日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

カジノは大麻と同様に条件の厳格化で依存症を防げるか

2017年11月22日 09時01分58秒 | 日々雑感
 大麻とたばこは、煙を吸って気分が高揚する点では同じであるが、現在の日本では非合法か合法かの点で決定的な違いがある。しかし、大麻とたばこではその違いの科学的な根拠ははっきりしない。大麻は、薬用大麻として、てんかん、パーキンソン病等々、の疾患に効果があるとの報告があるが、たばこの効用は敢えてあげるとすれば一時的な自己陶酔作用程度であろう。

 カナダでは医療目的の大麻の使用は認められているが、それ以外は法律上禁止されているようだ。しかし、規制は緩くバンクーバの一角には大麻中毒者があふれているとのことだ。

現在カナダを率いるトルドー首相は、嗜好品としての大麻使用を2018年半ばまでに合法化する計画だと言う。同氏はこれが違法な大麻取引を厳しく取り締まるための最善の方法だと主張している。

 一見矛盾する政策であるが、法案は成人に最大30グラムの大麻所持することや、世帯あたり4株までの栽培を認める一方、未成年への販売・譲渡には厳しく最大14年の禁錮刑を科すとしている。要は、条件付きで許可するが、条件外の使用は厳しく罰するとのことであろう。

 議会が承認すれば、18歳以上のカナダ国民は来年7月までには店頭で大麻を購入できるようになるそうだが、果たして結果は吉とでるか凶と出るか。米国では州により大麻が許可されている所があるが、状況はカナダと同じであろう。

 さて人を依存症に導く点では、大麻もカジノも同じである。大麻もカジノも一度手を出すと抜け出しにくくなるが、それをコントロールする側に立てば大儲けが出来る。

 昨年12月、統合型リゾート(IR)整備推進法案、通称”カジノ法案”が成立した。 カジノオープンに向けて次の段階に進むには、より具体的な内容に踏み込んだ統合型リゾート(IR)実施法案を成立させる必要があるが、安倍首相の国難解散の影響を受けて現在棚上げされているようだ。

 日本は既にギャンブル天国であり、パチンコを始めとして競馬、競輪等実に多くの公営ギャンブルがある。日本におけるギャンブル等依存の疑いのある人の数は、2017年の久里浜医療センター調査や社会安全研究財団調査から54万人と推定されるそうだ。内訳は、パチンコ関連40万人、パチンコ関連以外14万人とのことであり、パチンコが群を抜いているが、より身近にあり利用しやすいからであろう。

 大抵どの駅前にもパチンコ店があり、そこに新装開店となると開店前から長蛇の列ができ、また郊外にあるパチンコ店の大きな駐車場はウィークデイの真昼間からほとんど満杯になっているのを見ると、異常としか思えない。

 カジノ推進法が成立してもその実地法案や、法律を整備やカジノの候補地の決定、施設の設計や施設建設などやることは山積みであり、カジノオープンまでには時間がかかりそうだ。この間に、ギャンブル依存症対策が練られると思うが、依存症の発生を防ぐために入場を金持ちの外国人に制限する案や、日本人でも懐具合により入場回数の制限をする等の案が検討されているようである。

 カジノに参加できる条件を厳しくすることにより、ギャンブル依存症の発生を防ごうとする対策であるが、カナダにおける大麻解禁の試みを思い出させる。

 ところで金儲けを目的とするカジノの推進法が成立したが、同類の大麻推進法はなぜ見向きもされないのであろう。大麻も使い方によっては薬用効果があると言うのに、カジノはたばこ同様単なる嗜好だ。国が上手にコントロールすれば大きな財源となり得るが、解禁を声高に主張するのは女優、高樹沙耶氏位だ。

 大麻はたばこの一種であり、国民一般にたばこの弊害が広く行き渡っているため、大麻は直感的に毛嫌いされているのだろう。パチンコの弊害も広く行き渡っており、大勢の人が反対するのに、カジノを推進するとは、目先の利益に目がくらんでいるとしか思えない。2017.11.22(犬賀 大好-392)

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