マリーンズ、ついに首位に躍り出ました。9月の首位は、なんと51年振りとか。前回の1971年は、前年のリーグ優勝に続き2位。監督が濃人さんからあの大沢氏に途中交代。木樽が最多勝だった年。懐かしいですねえ。今年はまだ40試合近く残っています。そんな中、先週はほっともっとでバファローズ戦。タダ券あったので、三日連続で観戦しました。多少打線が湿りがち。シーズン1位になれば、1970年以来のこと。頑張って欲しいですねえ。
そんなことで、今回はモーツァルトのピアノ協奏曲。この曲についても、いろんな演奏を聴いてきましたね。一番よく聴く演奏は、どれかなあ、と思ってみるに、内田光子・テイト盤かなあ、と思いました。でも、このジャンルは、それほど古楽器の進出はないのですかね。レコ芸の名曲名盤でも、ソナタでは、シュタイアーやベザイデンホウトなどが評価されているのですが、協奏曲では、この両者も登場しますが、アルゲリッチやグルダ、ブッブビンダーなども健在なのであります。といはいえ、シュタイアーがもっと録音が増えていけば、その評価も今以上に高まるに違いありませんね。まあ、そんな評価は置いといて、自分がいいと思う演奏を聴けばいいのですがね。とはいえ、古楽器の演奏、音色を聴くに、うーん、いつも悩んでしまいます。時代の流れに逆らっているのかも知れません。とほほ。
という中で、今回もバリバリのモダン楽器による演奏。アリシア・デ・ラローチャのピアノです。この人、1923年生まれで2009年に逝去されたスペインのピアノストです。その名も顔も、私が音楽聴き始めたころから知られていました。ただ私は、どんな曲を演奏しているのかも含めて、ほとんど聴いたことがありませんでした。その中でもモーツァルトの協奏曲については、その録音があることは知っていました。1991~1993年にコリン・ディヴィス指揮のイギリス室内管と、第9,19-27番の録音や、ショルティとヨーロッパ室管との24-27番もあります。今回は、ディヴィスとの演奏から、ピアノ協奏曲第24番ハ短調であります。1991年7月の録音。
この第24番、私はかなり好きな曲です。1・3楽章の激情、2楽章の安堵感、どれもモーツァルト的な美がとてもいいし、それが心に染み込んできますね。この演奏、まずオケのイギリス室管。バレンボイムやペライア、そして内田光子の演奏でもバックを務めていますが、非常に渋い。木管の美しさ、特にこの部門がいいですが、加えて、弦のまとまりなど、実に堂に入った演奏を展開しています。そして、ディヴィス、そのイギリス室管のよさを十二分に引き出す。オケとピアノのとの出し入れが、たいそうおもしろい。ここは押し、ここは引く、といったあたりが非常にうまく展開されています。そして、ラローチャのピアノですが、これが極上の音色、そして深い表情、卓越したテクニック、これが兼ね備えられ、これ以上のものがあろうか、というところ。もう初めて聴いた途端に、このピアノはいいな、と思いました。ピアノで我々に語りかける力は圧倒的であります。ピアノについては、オケとの関わりがどうのこうのというよりも、こう孤高の厳しさや存在感が漂っているところも、実に大きな説得力であります。
第1楽章、冒頭からのオケの深い表情で始まり、ピアノの登場までの2分少しの深い表現は見事です。そしてピアノが登場するが、その鮮烈な響き、そしてその存在感、実に立派。私にピアノについておいでと言った高みも感じますが、デイヴィスも負けてはいませんねえ。第2楽章、ラローチャのピアノから始まりますが、このピアノも実に美しい。そして曲が進む中で、深い表情が現れ、安堵感を取り消してしまうようにも思えるほど。しかし、また救いの表情が聴かれて、心は安堵。そんな状況の中、ピアノは雄弁であります。そして第3楽章、オケとピアノのせめぎ合い。どちらも負けないようなところに緊張感が漂う。でもやはりラローチャのピアノがいいなあ。オケの管楽器はいいです。でもピアノの雄弁さが残りました。
ラローチャのモーツァルト、本当によかったんで、ソナタも聴いてみたいと思いました。でも、入手し難い状況みたいで、残念ですね。そして、先週は、マリーンズ4勝1敗1分けで貯金11。このまま突っ走って欲しいです。あと30試合と少し。頑張れマリーンズ。
(RCA 19439709642 2020年 輸入盤)
そんなことで、今回はモーツァルトのピアノ協奏曲。この曲についても、いろんな演奏を聴いてきましたね。一番よく聴く演奏は、どれかなあ、と思ってみるに、内田光子・テイト盤かなあ、と思いました。でも、このジャンルは、それほど古楽器の進出はないのですかね。レコ芸の名曲名盤でも、ソナタでは、シュタイアーやベザイデンホウトなどが評価されているのですが、協奏曲では、この両者も登場しますが、アルゲリッチやグルダ、ブッブビンダーなども健在なのであります。といはいえ、シュタイアーがもっと録音が増えていけば、その評価も今以上に高まるに違いありませんね。まあ、そんな評価は置いといて、自分がいいと思う演奏を聴けばいいのですがね。とはいえ、古楽器の演奏、音色を聴くに、うーん、いつも悩んでしまいます。時代の流れに逆らっているのかも知れません。とほほ。
という中で、今回もバリバリのモダン楽器による演奏。アリシア・デ・ラローチャのピアノです。この人、1923年生まれで2009年に逝去されたスペインのピアノストです。その名も顔も、私が音楽聴き始めたころから知られていました。ただ私は、どんな曲を演奏しているのかも含めて、ほとんど聴いたことがありませんでした。その中でもモーツァルトの協奏曲については、その録音があることは知っていました。1991~1993年にコリン・ディヴィス指揮のイギリス室内管と、第9,19-27番の録音や、ショルティとヨーロッパ室管との24-27番もあります。今回は、ディヴィスとの演奏から、ピアノ協奏曲第24番ハ短調であります。1991年7月の録音。
この第24番、私はかなり好きな曲です。1・3楽章の激情、2楽章の安堵感、どれもモーツァルト的な美がとてもいいし、それが心に染み込んできますね。この演奏、まずオケのイギリス室管。バレンボイムやペライア、そして内田光子の演奏でもバックを務めていますが、非常に渋い。木管の美しさ、特にこの部門がいいですが、加えて、弦のまとまりなど、実に堂に入った演奏を展開しています。そして、ディヴィス、そのイギリス室管のよさを十二分に引き出す。オケとピアノのとの出し入れが、たいそうおもしろい。ここは押し、ここは引く、といったあたりが非常にうまく展開されています。そして、ラローチャのピアノですが、これが極上の音色、そして深い表情、卓越したテクニック、これが兼ね備えられ、これ以上のものがあろうか、というところ。もう初めて聴いた途端に、このピアノはいいな、と思いました。ピアノで我々に語りかける力は圧倒的であります。ピアノについては、オケとの関わりがどうのこうのというよりも、こう孤高の厳しさや存在感が漂っているところも、実に大きな説得力であります。
第1楽章、冒頭からのオケの深い表情で始まり、ピアノの登場までの2分少しの深い表現は見事です。そしてピアノが登場するが、その鮮烈な響き、そしてその存在感、実に立派。私にピアノについておいでと言った高みも感じますが、デイヴィスも負けてはいませんねえ。第2楽章、ラローチャのピアノから始まりますが、このピアノも実に美しい。そして曲が進む中で、深い表情が現れ、安堵感を取り消してしまうようにも思えるほど。しかし、また救いの表情が聴かれて、心は安堵。そんな状況の中、ピアノは雄弁であります。そして第3楽章、オケとピアノのせめぎ合い。どちらも負けないようなところに緊張感が漂う。でもやはりラローチャのピアノがいいなあ。オケの管楽器はいいです。でもピアノの雄弁さが残りました。
ラローチャのモーツァルト、本当によかったんで、ソナタも聴いてみたいと思いました。でも、入手し難い状況みたいで、残念ですね。そして、先週は、マリーンズ4勝1敗1分けで貯金11。このまま突っ走って欲しいです。あと30試合と少し。頑張れマリーンズ。
(RCA 19439709642 2020年 輸入盤)
また、ご教示ください。