歴史的快挙の陰になる出来事も忘れずに、島岡美延です。無観客だった東京五輪でさえニュースの中心になり、W杯で日本が勝てばそれ一色に。今日は、公務員の夫の自死の真実を知りたいと妻が起こした裁判の判決。
東京五輪2020、今度は組織委員会が談合調整かという疑惑。1964年の東京五輪から半世紀以上、人間は本当に進化したのか。
ふとそう思ったのは、図書館で借りた『人間の建設』(新潮文庫)を読んで。1901年生まれ、日本数学史上最大の数学者といわれる岡潔と、1902年生まれ、日本の文芸評論の確立者、小林秀雄。互いに敬意を払って、初対談。
「世界の知力が低下すると暗黒時代になる。人は政治を重んじ、軍事を重んじ、土木工事を求める。そういうものしか認めない、功利主義」そして「このままだと人類が滅亡せず続くことができるのは長くて200年くらい」と。21世紀の戦争も気候変動もまだ先のことだった1965年の〈雑談〉。理系と文系、知の巨人の興味の幅広さと言ったら!
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