6月26日(月)
機械作業は、狭い圃場や、不整形の圃場では能率が悪い。基盤整備により、圃場の拡大と長方形に整備されたことで、機械化は急速に進んだ。水田の耕起や代掻き作業は、小型機械での歩行作業では、時間がかかるばかりでなく、一つの圃場に時間をかけて作業する人間の気持ちの面でも、精神的ストレスを生じさせる。小さな圃場なら、一作業終わらせ、次の圃場に移動したり、一段落と別の作業に移ったりできる。しかし、圃場が広くなると、作業の途中で、昼上がりだったり、中途半端で、翌日に繰り延べたりと、決まりがつかないままに、作業を中断することも出てくる。隣で、大型機械を運転し、車の運転さながら、何倍もの速さでの作業を見せつけられる。少々無理をしても、トラクターを購入したくもなるというものだ。
だから、基盤整備が終わり、整備された圃場が供給されて数年で、あっという間に、トラクターは普及し、耕運機は駆逐されてしまった。早春の寒さの中水田に入り田んぼ長靴で歩きながら、耕耘する作業はなくなった。トラクターの運転で、田んぼを準備する。農業の重労働性から、幾分かは解放された。しかし、当時は、トラクターの運転席は露天で、雨風は防ぐことはできなかった。そして、今、ほとんどのトラクターは、キャビン式になり、雨風を防ぐとともに、エアコンまで整備されるようになっている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます