先週末、岡山でちょっとした買物がありまして、岡山駅前に行きました。最近駅前あたりには、けっこう出没することが多いのです。その昔、岡山の繁華街といえば、なんといっても表町でしたよねえ。これに対抗するかのように、駅前にも、岡山会館、そして高島屋、そののち一番街なんかが次々とできました。そごうなんかもありましたよ。その後もいろんなお店ができ、今や表町をしのぐ活況を呈しているのでしょうか。今回は、高島屋に行きました。うちの家人は「たかましや」と読んでいます。それを母との会話でつい口走ってしまい、怪訝な顔をされました。
それはさておき、今回はマーラーであります。先日、バーンスタインの1980年代の全集がひどく安くなって発売されたんです。これも激安BOXでしょうか。それでいつものように(笑)、購入したわけであります。ただ、1・3・5・9番はダブりなんですが、それでも安いのでした。バーンスターンのマーラー、やはりこの道では第一人者であり、無視できないものですね。他にもBPOとの9番は「一期一会」の名演として知られていますが、先日、この2枚組が中古やさんに1000円ほどで出てました。これも一枚物でH○Vでは800円台で出ていることもあっての値崩れでしょうか。いやはやでありました。
それで、バーンスタインのマーラーの中から、交響曲第4番ト長調です。一昔前は『大いなる喜びへの讃歌』と、まあたいそうな標題がつけれてましたが、マーラーが付けたわけではないので、最近ではほとんど用いられていません。オケはアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(ACO)。1987年の録音。第4楽章では、『子どもの不思議な角笛』から「天上の生活」を歌い上げるわけですが、通常のソプラノの独唱に対して、ここではヘルムート・ヴィテックによるボーイソプラノによる歌唱が収められています。このボーイソプラノの起用が物議を醸したモノであることは周知の事実であります。また、バーンスタインには1960年ニューヨーク・フィルと旧録音が残されています。ソプラノはレリ・グリスト。とかく世評の高い演奏です。おそらく、このACOとの録音よりも、この旧録音の方が評価されていると言えますね。
このバーンスタインとACOの演奏、率直な感想は、素晴らしい!の一語に尽きると思います。やはり、バーンスタインの意気込みが違うのでしょうか。最初から最後まで、揺るぎなく明快な音を聴くことができます。細部の細かいところまで、しっかり聴かせてくれます。バーンスタインのマーラーへの思い入れが、尋常ではなく、粘着質の演奏ともよく言われます。しかし、ここでは、そういったところがないわけではないですが、 この4番は、かなりマーラーの書いた交響曲の中でもクセがあまりなく、天上の美しさが表現されたようなところがあるので、バーンスターンの演奏では、この美しさが満喫できる、もっともそれはバーンスタインのよる美の表現なんですが、そんなところが素晴らしいです。第1楽章も、思い入れたっぷりが曲のよさを最大限に発揮され、メロディーの唱わせ方など、実に魅力あふれる演奏です。第2楽章スケルツオ。ヴァイオリンのソロがおもしろく、生き生きとした曲の面白さ一杯。そして、ときおりハッとする美しさが聞こえてきます。そして、第3楽章。ヴァイオリンやオーボエのソロの美しさは尋常ではありません。それにACOのオケの止めどもない絡みがいやがうえにも、マーラーの美しい音楽も盛り上げてくれます。弦の演奏は雄弁で、時には聴き惚れてしまいます。うっとりしてしまうのですね。加えて、単に美しいだけではなく、壮大なスケールで音楽が展開されるとともに、バーンスタインの意志が切々と聞こえてきます。コーダのところもうっとり陶酔感あふれる演奏です。そして、賛否両論がある終楽章。私にはボーイソプラノであっても、全然問題ありませんし、物足りないこともまったくないですね。こちらを聴いてみると、逆にソプラノの声が人為的に感じるのですねえ。ボーイソプラノの混じりっけのない純粋な歌唱が、この素朴な美しさを強調しているかのようであります。
このBOX、11枚組なんですが、曲の入れ方がほんとによくない。まあ枚数の倹約のためには仕方ないのですが、この4番は、その前に7番の終楽章があって、そのあととなります。不便ですね。また、時折バーンスタインのうなり声らしきものも聞かれます。
(DG Collectors Edition 4778668 2010年 輸入盤)
それはさておき、今回はマーラーであります。先日、バーンスタインの1980年代の全集がひどく安くなって発売されたんです。これも激安BOXでしょうか。それでいつものように(笑)、購入したわけであります。ただ、1・3・5・9番はダブりなんですが、それでも安いのでした。バーンスターンのマーラー、やはりこの道では第一人者であり、無視できないものですね。他にもBPOとの9番は「一期一会」の名演として知られていますが、先日、この2枚組が中古やさんに1000円ほどで出てました。これも一枚物でH○Vでは800円台で出ていることもあっての値崩れでしょうか。いやはやでありました。
それで、バーンスタインのマーラーの中から、交響曲第4番ト長調です。一昔前は『大いなる喜びへの讃歌』と、まあたいそうな標題がつけれてましたが、マーラーが付けたわけではないので、最近ではほとんど用いられていません。オケはアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(ACO)。1987年の録音。第4楽章では、『子どもの不思議な角笛』から「天上の生活」を歌い上げるわけですが、通常のソプラノの独唱に対して、ここではヘルムート・ヴィテックによるボーイソプラノによる歌唱が収められています。このボーイソプラノの起用が物議を醸したモノであることは周知の事実であります。また、バーンスタインには1960年ニューヨーク・フィルと旧録音が残されています。ソプラノはレリ・グリスト。とかく世評の高い演奏です。おそらく、このACOとの録音よりも、この旧録音の方が評価されていると言えますね。
このバーンスタインとACOの演奏、率直な感想は、素晴らしい!の一語に尽きると思います。やはり、バーンスタインの意気込みが違うのでしょうか。最初から最後まで、揺るぎなく明快な音を聴くことができます。細部の細かいところまで、しっかり聴かせてくれます。バーンスタインのマーラーへの思い入れが、尋常ではなく、粘着質の演奏ともよく言われます。しかし、ここでは、そういったところがないわけではないですが、 この4番は、かなりマーラーの書いた交響曲の中でもクセがあまりなく、天上の美しさが表現されたようなところがあるので、バーンスターンの演奏では、この美しさが満喫できる、もっともそれはバーンスタインのよる美の表現なんですが、そんなところが素晴らしいです。第1楽章も、思い入れたっぷりが曲のよさを最大限に発揮され、メロディーの唱わせ方など、実に魅力あふれる演奏です。第2楽章スケルツオ。ヴァイオリンのソロがおもしろく、生き生きとした曲の面白さ一杯。そして、ときおりハッとする美しさが聞こえてきます。そして、第3楽章。ヴァイオリンやオーボエのソロの美しさは尋常ではありません。それにACOのオケの止めどもない絡みがいやがうえにも、マーラーの美しい音楽も盛り上げてくれます。弦の演奏は雄弁で、時には聴き惚れてしまいます。うっとりしてしまうのですね。加えて、単に美しいだけではなく、壮大なスケールで音楽が展開されるとともに、バーンスタインの意志が切々と聞こえてきます。コーダのところもうっとり陶酔感あふれる演奏です。そして、賛否両論がある終楽章。私にはボーイソプラノであっても、全然問題ありませんし、物足りないこともまったくないですね。こちらを聴いてみると、逆にソプラノの声が人為的に感じるのですねえ。ボーイソプラノの混じりっけのない純粋な歌唱が、この素朴な美しさを強調しているかのようであります。
このBOX、11枚組なんですが、曲の入れ方がほんとによくない。まあ枚数の倹約のためには仕方ないのですが、この4番は、その前に7番の終楽章があって、そのあととなります。不便ですね。また、時折バーンスタインのうなり声らしきものも聞かれます。
(DG Collectors Edition 4778668 2010年 輸入盤)
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