16㎜フィルムで紡がれるのは

春のセンバツに石川県から2校、島岡美延です。卓球では平野美宇選手が初の五輪シングルス代表に。喜びの選手たち、被災地や国など、どうか大きなものを背負いすぎないで。

ベルギーというヨーロッパの縮図のような場所で、些細な日常を掬い上げたのは、映画界であっというまに注目を集めたバス・ドゥヴォス監督。16㎜フィルムで静かな物語を紡ぎ、2月2日に2作同時公開。

『ゴースト・トロピック』は大都市ブリュッセルで仕事に疲れ、電車で寝過ごし、終電を逃してしまった掃除婦が帰宅するまでの物語。真夜中の小さな出会い、事件の積み重ね、そしてまた朝が来る・・・。

『Here』は移民労働者と女性植物学者の出会い。誰の目にも触れにくい苔などを研究する彼女。将来の希望を持てない若者。それでも些細な会話を交わすことで喜びが・・・。

人間はやはり一人きりではなく、いま、この瞬間、誰かと何かで繋がっている。そんなことを思いたくなる優しい物語。