箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森で眠る・・・!

2020-08-25 | *編集・春/5月

森で眠る・・・!

 今日(3日)は、滝上の百年橋から自然2号路に入りました。

 東の空からまばゆい太陽がのぼり、杉木立の中で新緑の若葉が風に

揺れるたびにキラキラキラ・・・ と 木漏れ陽が森の細い山道に差し

込んできます。

きれいだな・・・!   

しばし見とれてしまいます。

今日はいつもより少し早めの出発なので、いつもの山道もいつになく

新鮮な様相を見せてくれるのです・・・

 

大きなスギの木の根元には、アリジゴクが穴を掘ってもう狩りをして

います・・・

鳥たちも賑やかに楽しそうにさえずりながら朝食中のようです。

 

古く朽ち果てた苔の生えた大きな木の切り株の中から 小さな新しい

芽吹きがあり、可愛い苗木が芽を出しています・・・

その根元からも、小さな小さな五つ指のあかちゃんの手のような、モミジ

苗木が小さな新葉をだしています・・・

この朽ちた切り株は、その昔モミジの木だったのだろうか・・・?

 

ヤブツバキが群生している岩場に出ると、まだ赤い花を沢山咲かせて

います。

その両側には大きなケヤキとイロハモミジが朝陽を浴びて生き生きと

若葉を繁らせています。

幹に耳を当てるとその樹皮の水脈から枝葉に向けて勢いよく上っている

水のが・・・  何となく聞えてきそうです (笑)

 

 

今日はその後、あちらこちらを気の向くままに散策した後、こもれびの森

から風呂ケ谷を下り、再び雲隣の森へ登っていきました・・・

 

5月の風があまりに爽やかで気持ちが良くて、しかもそよぐ若葉の緑

きれいでワクワクしてきます・・・ 

そこでリュックを下ろし、腰を下ろしたついでに足を伸ばして・・・

そしてリュックを枕にして、森の中で大の字になって仰向けに寝転んで

みました・・・

 

枯れ葉がクッション代わりになって背中はフワフワです・・・

見上げると、今までと違った森の世界が見えてくるではありませんか・・・

風が吹くたびに生きもののように揺れ動く枝葉・・・

真上にはいろんな森の樹木がトンネルのように丸くなって見える・・・

 

よく見ると、太陽に当った葉を下から見るとその葉脈がはっきりとよく

見えるのです・・・

小さなクヌギやイロハモミジの新芽から、リョーブの若い葉、もう大きく

なってきたコナラやヤマザクラ、そしてミツバツツジの鮮やかな緑色の

葉っぱ・・・

みんないつも目線で横から見ることが多いが、こうして真下から覗くよう

見上げて見るのもいいもんだ・・・

 

頭の先になにやらバラバラバラ・・・と 朱赤になった葉っぱが落ちて

きた・・・   なに?  

首を持ち上げてみると、そこにはカナメモチの木があり、常緑性のこの

木は今が朱赤の落葉マークと緑の若葉マークの新旧入れ替え時なん

だと知りました・・・

 

少し先には上品なうす紫色をした藤の花も咲いています・・・

ぶどうの房のように、しかもそのタイトスカートのような美景にはうっとり

です。

下から見上げるのも、何か悪い事をしている若者のような恥じらいを

一瞬感じたのは、気のせいでしょうか・・・ (笑)

 

目の上を黒い蝶々が飛んでいきました・・・

クロアゲハか?  それともオオムラサキか?  

ここは蝶々の道筋なのか?

それから3羽も飛んでいきました。

 

何と気持ちの良いそよ風なのでしょうか・・・ウトウトウト・・・と まどろん

きました。

遠くでウグイスとシジュウガラの競演が聞えています・・・

そしていつしか眠ってしまいました・・・

 

 

どのぐらい眠っていたのでしょうか・・・?

その目覚めの何ともいえない気持ちのよさといったら、言葉にしようが

ありません・・・

森の中で寝転んで、そのまま眠ってしまった事は初めてのことでしたが、

こんなに気持ちのいい事だとは思いもよりませんでした・・・

ほんとに心から安らぎを覚えました。

 

 

雲隣の森から杉の茶屋へ下ってくるあたりは野生の桜エドヒガンや

大きなイロハモミジがその枝葉を思いっきり大きく広げて、その先々には

新しい若葉をいっぱいにつけています・・・

今のこの新緑の時期の美しさは、紅葉の時とはまた別の美しさです・・・

その躍動感、生きることの素晴らしさ、明るい前途、希望を幾重にも

与えてくれるような、生ける森のパワーにただただ感動し、立ち尽くす

のみでした・・・

 

私はここでも再び寝転んでその美しさを下から見上げてみたのです・・・

その視界いっぱに、あのプラネタリュームのように宇宙の星ならぬ

森の妖精(星)たちを見ているような気分でした・・・

 

しばらくのあいだ森で寝転ぶのがやみつきになりそうです・・・  (笑)

 

08-5・7(完)

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