首都圏も午後には初雪になるかも、島岡美延です。とはいえ、暖房があります。能登半島の被災地に積もる雪、増え続ける震災関連死。輪島の4メートルの隆起とは、数千年に一度という規模の地球の活動。
台湾総統選、どんな未来を求めて投票する? こちらは中国新世代の才能。チャン・チー監督が描くのは海辺の街で起こる不思議な物語。映画『海街奇譚(20日公開)』をご紹介します。原題は『海洋動物』、海の生命体が様々なメタファーになっていて、夢とうつつ、過去と現在を彷徨うような感覚。
姿を消した妻を探しに彼女の故郷の港町を訪れる男。古い海辺の宿でカブトガニを調理する女主人。島に1軒のダンスホール。海に出られない漁師。失われた仏像の頭を探す人々。不思議な海辺の風習――。
監督自身が育った港町がモチーフになっているそう。妻を探す男を演じているのは俳優ではなく、機械技師が本業。彼が古いカメラを持って歩く姿から目が離せなくなります。次々現れる不思議な美しい映像に身を委ねて。