札幌市すすきのにある東宝公楽会館3階にあった、「東宝公楽劇場」が8月31日限りで閉館した(閉館の報せを受けての記事は「6月17日の記事」参照)。
8月27日限りで通常上映は終わり、28・29日と30・31日は一律五百円のさよなら上映が行なわれた。前者は『ゴジラ』と『ドラえもん のび太の恐竜』であり、『のび太の恐竜』を友人のおこじょさん氏と観賞した。
通常上映終了の前、8月26日に何枚か撮影した。入口正面には手書きの看板が2枚並ぶが、正面にあるのが上映中のもの。左にあるのが次回上映のものである。
「さよなら東宝公楽劇場」で上映される作品は、他の2本に比べると『のび太の恐竜』は新しい。『三丁目の夕日』は最近過ぎるような気が…。
3階の劇場入口には、「さよなら東宝公楽劇場」記念上映のポスターが貼ってあった。ちなみに、旭川の旭川東宝も同日閉館したが、こちらの記念上映作品には、『のび太の宇宙開拓史』も入っていた。
8月29日、午前中に『のび太の恐竜』と『ゴジラ』を1回上映したあと、13:25から『のび太の恐竜』2回目である。13時過ぎにおこじょさん氏と劇場に入り、館内は見渡してみると、親子連れが多い。
わたしは一昨年・昨年と他にお客がいない状態で観賞し、ことしはおこじょさん氏と観賞したが、孫と祖母(?)・子供と母(?)の2組がいた。しかしそれでもほとんどお客がいないわけで、今般の閉館の報にも、残念と言う思いとともに止むを得ない面があった。
映画は3分早く始まり、古い映画なので通常入る予告編は一切なし。かなりの退色と音飛びの中で終了したが、後年の『2006』とは大違いの名作に変わりはない。
ここ3年はほとんど観客がいない状態しか知らない。当日は子供が多い印象だが、それでも半分ほどの入りである。子供にとっては、今とは違うドラえもんは、さてどう写ったのだろうか。
終わったあと、劇場を出る前に館内を撮影してみる。
昨年撮影した、客席の風景。まあ、撮影はしない方が良いのだろうが、他に誰もいないし、もう閉館してしまったので載せてしまおう。前に誰も写っていないが、左右と後ろの方にも誰もいない。ここで2時間近く映画を一人で観ているのは、ある意味シュールな風景である。もうこういう機会がないのは、ちょっと寂しい。
館内の様子である。ここはスクリーンの外右側にある休憩所であるが、昔はここから上に登ることが出来て、客席の最上段から出入りすることが出来た。初めてこの劇場に来たのは1999年であるが、2000年代初頭には、既に閉鎖されていた。椅子が設置されたのは近年ではないか?
写真の左はスクリーン左側の出入り口(見にくいが)、右は右側のそれ。右側に見える椅子がさっきの休憩所である。館内の自販機は普段は高めであるが、今日は100円になっていた。
続いて売店の様子であるが、1階の券売所は何年も前に閉鎖され、ここで前売券も買う形式になっていた。カウンターしかないが、右の写真の位置にはグッズやパンフレットなどを展示販売するケースが置いてあった。既に何もないので、撤去されたようだ。
学校の長期休みのときはアルバイトを募集していたのを思い出す。『ドラえもん』封切りの頃(3月上旬)、アルバイトのお姉ちゃんが「昨日(スキー)ジャンプの選手と合コンして…」と駄弁っていたのを思い出す。子供たちには全く聞かせたくない話である。
ちょうど入場して目に入る景色と、入口の外から中を見た風景である。この景色も、既に見ることはできない。
館内には、過去の作品のポスターが貼ってあった。『ドラえもん』関係だけ載せておく。ところどころボケているのはご愛嬌…というか、何度も撮影するのは恥ずかしいので1回きりということで。
今となっては貴重な、“ドラ・ハッ・パー”時代のものもある。
おまけ。
入口横のエスカレーターである。横に張ってあるポスターを観ながら、この3階に上がってくる仕掛けだ。1階には銀行、他の階には飲食店が入っているが、夜は繁盛しているのだろうか。
階段で2階に下りてみた。
劇場を出て、階段で1階降りるとトイレが見える。1階には出口専用のドアがあり、ちょうどこのトイレを横目に降りていくことになる。ここも数年前から「従業員専用」となったが、お客さんが使うことはほとんどなかったのでは?
1階、「出口専用」ドアの手前。さらに下へ降りる階段があるが、階段の前が1段高くなっている。何がある?
外に出た。ここにも入口に貼ってあったポスターがあったので、ここで再度撮影した。こっちの方がよく撮れるじゃないの。
正面である。「会館」はビルの名前なので、建っている限り残るのだろう。「東宝公楽」という文字はどうなる? このドアの向こうに、券売所があったわけだ。
通常は左に次の上映作品が描かれているが、もう次はないので、前の上映作品と「他の劇場で上映致しております」の表示。
このビル自体がなくなってしまうわけではないと思うが、普段隈なく眺めることもないので、後ろに廻ってみた。
8月31日、新聞の映画欄である。次の日にはまったく「東宝公楽」の痕跡はなく、左の「東宝プラザ」が右端に掲載されていたのであった。
9月1日、三度東宝公楽へ。正面入口を覗くと、何年も前から使われていなかった券売所が、早速取り壊されている。中には、備品を運び出すこところ。上は工事中のようで、上がらなかった。
正面の看板も、あっけなく外されていた。右に春に行ったときのものを参考に載せるが、このドラえもんが見納めになるとは、この時は思わなかった。
長い歴史の中で、わたしが行ったのは1999年以降の11年に過ぎない。それでも、1つの館へ行った最長の映画館であり、閉館は残念である。
1度行っただけで消えた「シネマさっぽろ」や「東映パラス」は既に思い出の中であり、「東宝公楽」もそうなるのだろう。前記2館は痕跡もないが、建物だけは長く残って欲しいが…?
ありがとうございました。
8月27日限りで通常上映は終わり、28・29日と30・31日は一律五百円のさよなら上映が行なわれた。前者は『ゴジラ』と『ドラえもん のび太の恐竜』であり、『のび太の恐竜』を友人のおこじょさん氏と観賞した。
通常上映終了の前、8月26日に何枚か撮影した。入口正面には手書きの看板が2枚並ぶが、正面にあるのが上映中のもの。左にあるのが次回上映のものである。
「さよなら東宝公楽劇場」で上映される作品は、他の2本に比べると『のび太の恐竜』は新しい。『三丁目の夕日』は最近過ぎるような気が…。
3階の劇場入口には、「さよなら東宝公楽劇場」記念上映のポスターが貼ってあった。ちなみに、旭川の旭川東宝も同日閉館したが、こちらの記念上映作品には、『のび太の宇宙開拓史』も入っていた。
8月29日、午前中に『のび太の恐竜』と『ゴジラ』を1回上映したあと、13:25から『のび太の恐竜』2回目である。13時過ぎにおこじょさん氏と劇場に入り、館内は見渡してみると、親子連れが多い。
わたしは一昨年・昨年と他にお客がいない状態で観賞し、ことしはおこじょさん氏と観賞したが、孫と祖母(?)・子供と母(?)の2組がいた。しかしそれでもほとんどお客がいないわけで、今般の閉館の報にも、残念と言う思いとともに止むを得ない面があった。
映画は3分早く始まり、古い映画なので通常入る予告編は一切なし。かなりの退色と音飛びの中で終了したが、後年の『2006』とは大違いの名作に変わりはない。
ここ3年はほとんど観客がいない状態しか知らない。当日は子供が多い印象だが、それでも半分ほどの入りである。子供にとっては、今とは違うドラえもんは、さてどう写ったのだろうか。
終わったあと、劇場を出る前に館内を撮影してみる。
昨年撮影した、客席の風景。まあ、撮影はしない方が良いのだろうが、他に誰もいないし、もう閉館してしまったので載せてしまおう。前に誰も写っていないが、左右と後ろの方にも誰もいない。ここで2時間近く映画を一人で観ているのは、ある意味シュールな風景である。もうこういう機会がないのは、ちょっと寂しい。
館内の様子である。ここはスクリーンの外右側にある休憩所であるが、昔はここから上に登ることが出来て、客席の最上段から出入りすることが出来た。初めてこの劇場に来たのは1999年であるが、2000年代初頭には、既に閉鎖されていた。椅子が設置されたのは近年ではないか?
写真の左はスクリーン左側の出入り口(見にくいが)、右は右側のそれ。右側に見える椅子がさっきの休憩所である。館内の自販機は普段は高めであるが、今日は100円になっていた。
続いて売店の様子であるが、1階の券売所は何年も前に閉鎖され、ここで前売券も買う形式になっていた。カウンターしかないが、右の写真の位置にはグッズやパンフレットなどを展示販売するケースが置いてあった。既に何もないので、撤去されたようだ。
学校の長期休みのときはアルバイトを募集していたのを思い出す。『ドラえもん』封切りの頃(3月上旬)、アルバイトのお姉ちゃんが「昨日(スキー)ジャンプの選手と合コンして…」と駄弁っていたのを思い出す。子供たちには全く聞かせたくない話である。
ちょうど入場して目に入る景色と、入口の外から中を見た風景である。この景色も、既に見ることはできない。
館内には、過去の作品のポスターが貼ってあった。『ドラえもん』関係だけ載せておく。ところどころボケているのはご愛嬌…というか、何度も撮影するのは恥ずかしいので1回きりということで。
今となっては貴重な、“ドラ・ハッ・パー”時代のものもある。
おまけ。
入口横のエスカレーターである。横に張ってあるポスターを観ながら、この3階に上がってくる仕掛けだ。1階には銀行、他の階には飲食店が入っているが、夜は繁盛しているのだろうか。
階段で2階に下りてみた。
劇場を出て、階段で1階降りるとトイレが見える。1階には出口専用のドアがあり、ちょうどこのトイレを横目に降りていくことになる。ここも数年前から「従業員専用」となったが、お客さんが使うことはほとんどなかったのでは?
1階、「出口専用」ドアの手前。さらに下へ降りる階段があるが、階段の前が1段高くなっている。何がある?
外に出た。ここにも入口に貼ってあったポスターがあったので、ここで再度撮影した。こっちの方がよく撮れるじゃないの。
正面である。「会館」はビルの名前なので、建っている限り残るのだろう。「東宝公楽」という文字はどうなる? このドアの向こうに、券売所があったわけだ。
通常は左に次の上映作品が描かれているが、もう次はないので、前の上映作品と「他の劇場で上映致しております」の表示。
このビル自体がなくなってしまうわけではないと思うが、普段隈なく眺めることもないので、後ろに廻ってみた。
8月31日、新聞の映画欄である。次の日にはまったく「東宝公楽」の痕跡はなく、左の「東宝プラザ」が右端に掲載されていたのであった。
9月1日、三度東宝公楽へ。正面入口を覗くと、何年も前から使われていなかった券売所が、早速取り壊されている。中には、備品を運び出すこところ。上は工事中のようで、上がらなかった。
正面の看板も、あっけなく外されていた。右に春に行ったときのものを参考に載せるが、このドラえもんが見納めになるとは、この時は思わなかった。
長い歴史の中で、わたしが行ったのは1999年以降の11年に過ぎない。それでも、1つの館へ行った最長の映画館であり、閉館は残念である。
1度行っただけで消えた「シネマさっぽろ」や「東映パラス」は既に思い出の中であり、「東宝公楽」もそうなるのだろう。前記2館は痕跡もないが、建物だけは長く残って欲しいが…?
ありがとうございました。