東京オリンピック、果たして開催できるのでしょうかねえ。私などは、選手はみんな感染する危険があっても五輪には出場したいんだ、と思っていました。しかし万を超す感染者が出ている欧州の国では、感染して命が危険にさらされるは御免だと思う人も多いのですねえ。まあ当たり前のことでしょうね。そんな中、首相の「完全な形で実施したい」「規模は縮小せずに行う。観客も一緒に感動を味わっていただく」と言っている状況ではない国も多いんでしょうねえ。いやはや、本当に心配なことであります。
さてさて、今回はベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73『皇帝』であります。私はこの曲はそんなに聴かないことは以前にも述べました。しかし、やはりこれはたいした曲でありますねえ。ほんとに名曲であります。ピアノ協奏曲の白眉でしょうか。私的にはブラームスの2番と並び、双璧でしょうか。いや、モーツァルトの20番を加えて、三大協奏曲?と、思ったりします。
そんな『皇帝』ですが、今回はウィルヘルム・バックハウスにヨゼフ・カイルベルト指揮の南ドイツ放響(のちのシュトゥットガルト放響。現在は西南ドイツ放響)の演奏。1962年3月15日シュトゥットガルトでのライブ録音です。モノラルですが、それほどよくもなく、悪くもないです。バックハウスの『皇帝』の録音は、全部で9種類残っています。その中で6種類がライブ。スタジオ録音は、1953年のクラウスVPOと1959年イッセルシュテットVPOが有名ですね。特に、イッセルシュテットとの全集は、名盤の誉れ高いものです。そしてライブでも、クナッパーツブッシュ(1959年)、コンヴィチュニー(1960年)、シューリヒト(1961年)などの堂々たるドイツの巨匠たちと共演しています。このカイルベルトとの演奏は、1984年に発売されたときは、クナッパーツブッシュBPO演奏と言われ、かの宇野功芳氏もクナッパーツブッシュの演奏として解説しています。この演奏がバックハウス最後の『皇帝』の録音となります。
過日、カイルベルトの演奏を聴いていたときに、ごそごそしてこの演奏の存在を知りました。TAHRAレーベルの名盤のAltusによるリマスター復刻盤。タワーさんのセールで見つけ、フリッチャイの「ザ・グレート」と一緒に、ネットで買いました。併録されているブラームスの4番は同日にに演奏されたもの。やはりモノラルであることは残念ですねえ。
それでこの演奏、まずバックハウスのピアノが素晴らしい。バックハウスは、このとき70才代後半。もう最晩年ですが、技巧の衰えも感じない見事なテクニック。たいそうな腰のすわった、安定感が抜群。そして、剛毅で力強いピアノは、ダイナミックに展開し、まさに「皇帝」の相応しい風格を備えています。それにライブらしい高揚感も十分であります。しかしそれだけではなく、ゆるやかなところや弱音の部分においても、情感たっぷりで叙情的であります。剛毅なところでの凄味、優しげなところでの光輝くような美しさ、いいですねえ。こんなピアノにカイルベルトによるオケが加わります。これがまた、バックハウスのピアノによくあうのです。堅めの引き締まった音色で、まさに直球一本の演奏。はやりこんなベートーヴェンはいいですねえ。カイルベルトは、基本的にはオペラ指揮者。ピアノの伴奏にも巧さが十二分に発揮されています。それがバックハウスのピアノを存分に引き立てています。そんなことで、この演奏、私はいたく気に入っております。
第1楽章、豪快さを堪能しつつ、一方では繊細な演奏が光る。剛柔を巧みに織り交ぜながら、スケールの大きい豪快な皇帝が展開される。まさにピアノ協奏曲の王道であります。第2楽章、ここではバックハウスのピアノ、表情が実に繊細。一転して、優しいさが充満しつつ、それでいて揺るぎない風格をそなえているところが実に立派であります。そして、第3楽章、ここでは、再び豪快なピアノとオケが入り混じりながらの終楽章の盛り上がり。ここでは特に躍動感が加わり、第1楽章の厳格さとの対比がおもしろい。三つの楽章の特徴が巧く表現されていることにも、充実感を感じるのでありました。
19日には専門家会議では「オーバーシュート」が大都市で起こる危険が指摘され、まさに兵庫県はその危険地域の一つですね。大阪知事は、4月3日までに大阪兵庫の感染者数が3374人に増える危険を指摘されました。やはり自粛が大切なんでしょうねえ。
(Altus TALT043 2018年)
さてさて、今回はベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73『皇帝』であります。私はこの曲はそんなに聴かないことは以前にも述べました。しかし、やはりこれはたいした曲でありますねえ。ほんとに名曲であります。ピアノ協奏曲の白眉でしょうか。私的にはブラームスの2番と並び、双璧でしょうか。いや、モーツァルトの20番を加えて、三大協奏曲?と、思ったりします。
そんな『皇帝』ですが、今回はウィルヘルム・バックハウスにヨゼフ・カイルベルト指揮の南ドイツ放響(のちのシュトゥットガルト放響。現在は西南ドイツ放響)の演奏。1962年3月15日シュトゥットガルトでのライブ録音です。モノラルですが、それほどよくもなく、悪くもないです。バックハウスの『皇帝』の録音は、全部で9種類残っています。その中で6種類がライブ。スタジオ録音は、1953年のクラウスVPOと1959年イッセルシュテットVPOが有名ですね。特に、イッセルシュテットとの全集は、名盤の誉れ高いものです。そしてライブでも、クナッパーツブッシュ(1959年)、コンヴィチュニー(1960年)、シューリヒト(1961年)などの堂々たるドイツの巨匠たちと共演しています。このカイルベルトとの演奏は、1984年に発売されたときは、クナッパーツブッシュBPO演奏と言われ、かの宇野功芳氏もクナッパーツブッシュの演奏として解説しています。この演奏がバックハウス最後の『皇帝』の録音となります。
過日、カイルベルトの演奏を聴いていたときに、ごそごそしてこの演奏の存在を知りました。TAHRAレーベルの名盤のAltusによるリマスター復刻盤。タワーさんのセールで見つけ、フリッチャイの「ザ・グレート」と一緒に、ネットで買いました。併録されているブラームスの4番は同日にに演奏されたもの。やはりモノラルであることは残念ですねえ。
それでこの演奏、まずバックハウスのピアノが素晴らしい。バックハウスは、このとき70才代後半。もう最晩年ですが、技巧の衰えも感じない見事なテクニック。たいそうな腰のすわった、安定感が抜群。そして、剛毅で力強いピアノは、ダイナミックに展開し、まさに「皇帝」の相応しい風格を備えています。それにライブらしい高揚感も十分であります。しかしそれだけではなく、ゆるやかなところや弱音の部分においても、情感たっぷりで叙情的であります。剛毅なところでの凄味、優しげなところでの光輝くような美しさ、いいですねえ。こんなピアノにカイルベルトによるオケが加わります。これがまた、バックハウスのピアノによくあうのです。堅めの引き締まった音色で、まさに直球一本の演奏。はやりこんなベートーヴェンはいいですねえ。カイルベルトは、基本的にはオペラ指揮者。ピアノの伴奏にも巧さが十二分に発揮されています。それがバックハウスのピアノを存分に引き立てています。そんなことで、この演奏、私はいたく気に入っております。
第1楽章、豪快さを堪能しつつ、一方では繊細な演奏が光る。剛柔を巧みに織り交ぜながら、スケールの大きい豪快な皇帝が展開される。まさにピアノ協奏曲の王道であります。第2楽章、ここではバックハウスのピアノ、表情が実に繊細。一転して、優しいさが充満しつつ、それでいて揺るぎない風格をそなえているところが実に立派であります。そして、第3楽章、ここでは、再び豪快なピアノとオケが入り混じりながらの終楽章の盛り上がり。ここでは特に躍動感が加わり、第1楽章の厳格さとの対比がおもしろい。三つの楽章の特徴が巧く表現されていることにも、充実感を感じるのでありました。
19日には専門家会議では「オーバーシュート」が大都市で起こる危険が指摘され、まさに兵庫県はその危険地域の一つですね。大阪知事は、4月3日までに大阪兵庫の感染者数が3374人に増える危険を指摘されました。やはり自粛が大切なんでしょうねえ。
(Altus TALT043 2018年)
さて、新型コロナによる、五輪の延期ですが、果たして、これで、安泰なのでしょうか?日本が仮に終息したとしても、他の国(例えば、アフリカ、中南米、中東など)が、1年後、終息しているでしょうか?多大な損害が発生すると思いますが、今回は、「中止」で良いのでは無いでしょうか?五輪のために、何か無理をしてはいないでしょうか。日本は安全な国だという、無理です。政治がらみで、コロナ対策を行ってはいないでしょうか。本当に、疫学の面から、対策を行わなければ、日本は大変なことになると思います。他の国に比べ、危機感が足りない気がします。
もう毎日のように新型コロナですが、五輪も中止になりました。プロ野球はどうなるんでしょうか。このままだと、4/24の開幕も難しいかも知れませんねえ。またご教示くだい。