所か
出てきます。

ヒョイと上の方を見るとすでに紅葉している木が見えてきます。
     
まだ8月なのに紅葉はちょっとはやいと思いますが、
しっかりと色づいています。

9時15分、6合目です。
この辺りから尾根が細く急になってきます。
ウラシマツツジがしっかりと深紅の葉に変身しています。
       
  どうやら今年の紅葉は足早のようです。

ハイ松が姿を現してくると、武利岳の核心部へ近づいてきた証拠です。
   
尾根の左手(南側)からはひっきりなしに雲が湧き上がり
上へ消えていきます。
右手はすっきりとした青空が広がり支湧別岳から平山が
よく見えています。

よく見ると尾根の上に岩が見えています。
   
この尾根が武利岳の特徴となっています。
   
こんな岩場が続いていますが、岩はしっかりとしていますし
ハイ松が近くにあるので手がかりは十分、
それほど難しい場所はありません。

快適に登っていくと山頂までの眺望が開けます。
    
一番奥の右手が山頂です。
痩せ尾根が続きますが、ここまで来るときつい登りもなく
ウラシマツツジの紅葉を楽しみながら歩きます。
コケモモも真っ赤な実を付けています。

10時30分、山頂です。
   
山頂には先行する2名の方が休んでいます。

  
目の前には大雪山がその姿を現してくれています。
右手の愛別岳から左手に目を移していくとトムラウシ山まで見えます。
でも、間近に見えるはずの武華岳が見えないのです。
谷間から湧き上がってくる雲が武華岳の姿を隠し続けています。

風もない山頂で昼食を取ります。
太陽が濡れた身体を暖めてくれます。
こんなにのんびりとした気持ちで過ごすことの出来る山頂は
久しぶりです。

武華岳から登ってきた単独の人が山頂へ来ました。
小脇に犬を抱えています。
武華岳からの登山道はコルの辺りで登山道が消えていると
聞いていましたが、手入れがされてそのようなことはないようです。
前武華から2時間半ほどでここまで来たと話してくれます。

40分ほど休んで、11時10分、山頂を後にします。

狭い岩場混じりの尾根を快適に降ります。
2度ほど休んだだけで13時50分登山口へ着きます。

今日はお天気に恵まれ、楽しい登山が堪能できました。

来週は北アルプスへ出掛けます。
本州の山は初めてです。
まずは、穂高岳から槍が岳の縦走をするつもりですが
西穂高岳から登るつもりです。

西穂高岳から奥穂高岳は厳しい岩場のルートとなっています。
このルートを登りきることが出来れば大きな自信が付くと
思っています。

厳しいルートではあるが落ち着いて登れば大丈夫!
天気と体調が鍵です。