神社を9時に出発した神輿行列は、坂道を上り町営の老人ホーム明和園へ向かいます。
もともと見晴町や中歌、箸別、湯ノ沢地区の方は、後祭りの14日に行ってたのですが、いろいろとありまして…。
13日の本祭りの中に統合されたんです。
なので、とても広い範囲を歩かなければならないのですけど。
そこは車を使って移動します。
マイクロバス2台が、それぞれの間を2往復して行列を進めるんです。
太鼓係のワタクシが乗るのは…。
お米を集める軽トラックの予備車。
毎年のことですから慣れましたけどね。
一輪車の台車ごと荷台に積み込まれ、それを押さえる役。
荷台で仁王立ちです。
神輿を担ぐ法被姿ならカッコもつくのですけどね。
裃姿に笠を被った太っちょ男だから。
いったい、どう見えてるんだろ…。
自分の姿も撮っておけばよかったなぁ。
神社を出発した一行は、明和園と見晴町の会館前、湯ノ沢と箸別の間をちょっと歩いた後、中歌の会館に寄って一旦神社に戻ります。
明和園では、入所しているお年寄りの皆さんが玄関前に出てきて待っていましたよ。
皆さん手を合わせてくれて…。
ありがたいと思う感謝の気持ち。
そんな姿を見ると、こちらだって背筋をビシッと伸ばして立派に行列を進めなければなりません。
“ありがたい行列の一翼を担う” 気持ちが引き締まりますわ。
さて、ここは箸別地区。
毎年、通りに大漁旗を掲げて歓迎してくださいます。
やっぱり浜のマチですねぇ。
そうそう、厳島は海の神さまですからね。
海の男たちが、ちゃんと飾り付けをしてくれるんです。
サァーッ、セイヤサァー、ソイヤサァー。
各地から応援に駆けつけてくれる神輿会の皆さんが、威勢のいいかけ声を響かせています。
そして会館前で休憩。
地区の皆さんも大勢で迎えてくれるんですよね。
嬉しいです。
最近、と言うか随分前からですが、神輿行列が市街地を歩いても玄関を閉ざしたままの家が多かったり、全然人影のない通りもあるんです。
人口の減少が進んでいるのでしょうかね。
マチが寂れていくのを毎年確認しているようで少し寂しい感じもします。
でも、ここは賑やかだわ。
子どもの姿も見えるし。
小さい集落ですが、皆さんの暖かな気持ちが伝わってきますね。
箸別の次は中歌地区です。
いつもの会館前。
御神輿を積み込んだトラックの向こうに見えるコンクリート壁は防波堤です。
その先は海なんだわ。
潮風が香る~、なんて。
いい感じだもね。
晴れていればですけど…。
ちょっと風が吹けば塩水が直接飛んで来そうだもの。
ま、それもいいか。
中歌の皆さんが用意してくれる“あげもの”。
その中にサクランボの山があるんですよね。
きれいに積まれていて…。
そんな山を撮らないハズがありません。
ほらっ、いいしょ。
そうそう。
ワタクシ、この中歌地区で軽トラから降りるとき、荷台に取り付けた幕のヒモに足が引っかかって転げ落ちそうになったんですよね。
グッと踏ん張って落ちずに済みましたけど…。
代わりに懐に入れていたコンパクトデジカメが“ガツッ”と地面に直撃してしまいました。
結構な衝撃だったんだよなぁ。
「ああ、ワタクシのニコンがぁ…。」
バッテリーを収めているフタが開いて…。
でもね、ちゃんと動きましたよ。
さすがニコンだな。
ズーム機能も問題なし。
かえって良くなったんじゃないかい。
なんて…。
これも全て神さまのおかげでございます。