クラブ報告
2018年6月24日(日) 天候 晴れ みのハイキングクラブ参加者 14名
その他、アルパインKANI 大垣勤労者山岳会 岐阜ケルン山岳会
多治見勤労者山岳会 中津川勤労者山岳会 瑞浪山の会
講師 岐阜ケルン山岳会 入野 健さん
CL 圓戸さん
伊木山の駐車場へ着くと、関市役所からのメンバー8人は既に到着していた。前日の雨は上がりお天気は回復、今日は暑くなりそう。
今回は岐阜ケルン山岳会の入野健さんが講師です。長年、救助隊本部長を努めていました渡辺寛治さんが労山を退会され、新救助隊本部長に入野さんが就任されました。午前中、準備して頂いた資料をもとに、展望台広場で基本的なロープワーク(ロープの結束・固定、フリクションノット、引き上げシステム、チロリアンブリッジ)等の確認を行いました。 支点にかかる力計測を計りで行い6㎏のペットボトルの支点にかかる荷重は20㎏でした。 また搬送法として、立木やストックを利用した松葉杖の作り方や、要救助者の搬送を、リュックを利用して行う方法の説明がありました。
昼食後は、現場での訓練を行いました。2人の労山の仲間が伊木山でハイキング中滑落。救助要請があった事を想定して、遭難者の捜索、救助行うため伊木山へ入りました。
ABC3班(各クラブ混成)に分かれ、3ルートに分かれて捜索開始。キュウピーの鼻で合流。さらに、登山道を5分ほど下った場所の、30mほど下の急斜面に遭難者を発見。
まず立木を利用し、ロープを使い遭難者のところまで懸垂下降で降りて状況を確認。一人は足首の捻挫。もう一人は大腿部骨折の疑いのため、スケッドストレッチヤーを降ろして搬送準備。まず、足首捻挫の方を背負い登山道へ引き上げる。セットしたロープに1/3システムを作り、スケッドストレッチャーに乗った遭難者を登山道へ引き上げる。そして、登山道を搬送。搬送がスムーズに行くようにルート工作、ルート取りの班。遭難者の乗ったスケッドストレッチャーを搬送の班。と持ち場を交代しつつ訓練を行いました。
最後はチロリアンブリッジによる谷越え。立木にチロリアンを張り、スケッドストレッチャーをセットしてロープを引く。スケッドストレッチャーが谷を越え安全な場所へ降ろされました。
これで今回の救助隊訓練は無事に終了しました。救助訓練の最中、本物の要救助者にならないよう気をつけるようにとの注意を受けました。細い登山道をスケッドストレッチャーの搬送は、『急な坂になるよ、階段があるよ、ゆっくりね』と、お互いに声をかけあい、各隊員が慎重に行動しました。
終了後、駐車場脇の影へ移動しました。入野さんの挨拶後、各クラブの皆さんと意見交換を行いました。午前中に、捜索、搬送に必要なロープワーク技術確認ができたことや、他のクラブの救助隊の方との交流ができたことが良いとの意見がでました。
これまで沢での訓練を行ってきましたが、今回は身近な里山での訓練でした。沢でも里山でも、遭難場所から車での搬送が可能な場所や、ヘリでのピックアップできる場所までの、人力での搬送が必要とされます。その技術を、会の中で共有し受け継いでいくことは大切だと再認識いたしました。今回はベルグバハト隊員外、一般の参加も7人あり有意義な訓練となりました。皆さまお疲れさまでした。
(記録担当 泉谷さんの報告より)
コースタイム
関市7:30===伊木山駐車場8:30~40・・・展望台広場ロープワーク確認9:00~12:00
班構成後伊木山へ入山・・・救助訓練12:40~15:45 反省会後解散16:00
(写真提供 古谷さんより)