箕面大滝前の人模様!
三国峠(395.9m)から箕面山(352.3m)を経て、石子詰に下って
くると、新緑を求めて沢山の人々が滝道を散策していました。
今日は晴れ渡る青空の下、暑い! と思わせるような夏日です。
明日からは大雨との予報ですから、私も予定変更して出かけて
きました。
箕面大滝前で一休みをしながら、いつになく人模様を眺めていると
、改めていろんな方々がおられ、各々に滝前で楽しんでおられる
のが伺えます。
そんな中から小さな出来事を拾ってみると・・・
* 一人の女性は、頭をさかんにひねりながら、先ほどから
小さなノートに何やら書き綴っています。
その前には後藤夜半の・・・
「瀧の上に水現われて落ちにけり」 の句碑があり、
自然の息遣いをたくみに現しています。
いい俳句が浮かんだでしょうか?
* スケッチブックを開き大滝を写生している女性がいます。
それを、後から斜めになって覗き込んでいるおじさんの
格好が面白く、そちらの姿を見ていました。
* 幼い子を連れた若い夫婦が、滝前にシートを敷き
お弁当を広げています。
お父さんが三脚を立て、何度もやり直しをしながら写真を
撮っています。
そのピースサインは、幼子と家族の絆を記念する幸せな
光景です。
* 突然、滝見橋の端からハーモニカの調べが・・・
「峠の我が家」?
ちょっと大滝とは似合わないものの、老人の思いが
詰まっているようで懐かしさがありました。
* 滝壷前の店で、タコ焼き中のおばさんの手さばきを
じっと食い入るように眺めている外人さんがいます。
大滝よりもタコ焼きの方に彼女の関心は大いにあるよう
です。
* ランニング途中の方お二人が、それまで流した汗を
一気に補給するかのようにスポーツドリンクをゴクゴクと
飲んでいます。
・・・あの滝壷へ飛び込みたいな~
その心境は分かる気がしますけど・・・
* 同種のワンちゃんを連れた二組のご夫婦が、初対面の
ようなのに犬を介して親友のように話し込んでいます。
ワンちゃんたちも嬉しそう・・・?
* 大滝を背に、缶ビールで乾杯している中年四人組、
三人のおばさん達は、滝音に負けじと大きな大阪弁で
嫁の悪口? 噂話に興じています。
声が嗄(か)れませんか?
* しばらくしてファミリートレッキング? とか書かれた札を
下げた沢山の人たちが次々と到着しました。
子供たちは汗ビッショリです。
しかし、大滝の水しぶきの前ではみんな決まったように
深呼吸をしています。
マイナスイオンがいっぱいですからね。
* 箕面山猿管理事務所の監視員の方が森を見上げて
います。
* 滝道を見回りながら、ゴミを拾ったり管理をしながら
歩いている係員の方も見かけます。
みなさん、ご苦労さまです。
流れ落ちる大滝の前に、前髪のようなモミジの大樹の若葉が
見え、五月の爽やかな風になびいています。
流れの脇に、小さな赤い椿のような一輪の花を見つけました。
ヒヨドリが二羽、戯れながら飛び交っていきます。
今、箕面の森はシイの樹冠いっぱいに、クリの花に似た
クリーム色の花に覆われています。
ホオノキ、ヤブデマリ、タニウツギやコデマリなどの花が咲き、
イチリンソウ、ニリンソウ、シハイスミレなどの草花も咲いて
います。
滝の周辺や滝道では、白く小さなハクサンハタザオが沢山咲いて
いますよ。
アゲハ蝶、クロアゲハが舞い、昆虫たちも活動をはじめましたね。
大滝前で少し長めの休憩をとりながら、そんな森と人の様相を
ゆっくりと楽しみました。
帰路、こもれびの森から才が原林道に出た所で、十数匹の猿群
に出会いました。
休憩しながらそんな群れの行動を眺め、いろんな仕草を見て
いると、何か先ほど見ていた人間社会の様相と似ているようで、
思わず一人で笑ってしまいました。
'13 5.24