荒れた天気になる昭和の日、島岡美延です。「古くて新しい」時代なのか、昭和をテーマにしたエンターテインメントも増加中。
日本人ではないけれど、昭和のスクリーンに欠かせない存在。映画『オードリー・ヘプバーン(5月6日公開)』をご紹介します。来年で没後30年、その「特別な存在」ぶりを実感するドキュメンタリー。
貴族の血筋ながら6歳で父親がいなくなり、ナチス占領下のオランダで栄養失調になるほど辛い子ども時代。夢だったバレエダンサー(オードリー自身が踊るシーンも!)を諦め、ミュージカル、そして映画へ。
『ローマの休日』(1953)で24歳にしてアカデミー賞主演女優賞を受賞。スターへの道を駆け上がるも、後年のユニセフ国際親善大使としての活動こそが、彼女が本来望んだ人生だったか。
三世代のバレエダンサーが踊ることで彼女の人生を象徴的に描く演出が素敵。20代を英国ロイヤルのフランチェスカ・ヘイワード。晩年はアレッサンドラ・フェリが踊る贅沢さ。