早々と出稽古先へ向かった私は車中で仮眠をとったり。
買い物したり写真を撮っても、まだ余った時間を。
本屋で、つぶすことにした。
あてもなく、めどもなくブラブラ歩いていると。
ふと文庫の棚で足が止まる。
目に入ってきたのは、ピーコさんだった。
取り上げてパラパラとめくり、そして思わず立ち読みで全読してしまいそうだったので。
買うことにした。
いそいそと車の中で読み始めて途中、稽古して（それが仕事だ）終わり帰り道の前。
車を停めて続きを読む。
トータル３０分程度で読み終えてしまった。
ひと言で「おもしろい」とか、いってしまうのも気が引ける。
これは、ピーコさんが所々でされた発言を集めたもので。
悩める私たちへのヒントが詰まった“言葉の宝石箱”と表されている。
そういう言葉の宝石箱系の本はコーナー一つ、たくさん集められていて。
何を読んでも「ふむふむ」とは思うが、「なんだかなー」という気分にもなる。
書かれていることは、わかるんだけど、、
わかるんだけどさー。。。
それが、そうならないから悩めてるんじゃないの。
そんな綺麗事、美辞や麗句のようなわけにはいかないの。
と思うことが、ほとんどなんだけど。
この本は違った。
だって並んでいるのは毒舌なのです。
でも、それが妙にしっくりと沁みてくる。
きっと、ピーコさんのこと好きだからなのね。私が。
それによって受け留めかたは、まったく違ってくると思うんだけど。
・・・・・・
自らを「オカマ」とカミングアウトして、
そのことによる差別は凄まじいものだったという。
それを乗り越えて（無くなったとは思わないが）、それをさらしながら生きていくことが。
このピーコさんという人の重み。
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オカマはうわべのことを言わないの。
ホントのことしか言わないわ。
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こんな書き出しから始まる。
小気味よくて人間味に溢れ味があり、
あったかい。
ちゃんと痛みや哀しみを知っている人の言葉が並ぶ。
・・・・・・
うわべのことを言わない、ほんとのことしか言わない。
そんなことが、ごくごく当たり前と思うんだけど。
思いつつ、なかなか、、なかなか、、、
