日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

トランプ大統領のコロナウイルス感染と奇跡の回復

2020年10月21日 09時12分57秒 | 日々雑感
 米国トランプ大統領は10月2日に新型コロナウイルスに感染して首都ワシントン近郊の軍の病院に入院した。その二日後、トランプ大統領の容体について主治医は、熱は下がり、せきやけん怠感などの症状も改善していると発表した。

 他方で、大統領の容体に詳しい関係者は、過去24時間の健康に関する数値がとても懸念されるレベルだったとし、今後、48時間が重要だという認識を示した。これらの情報からすると、一時症状は随分悪くなっていたようだが、二日後には持ち直したようだ。

 厚労省の資料によると、感染後、80%程度の人が1週間位で軽症のまま治癒するが、20%程度の人は1週間~10日位で肺炎症状が悪化するようだが、トランプ大統領は肺炎症状が出ており20%の方に含まれると推測される。

 しかし、入院4日後の6日には軍の病院を退院しホワイトハウスにお戻り、治療を続けながら隔離された部屋で執務を行っていたとのことだ。退院と言っても、単に病院をホワイトハウスに移したに過ぎず、退院も名ばかりである。この時点で陰性になっていたかは不明であるが、11月の大統領選を控え、トランプ大統領の焦りは異常なほどで、何としてでも元気な姿を国民に見せたかったのだ。

 医師団によると、トランプ氏は様々な治療薬を服用していた。ステロイド系抗炎症剤「デキサメタゾン」、エボラ出血熱治療薬として開発された抗ウイルス薬「レムデシビル」、米製薬大手レジェネロンが開発中の抗体治療薬等が投与されたと言われている。

 このうち抗体治療薬はまだ実験段階にあるため未承認薬だそうだが、大統領がこの治療を受けたそうで一か八かの掛に出たのだ。優秀な医師団が常に付き添っていた安心感もあったのであろう。一般人には、ワクチンや治療薬は徹底した安全が確認され、承認されて初めて使用される。カリフォルニア大学医学部長の教授は、「トランプ氏はアメリカの大統領だ。全国民に行き渡らせられるという証拠がそろっていない段階であれ、大統領が最も強力な治療を受けるのはそう驚くことではない」と語ったそうだ。

 強力な治療とは恐らく先述の治療薬だけではなく、最新の診断装置や治療装置も含まれていたのだろう。それにしても、これまでの常識からでは考えられない、奇跡の回復と言っても良いだろう。

 退院後、大統領選に向けて追い込みの演説を繰り返しているが、どう見ても2週間前にコロナ感染した姿ではない。この元気な姿を国民に見せつけ、己の強靭な肉体と精神力を誇り、コロナ感染も驚くに値しないと胸を張っているが、強力な治療を誰でも受けられる訳ではない。トランプ大統領の特異な体質が影響したかも知れないが、金さえあれば無事回復出来ると言う可能性は金の力をまざまざと見せつけた。

 コロナウイルスは発症前からウイルスを周辺にばらまくとの話であり、ホワイトハウスの関係者に感染が広がっており、この行動には様々な批判が出ているようだが、相変わらずトランプ氏の支持率は40%以上だ。転んでもただでは起きず、演説ではワクチンを速やかに供給されるなどと強調し、再選を訴えている。この強気な姿勢が高い支持を保っているのだろうが、日本人としては信じられない。2020.10.21(犬賀 大好-645)


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