年明けから一週間です。私が勤務する業界は、一年間で特にこの時期が忙しいということはないのですが、私の属する部署は、これから年度末にかけて最高に多忙な時期を迎えます。年末からも、さすがに元旦と二日はしませんでしたが、それなりに仕事をこなしてきました。この週末も、15日までに提出の書類を点検しなければならないことも加わって、もうなんともであります。ヒマなのも問題ですが、正月早々、多忙すぎるのも考えものですねえ。いやー、頑張ります。
さてさて、そんな折から今回はベートーヴェンの弦楽四重奏曲であります。弦楽四重奏曲第7番ヘ長調作品59-1。「ラズモフスキー第1番」です。この曲は周知のとおり、当時ウィーンに駐在していたロシア大使のラズモフスキー伯爵の依頼によって作曲された3曲の弦楽四重奏曲のうち、一曲目にあたるもので、1806年に出版されました。三曲の中で最も大きな規模の曲で、全曲は40分近く要します。言うまでもなく、作品18の6曲からなる初期の曲から、五年をへてのもので、中期の作品に属する曲であります。後期の弦楽四重奏が晦渋なものとよく言われますが、中期のものにしても、取っつきはいいですが、聴き込むとなかなか奥が深いですねえ。4つの楽器で表現される宇宙とでもいいましょうか。ベートーヴェンらしい曲ですねえ。
このラズモフスキー第1番は、多くの四重奏団が録音しておりますが、私的にはこのジャンルに、特に一家言もっておるわけでもありませんので、一般的なチョイスとなります。今回は、スメタナ四重奏団の演奏。1978年5月29~31日プラハで録音です。スメタナ四重奏団は1976年から10年関かけて、ベートーヴェンの四重奏を全曲録音しています。その中の一枚です。このCDは、以前に中期の6曲の三枚組として発売されていたものの一枚で、記憶に残っているのでは、7500位だったと思います。それが今や、全曲8枚組が7140円で売られていますね。いやはやです。かくいう私もばら売りで、一枚1050円で購入しました。
スメタナ四重奏団の演奏、最近はあまり話題になることは少なくなりました。しかし、私たちの世代では弦楽四重奏の第一人者という印象でしたよね。この曲の演奏も、たいへん真摯なものという印象を持ちます。それほどの派手さはないのですが、堅実で味わい深い演奏を聴かせてくれます。特に、4つの楽器が重なり合ったときの透明さとバランスのよさ、そしてその重層的な深い美しさは、ほんとにいいですし、どの楽器も見劣りしない印象を持つことからも、調和の取れた合奏を満喫できます。また、それぞれの楽器から醸し出される音色もほんとにきれいです。第1楽章、チェロによる勇壮なテーマで始まるアレグロ。それぞれの楽器が実に生き生きとし、細部にまで明確。派手な表現ではないが、じっくりと旋律を歌わせてくれます。続いて第2楽章。チェロのリズムは印象深いが、大仰なものにならず、派手さよりも落ち着いた躍動感がいいです。節度をもった演奏が心地よい。第3楽章は、悲しい歌のメスト。長い哀歌が綿々と奏でられる。決して情に溺れることはなく、しかしじっくりと聴き込んでしまいます。弦の美しさをしみじみ感じますね。そして、第4楽章、一転して明るく活動的なアレグロ。ロシア民謡が用いられているが、それよりも明快な流れが印象深い。伸び伸びとした躍動感は、この四重奏団の力量を十二分に感じさせてくれますね。
このスメタナ四重奏団、1973年あたりに来日したときに、倉敷に聴きに行きました。しかし、今の私には、ドヴォルザークのアメリカなどを演奏した、という記憶くらいしか残っていません。なんとも残念であります。
(DENON COCO-70678 CREST1000 2004年)
さてさて、そんな折から今回はベートーヴェンの弦楽四重奏曲であります。弦楽四重奏曲第7番ヘ長調作品59-1。「ラズモフスキー第1番」です。この曲は周知のとおり、当時ウィーンに駐在していたロシア大使のラズモフスキー伯爵の依頼によって作曲された3曲の弦楽四重奏曲のうち、一曲目にあたるもので、1806年に出版されました。三曲の中で最も大きな規模の曲で、全曲は40分近く要します。言うまでもなく、作品18の6曲からなる初期の曲から、五年をへてのもので、中期の作品に属する曲であります。後期の弦楽四重奏が晦渋なものとよく言われますが、中期のものにしても、取っつきはいいですが、聴き込むとなかなか奥が深いですねえ。4つの楽器で表現される宇宙とでもいいましょうか。ベートーヴェンらしい曲ですねえ。
このラズモフスキー第1番は、多くの四重奏団が録音しておりますが、私的にはこのジャンルに、特に一家言もっておるわけでもありませんので、一般的なチョイスとなります。今回は、スメタナ四重奏団の演奏。1978年5月29~31日プラハで録音です。スメタナ四重奏団は1976年から10年関かけて、ベートーヴェンの四重奏を全曲録音しています。その中の一枚です。このCDは、以前に中期の6曲の三枚組として発売されていたものの一枚で、記憶に残っているのでは、7500位だったと思います。それが今や、全曲8枚組が7140円で売られていますね。いやはやです。かくいう私もばら売りで、一枚1050円で購入しました。
スメタナ四重奏団の演奏、最近はあまり話題になることは少なくなりました。しかし、私たちの世代では弦楽四重奏の第一人者という印象でしたよね。この曲の演奏も、たいへん真摯なものという印象を持ちます。それほどの派手さはないのですが、堅実で味わい深い演奏を聴かせてくれます。特に、4つの楽器が重なり合ったときの透明さとバランスのよさ、そしてその重層的な深い美しさは、ほんとにいいですし、どの楽器も見劣りしない印象を持つことからも、調和の取れた合奏を満喫できます。また、それぞれの楽器から醸し出される音色もほんとにきれいです。第1楽章、チェロによる勇壮なテーマで始まるアレグロ。それぞれの楽器が実に生き生きとし、細部にまで明確。派手な表現ではないが、じっくりと旋律を歌わせてくれます。続いて第2楽章。チェロのリズムは印象深いが、大仰なものにならず、派手さよりも落ち着いた躍動感がいいです。節度をもった演奏が心地よい。第3楽章は、悲しい歌のメスト。長い哀歌が綿々と奏でられる。決して情に溺れることはなく、しかしじっくりと聴き込んでしまいます。弦の美しさをしみじみ感じますね。そして、第4楽章、一転して明るく活動的なアレグロ。ロシア民謡が用いられているが、それよりも明快な流れが印象深い。伸び伸びとした躍動感は、この四重奏団の力量を十二分に感じさせてくれますね。
このスメタナ四重奏団、1973年あたりに来日したときに、倉敷に聴きに行きました。しかし、今の私には、ドヴォルザークのアメリカなどを演奏した、という記憶くらいしか残っていません。なんとも残念であります。
(DENON COCO-70678 CREST1000 2004年)
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