GWの前半、久々の京都でした。春期非公開文化財の特別公開で、仁和寺金堂と本坊、大徳寺本坊、知恩院方丈と庭園を見に行きました。御所紫宸殿の移築の仁和寺の金堂や、大徳寺でも聚楽第の遺構の唐門など、そして知恩院も書院など、見たことなく、たいそう喜んで見ていました。一つにつき800円ですが、学生風の人が所々で説明もしてくれ、なかなかこの公開はいいです。でも京都は外国人ばっかり。着物姿のおねえさんがカップルがたくさん闊歩しておりました。
そんなわけで、連休中、今回ハンス・クナッパーツブッシュの三回目。ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調作品67『運命』です。クナッパーツブッシュの運命は、1956年4月8or9日、BPOとのベルリン高等音楽院でのライブと、1962年3月20日、ヘッセン放響とのフランクフルトでのライヴのふたつが有名ですかね。特に、名盤と言われているのが後者です。ただ、私は前者しかもっておりません。クナッパーツブッシュの演奏は、これまでそれほど聴いたことがなかったので、そのあたりは詳しくないのですが、うーん、フルトヴェングラーに比べると。やはり入手しがたいですからねえ。正規盤があるのか、ないとなるとこれまた困ったモノで。後者はTAHRAから出ているらしいですが、6月に発売されるTAHRAの6枚組BOXには入っていませんよ。そうこうしていたら、MEMORIESの3枚組に収められていました。
MEMORIESのクナのベートーヴェンは、3枚組が2種類あって、ひとつは持っていますが、もうひとつ、買おうと思いH○Vにかなり前に注文しているのですが、まだ来ません。元町の中古やさんに2セット出てたので、次回行った時に買おうと思っております。それはさておき、今回は、1956年4月のBPOとのライブです。これはMEMORIESからの3CDセットに入っています。このMEMORIES、とにかく安い。加えて、音は私はそんなに悪いとは思っておらず、まあ古い音源ばかりですのでねえ。こんなもんですねえ、というところでしょうか。ただ、ノイズはあまり聞こえませんねえ。除去されているのでしょうか。とにかく安いのは魅力ですねえ。
クナの演奏、確かにスケールが大きくて、巨大感があります。低音は凄まじく、それもテンポは極端に遅く、地の底に響くようです。全体的にもゆったりとしており、そのせいかしてメロディーや曲の細部にわたるまで明快であります。非常に個性的というか、このような演奏はなかなか現代では聴けないですよねえ。その点、聴いていてこうくるか、という意外性もあります。そして、さすがのBPO。フルトヴェングラー亡き後、カラヤン時代になったばかりですが、古色に満ちた響きも随所に感じられます。いつの時代もBPOは立派ですねえ。
第一楽章、やはりいつも思うのが、4つの音符に主題だけで、これほどの曲を作れるとは、ほんとに圧倒されますね。そしてその冒頭から実に力強く、堂々とした主題は聴けないなあと思わせる演奏。しかし、第一楽章からハイカロリーですね。BPOが力強く、力の限りの演奏を展開し、壮絶な第一楽章ですね。ただ、人の苦悩や内面の複雑さなどとはあまり結びつかないところもこの演奏の特徴かもしれません。第二楽章、援徐楽章ですが、第一楽章からの流れがここでも感じられる、内省的な演奏が多い中で、それではなく、私には今日が進むに連れて、一層の高揚感にあふれて、ここでももう第一楽章を受けての勝利の凱歌のように高らかと演奏されていくのでした。いやはや大変であります。そして、第三楽章スケルツォ。私は好きな楽章なんですが、前楽章の演奏のあとに聴くと、どうも印象が薄い。ただ、中間部に入るあたりの低弦の凄まじい響きはこれまた快感です。それで第四楽章に突入。ここでも勝利が壮絶に、また高らかに歌われます。ここでの高揚感も心地よい。低音は凄まじくゆったりで、これも心に響く。そんな演奏を支えているのもBPOであり、やはりこのオケの威力は凄まじいです。いやはや心底から、曲と演奏の素晴らしさを実感するのでありました。
そんなこんなで、今年のGWも今日のみになりました。後半はいろいろと出ていくことが多く、ゆっくりと休めませんでしたね。でも、総じて良いお天気で、気持ちのいい休日でございました。
(MEMORIES MR2347/6 2014年 輸入盤)
そんなわけで、連休中、今回ハンス・クナッパーツブッシュの三回目。ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調作品67『運命』です。クナッパーツブッシュの運命は、1956年4月8or9日、BPOとのベルリン高等音楽院でのライブと、1962年3月20日、ヘッセン放響とのフランクフルトでのライヴのふたつが有名ですかね。特に、名盤と言われているのが後者です。ただ、私は前者しかもっておりません。クナッパーツブッシュの演奏は、これまでそれほど聴いたことがなかったので、そのあたりは詳しくないのですが、うーん、フルトヴェングラーに比べると。やはり入手しがたいですからねえ。正規盤があるのか、ないとなるとこれまた困ったモノで。後者はTAHRAから出ているらしいですが、6月に発売されるTAHRAの6枚組BOXには入っていませんよ。そうこうしていたら、MEMORIESの3枚組に収められていました。
MEMORIESのクナのベートーヴェンは、3枚組が2種類あって、ひとつは持っていますが、もうひとつ、買おうと思いH○Vにかなり前に注文しているのですが、まだ来ません。元町の中古やさんに2セット出てたので、次回行った時に買おうと思っております。それはさておき、今回は、1956年4月のBPOとのライブです。これはMEMORIESからの3CDセットに入っています。このMEMORIES、とにかく安い。加えて、音は私はそんなに悪いとは思っておらず、まあ古い音源ばかりですのでねえ。こんなもんですねえ、というところでしょうか。ただ、ノイズはあまり聞こえませんねえ。除去されているのでしょうか。とにかく安いのは魅力ですねえ。
クナの演奏、確かにスケールが大きくて、巨大感があります。低音は凄まじく、それもテンポは極端に遅く、地の底に響くようです。全体的にもゆったりとしており、そのせいかしてメロディーや曲の細部にわたるまで明快であります。非常に個性的というか、このような演奏はなかなか現代では聴けないですよねえ。その点、聴いていてこうくるか、という意外性もあります。そして、さすがのBPO。フルトヴェングラー亡き後、カラヤン時代になったばかりですが、古色に満ちた響きも随所に感じられます。いつの時代もBPOは立派ですねえ。
第一楽章、やはりいつも思うのが、4つの音符に主題だけで、これほどの曲を作れるとは、ほんとに圧倒されますね。そしてその冒頭から実に力強く、堂々とした主題は聴けないなあと思わせる演奏。しかし、第一楽章からハイカロリーですね。BPOが力強く、力の限りの演奏を展開し、壮絶な第一楽章ですね。ただ、人の苦悩や内面の複雑さなどとはあまり結びつかないところもこの演奏の特徴かもしれません。第二楽章、援徐楽章ですが、第一楽章からの流れがここでも感じられる、内省的な演奏が多い中で、それではなく、私には今日が進むに連れて、一層の高揚感にあふれて、ここでももう第一楽章を受けての勝利の凱歌のように高らかと演奏されていくのでした。いやはや大変であります。そして、第三楽章スケルツォ。私は好きな楽章なんですが、前楽章の演奏のあとに聴くと、どうも印象が薄い。ただ、中間部に入るあたりの低弦の凄まじい響きはこれまた快感です。それで第四楽章に突入。ここでも勝利が壮絶に、また高らかに歌われます。ここでの高揚感も心地よい。低音は凄まじくゆったりで、これも心に響く。そんな演奏を支えているのもBPOであり、やはりこのオケの威力は凄まじいです。いやはや心底から、曲と演奏の素晴らしさを実感するのでありました。
そんなこんなで、今年のGWも今日のみになりました。後半はいろいろと出ていくことが多く、ゆっくりと休めませんでしたね。でも、総じて良いお天気で、気持ちのいい休日でございました。
(MEMORIES MR2347/6 2014年 輸入盤)
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