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卒業式とシューベルト

2008年02月29日 21時52分28秒 | シューベルト
昨日は、息子の高校の卒業式でした。今後、身内の卒業式なんかに出ることもないだろう、と思い、仕事は代休をもらって、家人と出席しました。天気がよく今年にしては暖かく、卒業式日和でした。体育館は、ステージに向かって卒業生席があり、それを挟む形で左右横向きで対面するように保護者席がありました。ちょうど我々の前に息子の席があって、式の間ずーっと顔をみれるポジションでした。振り返ってみれば、自分は高校卒業して親元を離れてから、現在の生活が始まったように思います。息子もそんな歳になったのか、と感慨深いものがありました。4月からは、京都の大学に通うことになりますが、まあ頑張ってもらいたいものです。
そんなわけで、午前中で卒業式も終わって、昼過ぎに帰宅。シューベルトの室内楽を聴きながら、昼食のあと午睡をしました。音楽を聴きながらのうとうとはいいもんです。そして、そのあとは仕事に励みました…。
シューベルトの室内楽っていうのは、弦楽三重奏曲変ロ長調D.581です。グリューミオ・トリオの演奏です。シューベルトのトリオとしては、晩年に書いた二曲のピアノ三重奏曲が有名です。これに対して、弦楽三重奏曲は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのためのものです。シューベルトは、1816年にこの構成の曲を書こうとしましたが、第1楽章だけが完成され、第2楽章の途中で終わっている。これが変ロ長調のD.471です。おそらくは対位法的手法に行き詰まったためと推測されています。その一年後同じ調性で完成品を書き上げました。これがこのD.581であります。シューベルト17~8才のころの作品です。曲想は極めて明るく、この時期の彼の状況を示すような曲ですねえ。シューベルティアーデのサロンコンサートでも彼の仲間たちとともに演奏されたんでしょうか。
グリュミオー・トリオは、言わずと知れたアルチュール・グリュミオーを中心に結成された弦楽三重奏団です。品格と叙情性あふれるグリューミオのヴァイオリンが全曲をリードして展開されます。曲全体からあふれる明るく優雅さが、グリューミオらからよくあらわされていますね。ただ、現在はこの演奏しか入手できないようです。だからといって、他の演奏で聴きたいわけでは決してありません。
フラグメントであるD.471と合わせて聴くことで、シューベルトの弦楽三重奏の世界が広がっていきます。

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