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ギレリスとセルのベートーヴェン

2014年09月19日 22時24分00秒 | ベートーヴェン
ペナントレースも大詰めです。マリーンズ、消化試合を続けております。そして、長らく正捕手だった里崎が引退を表明しました。今年はまったくケガで出れていませんでしたからねえ。里崎と言えば、強打の捕手として10年以上マリーンズの要でした。2005年のプレーオフ、ホークスとの戦いで優勝を決める二塁打を馬原から打ったことが一番印象に残っています。寂しいですが、今後は後進を育成して欲しいですね。お疲れさまでした。

前回述べたDATに録音されたらライブ録音を取り上げてもよかったのですが、あまり一般的でもないので、ひとまず見送ります。将来的には言及することになるかもしれませんが…。とりあえず、このブログの標題にもあるように、このブログは聴いたCDを取り上げることを基本にしておりますので、聴いたCDを取り上げます。このところ、更新が滞っていることと、オーディオ関係の記事が多かったこと、反省しております。すんません。

そんなこんなで、今回はベートーヴェン。ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37であります。私は、このブログでも、ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、あまり取り上げていません。なぜか。それはあまり聴かないからなんですね。5曲あるこの協奏曲。どうしても、モーツァルトの方を聞いてしまいます。この3番も、モーツァルトの24番の協奏曲を意識したことは有名ですが、私的には、モーツァルトの24番の方が、断然好きですねえ。まあそんなことを言っても仕方ないですが…。ただ、ベートーヴェンらしいよさはかんじますが…。

そんな曲について、演奏はエミール・ギレリスのピアノに、クリーヴランド管弦楽団で指揮はジョージ・セル。1968年クリーヴランドでの録音です。これは今は亡きEMIのICONシリーズからの「Emil Gilels Complate EMI Recordings」の9枚組に収められています。このBOXには、ベートーヴェンのピアノ協奏曲についても、セルとの全集、ルードウィヒとの4・5番、ヴァンデルノートとの1・2番、クリュイタンスとの3番と2種類ずつ収められています。けっこうマニアックで、そんなこのシリーズは好きです。ワーナーになっても発売し続けてほしいですねえ。

しかし、この演奏、セルとギレリスの競演がいいですねえ。ギレリスの硬質のピアノの音は澄んで、実に硬い。それに対抗するかのようなセルとクリーヴランドもセルの統治の元、一糸者乱れずに、これもまた堅い。言わば硬さ比べでしょうか。そんな両者はまっすぐな直線のように、脇目もふらずに突き進んでいきます。それは爽快でもありますが、凄さも感じながら、曲の中に溶け込んで言っています。それでも、ギレリスのピアノは、直線的でまた明解でもあります。

第1楽章、冒頭からかなり威勢のよさがいい。それに硬質のピアノが主導し、これまたキレのいいオケが絡む。オケも雄弁ですが、それを上回るピアノの混じりっけのない音色。次第に高揚していく中で、ピアノもオケも大胆に、かつ熱を帯び、怒涛のようにカデンツァに入る。ここでもギレリスは、細部まで気持ちの込めたピアノの優しさと剛毅さが合わさって、非常に心地よいです。第2楽章、一転して叙情的な楽章。ギレリスが縦横無尽にベートーヴェンを展開。やわらかさもなく、優しさもそれほど感じないが、ピアノの一音一音が心に響き、確実に自分の中に入っていきます。いいベートーヴェン。第3楽章、一転して、軽快に始まる。しかし、ピアノには次第に重厚さも加わる。オケもびったりついて、曲が進む中でピアノに対抗するかのように、演奏され、それでもこのオケはほんとに混じりっけの無い音色がいいですねえ。やはり、ここでもこのピアノとオケはよく合っているなあ、特に音色がねえ、と感動してしまうのでした。

このギレリスのBOXは、EMIがワーナーの傘下になって、ワーナーのロゴを用いたBOXに今は変わっています。標題も「Poet of Piano」と変わっています。私が買ったのはEMI盤ですが、やはり、この方がいいですよねえ。残念ですが。
(EMI 6295112 2010年 輸入盤) 

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