3月8日は国際女性デー、島岡美延です。今、女性でいることは幸せですか?
ジェンダーギャップ120位の国で暮らす私たち。映画『ある職場(公開中)』をご紹介します。昨日のラジオに舩橋淳監督と主演の平井早紀さんが登場。実際に起きたセクハラ事件の後日談をフィクションで描きました。ドキュメンタリーだと個人が特定される恐れもあり、断念したそう。
有名ホテル勤務の大庭早紀は密室で上司のセクハラに遭う。事件は世間に知られ、SNS上では誹謗中傷、炎上。同僚が早紀を誘い、海辺の保養所で2泊3日の旅行を企画。彼女を励ますはずが、バッシングはここにいる人物からの可能性が浮かび上がり、互いに疑心暗鬼に・・・。
監督が用意した舞台設定で、俳優が即興に近い演技をする、という方法が取られた本作。平井さんは「(役名が自分と同じで)役なのか、自分自身なのか」と苦しむほどだったよう。
男女格差や様々な差別。この国はそれをなくす気はある? 現状維持を望む人たちが多い?
6歳で留学し11年アメリカに暮らした彼女にとって、アメリカでの生活様式や男女平等の考え方がデフォルトになっていて、明治の日本ではとても受け入れられないことが延々と描かれていました。しかし、小生が感じたのはそこから100年経っても何も変わっていないということ。
つまり、タイムスリップして彼女が現代に現れても同じ感想を持つだろうと。
ジェンダーギャップ120位と言われますが、当の為政者たちにとっては、何の問題意識も持たず。この国が変わることはあと何年掛かるやら。
舩橋監督もアメリカでの生活が長く、日本に戻ってきてから、こういうテーマで撮ることに使命感を持っていらっしゃるよう。#MeTooの時も、日本の男性の反応と言えば、「これもミートゥーか?」と周囲に笑いを求めるようなものが少なくなかったように感じます。
男女雇用機会均等法初期の私の世代、「面接でのありえない質問」が伝説になっていますが、就活で裏アカウントを企業が探る時代、もっと大変そうだと痛感します。