歴史的な会談でしたね。南北首脳会談。政治ショーとも思えますが、板門店での映像を見て、その様子を見て涙する市民の姿が流れましたが、南北統一は民族の悲願ですよねえ。と、言っても、分断の原因は、「日帝」にあるわけで、部外者としては見ててはいけないな、と痛感しました。一方では、北のこれまでの所業を見れば、手放しでは喜べないと言われています。確かに少し前にはミサイル発射や核実験をしてたわけですからねえ。半島非核化を実現してほしいものです。
ということで、今回はマーラーの交響曲『大地の歌』です。もう20年も前になりますか、この曲がたいそう好きで、いろんなCDを買ったころがありました。そんなことで、この曲は大好きなんです。この曲は、これまで①2006/9=ワルター、②2007/3=ディヴィス、③2009/12=クレンペラー、③2008/5バーンスタイン、④2008/8=ピアノ版、⑤2008/12=ベルティーニ、⑥2011/1=ホーレンシュタイン、⑦2012/6=バーンスタイン(イスラエルPO)、と7回取り上げていました。10年前あたりが一番聴いてたんでしょうかね。2012年が最後で、それ以来もう6年間も取り上げていないのですねえ。うーん、そんなもんですかね。
それで、今回はベルリーニ指揮東京都交響楽団によるライブ録音。2003年11月29日横浜みなとみらいホールです。ソリストはスーザン・プラッツ(MS)、ヨルマ・シュヴァスティ(T)です。ベルティーニのマーラーはケルン放響との全集があります。そして都響とは、1998年にベルティーニが音楽監督になって、2000年から2004年にかけては横浜みなとみらいホールでマーラー・シリーズを展開しました。そして、第4、6~10番と大地の歌の7曲のライブが残されました。ベルティーニは、2005年3月に77才で急逝されました。突然の悲報で驚きました。お元気なら、都響とのマーラーも継続したでしょうに、残念ですねえ。
さて、この大地の歌ですが、まず都響なんですが、このベルティーニとの演奏の前には、若杉弘さんとのライブの全集がありました。その演奏と比べてみると、都響は別のオケと言えば大袈裟ですが、随分いい音で鳴っています。ベルティーニによって鍛えられたのでしょうねえ。とはいえ、硬い印象があり、潤いがあり、芳醇な味わいがあれば、とも思いますねえ。しかし、立派であります。それでベルリーニの指揮ですが、非常に細部まで見通しがよく、ていねいにオケをコントロール。たいそう気持ちのこもった演奏になっています。表情はきめ細かく、深遠な世界が描かれています。マーラーの心情が巧みに表現さてれるのです。そして、この曲はやはり声楽がポイントなんですが、両者とも健闘していますね。ただし、声楽とオケではなかく、オケの中の楽器のひとつとして声楽がある、という感じでしょうか。そして、プラッツなんですが、この人、私はたいそういいな、と思いました。まず声質がいい。女性の低音のよさがしみじみと感じます。そしてこれは結果的にそうなったのですが、弱音でゆったりと歌うところのあやうさがなんともいいです。
第一楽章、オケの伸びやかで力感あふれる演奏にテノールが挑む。しかしオケにはかなわないなって感じ。テノールの硬さに対してオケもや堅め。ただテノールは生真面目がいい。第二楽章、プラッツの凛とした歌声。はじめから気合が入っています。この楽章が一番しっかりとした歌唱であります。第三楽章、テノールはここが一番いい。この人の気質が最もマッチしているのかな。
ただ面白みはないですがね。第四楽章、再びプラッツ。この楽章、少し危うい。ややもすれば、オケに押され気味になっていく。一方でオケは鳴る鳴るですね。第五楽章、オケが調子を維持して健闘。テノール力を振り絞る。そして、第六楽章、やはりこの楽章はいいですねえ。プラッツの声質は、この曲によく合っているように思います。やはり弱さが見え隠れする歌唱ですが、その弱さがいいな、と心から思います。しかし、この楽章のベルリーニは調子がいいですねえ。
しかし、この録音、ちょうど第6楽章で、まず3:45あたりに、かすかなくしゃみ。そして4:50あたりに、少し大きめの女性のくしゃみが聞こえます。まあこれらは仕方ないとしても、問題は17:38あたりに、突然口笛というか指笛のような「ピユー」という音が入ります。最初は少しびっくり。曲に入り込んでいるときに、ですからね。これはひどいです。何をかんがえているんでしょうかね。編集のときに消すことは消すことはできなかったんでしょうか。困りますねえ。ただ、ベルティーニに唸り声も時折聞こえますがね。
(fontec FOCD9205 2004年))
ということで、今回はマーラーの交響曲『大地の歌』です。もう20年も前になりますか、この曲がたいそう好きで、いろんなCDを買ったころがありました。そんなことで、この曲は大好きなんです。この曲は、これまで①2006/9=ワルター、②2007/3=ディヴィス、③2009/12=クレンペラー、③2008/5バーンスタイン、④2008/8=ピアノ版、⑤2008/12=ベルティーニ、⑥2011/1=ホーレンシュタイン、⑦2012/6=バーンスタイン(イスラエルPO)、と7回取り上げていました。10年前あたりが一番聴いてたんでしょうかね。2012年が最後で、それ以来もう6年間も取り上げていないのですねえ。うーん、そんなもんですかね。
それで、今回はベルリーニ指揮東京都交響楽団によるライブ録音。2003年11月29日横浜みなとみらいホールです。ソリストはスーザン・プラッツ(MS)、ヨルマ・シュヴァスティ(T)です。ベルティーニのマーラーはケルン放響との全集があります。そして都響とは、1998年にベルティーニが音楽監督になって、2000年から2004年にかけては横浜みなとみらいホールでマーラー・シリーズを展開しました。そして、第4、6~10番と大地の歌の7曲のライブが残されました。ベルティーニは、2005年3月に77才で急逝されました。突然の悲報で驚きました。お元気なら、都響とのマーラーも継続したでしょうに、残念ですねえ。
さて、この大地の歌ですが、まず都響なんですが、このベルティーニとの演奏の前には、若杉弘さんとのライブの全集がありました。その演奏と比べてみると、都響は別のオケと言えば大袈裟ですが、随分いい音で鳴っています。ベルティーニによって鍛えられたのでしょうねえ。とはいえ、硬い印象があり、潤いがあり、芳醇な味わいがあれば、とも思いますねえ。しかし、立派であります。それでベルリーニの指揮ですが、非常に細部まで見通しがよく、ていねいにオケをコントロール。たいそう気持ちのこもった演奏になっています。表情はきめ細かく、深遠な世界が描かれています。マーラーの心情が巧みに表現さてれるのです。そして、この曲はやはり声楽がポイントなんですが、両者とも健闘していますね。ただし、声楽とオケではなかく、オケの中の楽器のひとつとして声楽がある、という感じでしょうか。そして、プラッツなんですが、この人、私はたいそういいな、と思いました。まず声質がいい。女性の低音のよさがしみじみと感じます。そしてこれは結果的にそうなったのですが、弱音でゆったりと歌うところのあやうさがなんともいいです。
第一楽章、オケの伸びやかで力感あふれる演奏にテノールが挑む。しかしオケにはかなわないなって感じ。テノールの硬さに対してオケもや堅め。ただテノールは生真面目がいい。第二楽章、プラッツの凛とした歌声。はじめから気合が入っています。この楽章が一番しっかりとした歌唱であります。第三楽章、テノールはここが一番いい。この人の気質が最もマッチしているのかな。
ただ面白みはないですがね。第四楽章、再びプラッツ。この楽章、少し危うい。ややもすれば、オケに押され気味になっていく。一方でオケは鳴る鳴るですね。第五楽章、オケが調子を維持して健闘。テノール力を振り絞る。そして、第六楽章、やはりこの楽章はいいですねえ。プラッツの声質は、この曲によく合っているように思います。やはり弱さが見え隠れする歌唱ですが、その弱さがいいな、と心から思います。しかし、この楽章のベルリーニは調子がいいですねえ。
しかし、この録音、ちょうど第6楽章で、まず3:45あたりに、かすかなくしゃみ。そして4:50あたりに、少し大きめの女性のくしゃみが聞こえます。まあこれらは仕方ないとしても、問題は17:38あたりに、突然口笛というか指笛のような「ピユー」という音が入ります。最初は少しびっくり。曲に入り込んでいるときに、ですからね。これはひどいです。何をかんがえているんでしょうかね。編集のときに消すことは消すことはできなかったんでしょうか。困りますねえ。ただ、ベルティーニに唸り声も時折聞こえますがね。
(fontec FOCD9205 2004年))
彼のマーラーは、明快で格好良く、私は大好きでした。時々CDも聴きます。大地の歌は、生前聴くことができませんでした。大好きな曲だけに、残念です。
このCD、佳さげですね。興味をもちました。