箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森は恋の季節・・・!

2020-08-25 | *編集・春/5月

森は恋の季節・・・!

 朝から快晴かと思いきや・・・ 急に雲が出て小雨・・・ 

しばらくしてまた雲が晴れて太陽が顔を出してきたので、

私は新稲(にいな)の里山から小川口へ入りました。

 

里に下りてくるイノシシ対策用の 「害獣防止柵」 のカギを開けて

森に入ります・・・  どっちが檻の中にいるのかいつも考えます。

 

森に入ったとたん頭上でウグイスが素晴らしい鳴き声で歓迎してくれて

感激です・・・と、思いきや・・・別のウグイスがまた鳴いています。

どうやら二羽が交互に愛の歌を交わしているようです。

しばしうっとりと聞きほれました。

あの小さな体で森じゅうに響き渡る見事な声量です。

 

山道にはまだモチツツジがきれいに咲いています・・・

モミジ、ケヤキ、ヤマザクラやクヌギ、コナラ・・・雑木林には沢山の樹木が

新芽をだしていて、その新緑が太陽に当たりキラキラと反射して眩しい

ぐらいです。

穏やかな風が吹き渡り、まさに風薫る新緑の五月晴れです。

 

それにしても今日は沢山の鳥が飛んでいます。

目を閉じて耳を澄ますと、いろんな鳥の鳴き声が聞えてくる・・・

私は首から下げた双眼鏡を何度も覗き見るが中々鳥を見つけられない。

しかし、最近5回に一回ぐらいはしっかりと捉えられるようになり、その鳥の

仕草をつぶさにじっくりと見る事ができるようになったのがなんとも嬉しい。

 

最近物忘れが多くなり、帰宅して 鳥の図鑑と にらめっこしてやっと

覚えたのに、次週になると忘れてまた同じ鳥を探しておぼえ直し・・・

名前と鳥が一致せず、いつまでたっても覚えられないので最近は

あきらめて、もっぱらその場を楽しむ事に専念しています。

お陰で余計な頭を使わずにすみ、自然はいいな~ と いつも幸せ感に

浸っていることができるのです。

たまにですが、こんな浸りの時に別のハイカーに出会うといかにも私が

詳しいバードウオッチャーと思われるらしく、何かと質問されるのには

閉口してしまいます。  格好だけだのに・・・

 

一つの尾根に出たとき空が急に暗くなり、再び雨が降り出してきた・・・

今日はおかしなお天気です。

あれよあれよと言う間に本降りになり、そのうちどしゃ降り・・・

あわてて坂を下り クヌギの大木の下で雨宿りにしました。

 

森が一気に暗くなってきた。

こんな時は動かない方がいい・・・ リュックを下ろしてお茶を飲む・・・

しばし 雨音のコンサートを楽しむとするかな・・・! 

さっきまでうるさいぐらいに鳴いていた鳥達の鳴き声が全く聞こえない・・・

ザーザー降りとなる。

 

そんなときでした・・・ 何となく目の先に動くものがある・・・ 何?  

早速双眼鏡で覗いてみる・・・レンズを絞ると・・・

なんと二羽の鳥が葉陰で雨宿りをしていたのが・・・

私はじっと見ていて恥かしくなってしまった・・・ と 言うのも、

並んで小枝に止まっている二羽だが、双方向き合って くちばしを交互に

何度も何度も合わせあっているではないか・・・ 

チョット  オイ オイ! 

 

昼間から人前でなんということを・・・?

(近頃の高校生が、電車の中で堂々とキスをしているのを、見たときのような

 気分です・・・)

見てはいけない秘め事を見た時のようで、こっちが気恥ずかしくなる・・・

 鳥の愛の交換・・・? 

鳥を相手に何も羨ましく思わなくてもいいのだが・・・ 

でも、いいな・・・!

 

やがて雨が上がり始めたので再び歩きはじめました・・・

森が急速に明るくなっていく・・・太陽が出て木漏れ日が山道を照らす・・・

きれいだな~

と しばし立ち止まり自然の壮大な演出に感激する。

 

新緑の若葉に丸い雨粒・・・ それに太陽が当たるとまるで宝石の輝きに

なって、なんとも森じゅうがキラキラし、幻想的で神秘的なおとぎの世界に

なりました・・・ (文章苦手の為に上手く表現できません・・・)

見事な自然のシンフォニーを、森の中で私一人だけが独占・・・!

こんな予想も出来ない至福の一時がいつも突然訪れるので、私の森の散策

を止められないんだな・・・。

 

尾根に出ると今度は霧・・・ なんとも前がかすんで良く見えない。

ゆっくり歩いていくと前で何か動いている・・・

近づくとバタバタ・・・と大きな鳥が二羽飛び立っていきました。

よく見ると山道に雨で水溜りができていて、二羽はそこで水遊びをしていた

ようです・・・

せっかくのデートを邪魔してしまい、悪い事をしてしまったな・・・

 

ハート広場に近づくと遠くで低音のグオ-グオ-と言う、なんとも不気味な

音が聞えてくる・・・ ちょっと恐いな!  何やつ! 

ゆっくりと近づくと小さな池がありそこから聞えてくる・・・ 分かった! 

牛ガエル? だな! 

それにしても小さいのにその大きな鳴き声は、聞けば聞くほどグロテスクな

響きだ・・・

2匹が交互に鳴いている・・・ これも愛の交換歌かな?

 

ささゆり、こもれび、桜谷の各コースを回って滝道へ出てきて休憩を

していたら、後ろでチチチ・・・と 鳥の鳴き声がする。

振り向くとなんとも小さくて可愛いメジロかな? 

二羽が小枝を行ったり来たりして遊んでいる。

見ていると何とも楽しそうだ・・・ ほほえましい。

 

箕面駅前に戻ってきたので駅舎のツバメの巣作りに立ち寄ってみた・・・

大分出来てきている。

丁度見上げている時、二羽のツバメが口にいっぱいの資材を持ってきて

交互に上手に巣にくっつけている・・・ うまいな! 

チームワークも抜群だ・・・

それにしても、新しい巣作りをしているあの仲のよいツバメの夫婦は いつ 

どこで どんな風にして知り合い 結ばれたんだろうな・・・ ?

 

近くの禅寺に 人との縁・・・ について書いてあったが・・・

鳥も縁なんだろうな・・・

自然界の縁を大切にしないといけないな・・・ なんて考えながら・・・ 

今日は一日中、鳥達に当てられっぱなしだったけど・・・

幸せをいっぱいもらって、楽しかったな・・・ と 思いながら帰路に着いたの

でした。

 森は恋の季節のようですよ・・・。

'13  5.17

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 森は無言の教材! | トップ | 森でスケッチ! »
最新の画像もっと見る

*編集・春/5月」カテゴリの最新記事