ルネッサンストマトは 捨てられかけたトマトでした。単為結果性トマトとして開発され、蜂を使うような受粉作業をさせなくても良いトマトとして開発されました。(自動的単為結果であっても受粉すれば種はできるのです。)
しかし、平地の耕作地では理想のトマトにはならず、生産が中止になりかかりました。
そんな時、このトマトと出会い、この名倉で試作してみることに・・。すると他所ではできないとても美味しいトマトが出来たのです。
復興(ルネッサンス)をとげたこのトマトに運命を感じ、この地だからこそできる美味しいトマトだと『ルネッサンストマト』と名づけられたのです。
しかし、自信を持って出荷したルネッサンストマトはその特徴である果皮の薄さがネックとなり、市場で酷評されてしまいました。機械での扱いによる衝撃。市場で酷評されたルネッサンストマト。それでも諦めはしませんでした。
それは食べて美味しさを味わった方からの声からでした。選果機では扱わず全て手作業による選別をしています。計測器には一個ずつ乗せます。一個ずつキズや傷みを確認、選別し箱詰め、出荷まで行なっています。
●里の家ファームでの栽培
友人からルネッサンスの苗をいただき、今年初めて作ってみました。「幻のトマト」と言われる所以はなんだろう?きっと美味しいに違いない。でも何か流通に乗らない欠点があるのだろう。そんな予想をしながら作ってみました。初めて食べたのは完熟一歩手前のもの。口いっぱいに爽やかな酸味を感じ、飲み込んでからほんのりと甘さが残ります。後味が甘く長く感じ取ることができます。次に完熟のものを食べてみました。酸味はあまり感じなくなり、甘さが強く感じられます。完熟でも手前でも、それぞれの好みによって食べられるとても美味しいのです。ゼリー部分が少なく、調理用としてもいいのではないかと思います。ただ、やはり欠点がありました。それは、皮が柔らかいという特徴から、割れ、ヒビが入りやすいということです。これではなかなか流通には乗りません。それで「幻のトマト」になったのでしょう。
先のとがった形がルネッサンストマトの特徴で、栽培面積が少なく「幻のトマト」と呼ばれています。
果皮が柔らかく、まるかじりしても皮が気になりません。ゼリー部が少なく、さらさらした果肉が詰まっているのが特徴です。
なぜ幻なのかというと、皮が薄く割れやすいので、流通に適しなかったということのようです。栽培も非常に難しい。すぐ割れが入る。でもすごく美味しいのです。
自家採種しながら栽培しています。先はあまりとがっていませんが割れはひどいです。