にしおかすみこさんの、『ポンコツ一家』を読んだ。
最初に著者を見たのは、NHKのEテレだった。
小花の散ったきれいなワンピースを着て楚々としたイメージのかわいらしい女性である。
彼女の本業、SM芸の方は見たことがないが、知っている人はそのギャップに驚いたのではないか。
番組で彼女の新著について知り、気になっていたのが、先日、書店で偶然見つけたのだ。
著者であるすみこさんと、ダウン症のお姉さま、アルコール好きのお父さま、認知症のお母さまの4人家族。
すみこさんが、家賃の安い家に引っ越そうと荷造りして、引っ越すばかりになっていた時、1年ぶりに実家に戻ってみたら、家の様子がただならぬ状況になっており、やむなく実家に転居することになった、というところから始まる。
想定外のできごとがおきる日々の中、すみこさんの的を射た突っ込み!さすが舞台でならした芸人だと思う。
時々差し挟まるお母さんや、すみこさん自身のセリフに胸がつまったりする。
ほろりとさせる場面も、しっかり書いて逃さない。
認知症になってもその人らしさは残る。
そうではない人との境は、そんなに厳密なものではないのかもしれない、と思えてくる。
お母さんにとっては、障碍をもったお姉ちゃんの行く末が、ずっと気がかりだったのだろう。
自分の記憶力が頼りなくなるのを自覚するたびに、心配は増していくのかもしれない。
お父さんを”パパクソ”とののしり、冷蔵庫に頭を突っ込んでいるお母さんのことを「家電にばばあが飲みこまれている」と容赦ない。
それでも、関係性は壊れないという信頼感と強さが彼女の家族の中にはあるのかもしれない。
お姉さんの、マイペースな、おっとりさかげんに、救われるような気もする。
起きていることは決して笑いごとではないのに、小気味のいい表現と、むだがなくテンポのいい文章で、つい、笑ってしまう。
声を出して笑ってしまう本は久しぶりである。
すみこさんにとっては、勘弁してよ、もう!!といった感じで、今までのひとり暮らしが懐かしいだろうが、一読者のわたしとしては、2冊目を待ち望んでしまうのである。
最初に著者を見たのは、NHKのEテレだった。
小花の散ったきれいなワンピースを着て楚々としたイメージのかわいらしい女性である。
彼女の本業、SM芸の方は見たことがないが、知っている人はそのギャップに驚いたのではないか。
番組で彼女の新著について知り、気になっていたのが、先日、書店で偶然見つけたのだ。
著者であるすみこさんと、ダウン症のお姉さま、アルコール好きのお父さま、認知症のお母さまの4人家族。
すみこさんが、家賃の安い家に引っ越そうと荷造りして、引っ越すばかりになっていた時、1年ぶりに実家に戻ってみたら、家の様子がただならぬ状況になっており、やむなく実家に転居することになった、というところから始まる。
想定外のできごとがおきる日々の中、すみこさんの的を射た突っ込み!さすが舞台でならした芸人だと思う。
時々差し挟まるお母さんや、すみこさん自身のセリフに胸がつまったりする。
ほろりとさせる場面も、しっかり書いて逃さない。
認知症になってもその人らしさは残る。
そうではない人との境は、そんなに厳密なものではないのかもしれない、と思えてくる。
お母さんにとっては、障碍をもったお姉ちゃんの行く末が、ずっと気がかりだったのだろう。
自分の記憶力が頼りなくなるのを自覚するたびに、心配は増していくのかもしれない。
お父さんを”パパクソ”とののしり、冷蔵庫に頭を突っ込んでいるお母さんのことを「家電にばばあが飲みこまれている」と容赦ない。
それでも、関係性は壊れないという信頼感と強さが彼女の家族の中にはあるのかもしれない。
お姉さんの、マイペースな、おっとりさかげんに、救われるような気もする。
起きていることは決して笑いごとではないのに、小気味のいい表現と、むだがなくテンポのいい文章で、つい、笑ってしまう。
声を出して笑ってしまう本は久しぶりである。
すみこさんにとっては、勘弁してよ、もう!!といった感じで、今までのひとり暮らしが懐かしいだろうが、一読者のわたしとしては、2冊目を待ち望んでしまうのである。
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