箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

ヤマガラ巣のライブ中継・・・!

2020-08-25 | *編集・春/5月

ヤマガラ巣のライブ中継・・・!

 箕面ビジターセンターに到着すると、今日は子供さんが多いのにビックリ!

でも、子供のころから自然に親しむ事ができることは嬉しい事です。

 

私はその前にある野草園で、咲いている野草を見て楽しんでいました・・・

今はエビネ、タカネエビネ、ヒメシャガなどが可憐な花を咲かせています。

 

テラスのベンチが空いたので、私はそこでお昼にしました・・・

おにぎりを食べながらお茶を飲んでいると・・・

後方で家族連れの子供さんたちに、センターの職員の方が何か説明を

始めています。

 

 ・  あの木の巣箱にいるんだよ・・・ この望遠鏡でのぞいてごらん・・・

     * あっ! 見えた・・・ お父さん見えたよ・・・ 

       おじさん! あれ・・・ なんて言う鳥なの・・・

  ・  あれはヤマガラって言うんだよ・・・ 今、子育て中なんだよ・・・ 

     ホラ! そのテレビに映っているのは、その中にいる子供達の

          ヒナ・・・

 

なに ? 

私は振り返って職員が指さしている方向を見ると、施設の戸を開いて

そこにモニターテレビが置いてあります・・・ なんと!   

ヒナが大きな口を開いて鳴いているのが映っているではありませんか・・・

 

子供のお父さんが叫んだ・・・  

    * これ実況中継ですか・・・ 生ですか?

  ・  そうですよ・・・ 巣箱の上にカメラを取り付けてあるんです・・・

 

知らなかったな・・・

私は早速、自分の双眼鏡を手にとりその巣箱を見てみると・・・

あるある・・・  確かに巣箱の上にもうひとつ巣箱が乗っかっているよう

で、その中にカメラが仕掛けられているのだろう・・・

子供はそれを見て急に興味を持ったらしく、TVと巣箱を交互に見ながら

質問したり、感激したり、興奮している様子・・・

 

その時・・・

  ・  ほれほれ見てご覧・・・ 親鳥がエサを抱えて帰ってきたよ・・・

     今、回りを警戒しているんだよ・・・ 親鳥はヒナがカラスやへび

     などに襲われないように、いつも巣の周りを監視して気をつけて

     いるんだよ・・・

 

そして、小さな穴から親鳥が巣箱の中に入っていった・・・

みんな一斉にモニターテレビの方に目をやる・・・

見ると、ヒナが大きな口を一斉に開けてエサをもらおうとしている・・・

そこへ親鳥は一つ一つ口からだして、採ってきた青虫や昆虫などのエサ

くちばしで上手にヒナの口へ運んで与えてやっている・・・ 

口にはいっぱい入っているんだな・・・!

 

見ていた子供もみんなが珍しそうにモニターに見入っています・・・

しばらくすると親鳥はまた外へ飛び出していった・・・

  ・  10分位するとまたエサをくわえて帰ってくるよ・・・ と 

職員の説明が続く・・・

 

 

見るとモニターの横にはヤマガラの子育て記録が書いてある・・・

それによると・・・

3月22日 巣材の苔を運び始める

4月 4日 卵を一個生む 

4月 9日 卵を六個確認 

4月10日 抱卵開始 

4月23日 六個のヒナ、孵化完了 

5月 1日 ヒナが小さな声でチイチイチイと鳴き始める

5月10日 巣立ち予定・・・  とありました。

  

ヤマガラ(山雀)とは・・・

常緑広葉樹にすむ背と腹が赤茶色したガラ類で・・・ ツーツーピーと

ゆっくりした声でさえずり・・・ 

秋にはスダジイやエゴノキの実をよく食べ貯食行動も行う・・・ との事。

 

センターのテラスには、他に大きな2台の双眼鏡が2ケ所の方向を向いて

置いてあったので覗いてみました・・・

一つはモミジの木の樹間に着生して咲く小さなカヤランが、黄色い可憐

咲かせている所を映し出していました・・・ 

私には初めて見る珍しい花です。

もう一台は、西の上方に咲くウワミズザクラを映しています。

 

箕面ビジターセンターの職員の皆さんは次々と訪れる人たちに、野草園

花のこと、野鳥や今ライブ中のヤマガラのこと、山や道の案内、

樹木や植物、動物、昆虫や蝶々のこと・・・ 

いろんな人のいろんな問い合わせなどに この時期は忙しくされています。

いつも本当にご苦労様です・・・ 

ありがとうございます。

 

食事を終えて私が腰をあげて巣箱を見ると、再び親鳥がエサを運んで

きて、巣穴に入っていくところでした・・・

モニターを見ると6羽のヒナたちがわれ先に口を広げて鳴いています・・・

まだ小さいな・・・!

それなのに、後一週間でもう独り立ちの巣立ちとは・・・ ビックリです。

 

 

私は軽くなったリュックを背負い、前方のババタレ坂を登り、こもれびの

森へ向かいながら何となく思っていました・・・

あの親鳥は今が一番大変な しんどい時 なんだろうな・・・

しかし、後で思うと今が 一番幸せな時 でもあるんだろうな・・・

まもなくしてヒナたちが巣立ってしまうと、安堵感と共に寂々感に陥るの

かもしれないな・・・?   

ついわが身と重ねてしまう悪い癖ですが・・・ (苦笑)。

 

しかし、やがてこの箕面の森の中を 親子で飛び交う 姿を想像して

みました・・・

するとパッ! と 心が明るくなり、元気にまた森を楽しむことにして歩を

進めした・・・ 

ものは受け取りよう、考えようですね。

 

どうも私の頭脳は単純に出来ているようです・・・(笑)

 08-5・5 (完)

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