三連休でした。天気も上々でしたので、どこかに行こう!と思ったのですが、どこに行っても人が多いだろうということと、来週の半ばにお休みを取るつもりなので、そのときに!、ということで、今回は家でごろごろでした。ただ、日曜日は午前中、出勤しましたが…。各地では秋祭りたけなわですね。職場でも、このところお祭りの話題で持ちきりでした。播磨地方では、この秋祭りは盛んですね。私の生まれた岡山ではそれほどでもないのですが…。
さて、今回は久しぶりにモーツァルトです。セレナード第7番ニ長調K.250『ハフナー』であります。演奏は、ギュンター・ヴァント指揮の北ドイツ放送交響楽団。1989年11月23~29日、ハンブルクのムジークハレでの録音です。このCD、2008年4月12日に岡山の中古やさんで購入しました。819円(税込み)した。そして、翌朝神戸の自宅で早速聴いていました。ちょうどそのとき岡山で事件が起こりまして、急遽岡山に出向いたのでした。そのときの困った記憶が深く残っていまして、それ以来このCDは聴くことはなかったのであります。でも、もうそれから3年半。そのとき、大学に入学したての息子ももう卒業まであと少しになりました。月日のたつのは早いですねえ。ほんと。
この『ハフナー』、全曲で50分あまりという長い曲です。全部で8つの楽章からなります。前半の第2~第5楽章はヴァイオリンによる協奏曲風のつくり。後半の第6~第8楽章は、第1楽章と合わせて、4楽章のニ長調交響曲として扱われることもあるようですね。どちらかと言えば、後半の方が聴き応えがある曲かもしれません。ただし、前半の方がよく聴くようです。なにせ50分も通して聴くのはけっこう辛い。前半だけを聴いて、もういいや、っていう時も多いのです。となれば、後半はあまり聴かないのですね。残念なことです。
ヴァントが逝去されて、もう十年近くになります。最晩年の熱狂的な人気も、少々落ち着き、むしろ「去る者日々に疎し」でしょうか、発売されているCDも少なくなってきましたかね。この曲も、北ドイツ放響とのCDは現役盤ではなく、バイエルン放響とのライブがあるみたいです。ヴァントのモーツァルト、交響曲でも第39~41番の演奏があります。ともに、造計がしっかりとしていて、硬質かつ重厚な演奏。旋律の美しさよりも、ほとんど乱れることにない緻密な演奏が耳に残ります。機会音楽によく見られるウィーン風の流麗さ・甘美な魅力などは、見る影もありません。北ドイツ放響も硬質で全くスキのない音で、緩みのない引き締まったモーツァルトを聴かせてくれます。第1楽章アレグロ、出だしの弦がいいです。なんとも硬質で堅固な音色。テンポの速めで、力強く雄大な響き心地よい。第2楽章アンダンテ、甘美な響きなどとは無縁の弦に、ローランド・グロイターの優美な独奏ヴァイオリンが加わる。終わり間際に、カデンツァ風の独奏が美しい。第3楽章はト短調メヌエット。短調、それもト短調のメヌエットはなかなか驚かされます。トリオはト長調の独奏ヴァイオリンと管楽器による。両端のト短調も堂々としたメヌエット。第4楽章ロンド、まさにヴァイオリン協奏曲の終楽章。グロイターのヴァイオリンはしっとりとして、オケとの対比がおもしろい。第5楽章メヌエットで息抜き。そして後半、第6楽章アンダンテ、交響曲の第2楽章です。全曲中一番長く10分ほど。私的には最も好きな楽章。スケールの大きな曲造り。交響曲としても引けを取らない演奏です。そして第7楽章ニ長調のメヌエット。このメヌエットもいいです。ただ舞曲としては立派すぎますね。二つ目のトリオのトランペットがおもしろい。またヴァントのメヌエットの演奏は実に心地よい。終曲第8楽章、アダージョの序奏が渋いですね。そしてアレグロアッサイの主部、うねるような弦の演奏はスケールが大きく、もはやセレナードの甘美さはここにはありませんねえ。
モーツァルトの機会音楽、どれも傑作揃いですが、中でもこの『ハフナー・セレナード』はいいです。ピカイチの作品ではないでしょうか。ヴァントの演奏は、いかにも恰幅の良いシンフォニックな曲として演奏しています。私は好きですねえ。
(RCA BVCC-28 1990年)
さて、今回は久しぶりにモーツァルトです。セレナード第7番ニ長調K.250『ハフナー』であります。演奏は、ギュンター・ヴァント指揮の北ドイツ放送交響楽団。1989年11月23~29日、ハンブルクのムジークハレでの録音です。このCD、2008年4月12日に岡山の中古やさんで購入しました。819円(税込み)した。そして、翌朝神戸の自宅で早速聴いていました。ちょうどそのとき岡山で事件が起こりまして、急遽岡山に出向いたのでした。そのときの困った記憶が深く残っていまして、それ以来このCDは聴くことはなかったのであります。でも、もうそれから3年半。そのとき、大学に入学したての息子ももう卒業まであと少しになりました。月日のたつのは早いですねえ。ほんと。
この『ハフナー』、全曲で50分あまりという長い曲です。全部で8つの楽章からなります。前半の第2~第5楽章はヴァイオリンによる協奏曲風のつくり。後半の第6~第8楽章は、第1楽章と合わせて、4楽章のニ長調交響曲として扱われることもあるようですね。どちらかと言えば、後半の方が聴き応えがある曲かもしれません。ただし、前半の方がよく聴くようです。なにせ50分も通して聴くのはけっこう辛い。前半だけを聴いて、もういいや、っていう時も多いのです。となれば、後半はあまり聴かないのですね。残念なことです。
ヴァントが逝去されて、もう十年近くになります。最晩年の熱狂的な人気も、少々落ち着き、むしろ「去る者日々に疎し」でしょうか、発売されているCDも少なくなってきましたかね。この曲も、北ドイツ放響とのCDは現役盤ではなく、バイエルン放響とのライブがあるみたいです。ヴァントのモーツァルト、交響曲でも第39~41番の演奏があります。ともに、造計がしっかりとしていて、硬質かつ重厚な演奏。旋律の美しさよりも、ほとんど乱れることにない緻密な演奏が耳に残ります。機会音楽によく見られるウィーン風の流麗さ・甘美な魅力などは、見る影もありません。北ドイツ放響も硬質で全くスキのない音で、緩みのない引き締まったモーツァルトを聴かせてくれます。第1楽章アレグロ、出だしの弦がいいです。なんとも硬質で堅固な音色。テンポの速めで、力強く雄大な響き心地よい。第2楽章アンダンテ、甘美な響きなどとは無縁の弦に、ローランド・グロイターの優美な独奏ヴァイオリンが加わる。終わり間際に、カデンツァ風の独奏が美しい。第3楽章はト短調メヌエット。短調、それもト短調のメヌエットはなかなか驚かされます。トリオはト長調の独奏ヴァイオリンと管楽器による。両端のト短調も堂々としたメヌエット。第4楽章ロンド、まさにヴァイオリン協奏曲の終楽章。グロイターのヴァイオリンはしっとりとして、オケとの対比がおもしろい。第5楽章メヌエットで息抜き。そして後半、第6楽章アンダンテ、交響曲の第2楽章です。全曲中一番長く10分ほど。私的には最も好きな楽章。スケールの大きな曲造り。交響曲としても引けを取らない演奏です。そして第7楽章ニ長調のメヌエット。このメヌエットもいいです。ただ舞曲としては立派すぎますね。二つ目のトリオのトランペットがおもしろい。またヴァントのメヌエットの演奏は実に心地よい。終曲第8楽章、アダージョの序奏が渋いですね。そしてアレグロアッサイの主部、うねるような弦の演奏はスケールが大きく、もはやセレナードの甘美さはここにはありませんねえ。
モーツァルトの機会音楽、どれも傑作揃いですが、中でもこの『ハフナー・セレナード』はいいです。ピカイチの作品ではないでしょうか。ヴァントの演奏は、いかにも恰幅の良いシンフォニックな曲として演奏しています。私は好きですねえ。
(RCA BVCC-28 1990年)
ヴァントの指揮を最初に聴いたのが、LPでブルックナー6番でした。昔ですけれど。
あんまりそれ以外は聴いたことが無かったのですが、最近になり、ブラームス、ベートーヴェンの交響曲全集を聴き、厳しい音楽表現に気品を感じ、素晴らしいと思いました。
モーツァルトも是非聴いてみたいです。
ベートーヴェンやブルックナーに関しては、ヴァントの演奏はもはや避けて通れない確固たる地位を築いているような気がしますが、その他の録音は(自分も含めて)ほとんど顧みられなくなったようにも思います。
昔からのファンの方にとっては、『今更なんで!??』というブームだったんですね(笑)