最近、ベートーヴェンをよく聴きます。まったく聴かなかった時もあるんですが、最近はなかなか好調で、今年になっても、すでに13回もこのブログでも取り上げています。やはり、クラシック音楽の王道なんでしょうか。その中でも、やはり9曲の交響曲ってのは、偉大な作品ですねえ。
今回もベートーヴェンの交響曲なんですが、さて演奏がどれを選びましょうか。と言ってみましたが、どの演奏について書こうかと思って、ブログを書くことなんて、ほとんどないのです。ある曲、ある演奏を聴いて、お、これはなかなか(ということで思うことがある~)、と思った時に、よっしゃ、書こうか!、ということになるんですね。今回はどの曲、どの演奏を聴いたのでしょうか?
今回取り上げることとなった演奏に至るまでの経過を述べてみます。ベートーヴェンの交響曲と言っても、この格安CDの時代、私もご多分に漏れず、かなりの種類の全集を持っているんですね。だから、どの演奏を聴こうかと思って、ふと思ったのが、フランス・ブリュッヘンと18COの演奏でした。通勤の車中なんかでも、聴いていました。それで、うーん、ピリオド楽器やなあ、でもなかなかいいねえ、と。そんで、うん、これと比較するためにモダン楽器の演奏を聴いてみよう!、と言うことになりました。で、ふと手に取ったのが、ゲオルグ・ショルティ指揮のシカゴ交響楽団のものだったんですね。それで、交響曲第1番ハ長調作品21であります。
ショルティのベートーヴェンの交響曲は、1970年代と80年代との二度にわたる全集があります。今回は、後者で1989年11月シカゴでの録音のもの。ショルティのベートーヴェン交響曲。なかなか評価がどうなんでしょうか。あまり…、ですよねえ。でも、実際に聴いてみると、どうでしょう。実に充実した、立派な演奏ですよ。モダン楽器で演奏されたものの中でも屈指の演奏です。まず、なんと言ってもシカゴ響が素晴らしいです。実に透明な響きで、スキのない演奏です。弦楽器は、ほとんどパーフェクトとも言っていいほどの音で安定しています。金管・木管も同じように一糸の乱れもない。さすがですね。こんな演奏ができるオケは、なかなかお目にかかれませんね。全体的に、少々速めのテンポで颯爽とした演奏に仕上がっています。第1楽章、軽めだが思い入れたっぷりの序奏に続き、弦による軽快な第一主題が登場。それが徐々にスケールが拡大されながら、熱くなっていく。展開部になっても、唸るような低弦の響きが心地よい。そして、木管もうまく、弦との絡みもいいです。第2楽章は、冒頭からフーガ風の援徐楽章。いくつかの旋律が重なり合っても濁っ気のない、澄んだ響きが聴けます。やはりシカゴ響の力量はすごいです。第3楽章、メヌエット。これはもうメヌエットではないですね。スケルツォでしょう。ショルティは、ここいらから熱気がぐんぐんと上昇。とはいってもオケはまったく乱れず、美音に終始しております。軽快でかつ躍動感も合わせ持っています。そして、終楽章。前楽章から続く躍動感あふれる楽章。その中で各楽器の力量が十分に発揮され、それにともなっての熱気あふれる展開が聴けます。細部にまで神経の行き届いた展開で、聴き手は大満足であります。
シカゴ響の巧さと凄さをショルティが十二分に把握し、その巧さが凄さへと発展し、それが聴き手に普遍的な熱い気持ちを呼び起こさせるような名演と思います。やはりシカゴ響はいいですねえ。でも、その響きはアメリカ的なんでしょうねえ。
(DECCA UCCD-5002 DECCA New Best100 2003年)
今回もベートーヴェンの交響曲なんですが、さて演奏がどれを選びましょうか。と言ってみましたが、どの演奏について書こうかと思って、ブログを書くことなんて、ほとんどないのです。ある曲、ある演奏を聴いて、お、これはなかなか(ということで思うことがある~)、と思った時に、よっしゃ、書こうか!、ということになるんですね。今回はどの曲、どの演奏を聴いたのでしょうか?
今回取り上げることとなった演奏に至るまでの経過を述べてみます。ベートーヴェンの交響曲と言っても、この格安CDの時代、私もご多分に漏れず、かなりの種類の全集を持っているんですね。だから、どの演奏を聴こうかと思って、ふと思ったのが、フランス・ブリュッヘンと18COの演奏でした。通勤の車中なんかでも、聴いていました。それで、うーん、ピリオド楽器やなあ、でもなかなかいいねえ、と。そんで、うん、これと比較するためにモダン楽器の演奏を聴いてみよう!、と言うことになりました。で、ふと手に取ったのが、ゲオルグ・ショルティ指揮のシカゴ交響楽団のものだったんですね。それで、交響曲第1番ハ長調作品21であります。
ショルティのベートーヴェンの交響曲は、1970年代と80年代との二度にわたる全集があります。今回は、後者で1989年11月シカゴでの録音のもの。ショルティのベートーヴェン交響曲。なかなか評価がどうなんでしょうか。あまり…、ですよねえ。でも、実際に聴いてみると、どうでしょう。実に充実した、立派な演奏ですよ。モダン楽器で演奏されたものの中でも屈指の演奏です。まず、なんと言ってもシカゴ響が素晴らしいです。実に透明な響きで、スキのない演奏です。弦楽器は、ほとんどパーフェクトとも言っていいほどの音で安定しています。金管・木管も同じように一糸の乱れもない。さすがですね。こんな演奏ができるオケは、なかなかお目にかかれませんね。全体的に、少々速めのテンポで颯爽とした演奏に仕上がっています。第1楽章、軽めだが思い入れたっぷりの序奏に続き、弦による軽快な第一主題が登場。それが徐々にスケールが拡大されながら、熱くなっていく。展開部になっても、唸るような低弦の響きが心地よい。そして、木管もうまく、弦との絡みもいいです。第2楽章は、冒頭からフーガ風の援徐楽章。いくつかの旋律が重なり合っても濁っ気のない、澄んだ響きが聴けます。やはりシカゴ響の力量はすごいです。第3楽章、メヌエット。これはもうメヌエットではないですね。スケルツォでしょう。ショルティは、ここいらから熱気がぐんぐんと上昇。とはいってもオケはまったく乱れず、美音に終始しております。軽快でかつ躍動感も合わせ持っています。そして、終楽章。前楽章から続く躍動感あふれる楽章。その中で各楽器の力量が十分に発揮され、それにともなっての熱気あふれる展開が聴けます。細部にまで神経の行き届いた展開で、聴き手は大満足であります。
シカゴ響の巧さと凄さをショルティが十二分に把握し、その巧さが凄さへと発展し、それが聴き手に普遍的な熱い気持ちを呼び起こさせるような名演と思います。やはりシカゴ響はいいですねえ。でも、その響きはアメリカ的なんでしょうねえ。
(DECCA UCCD-5002 DECCA New Best100 2003年)
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