ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

隣のトロロは白い

2012-07-14 00:09:27 | 嫌いだ嫌いだ

山芋の土を洗って皮をむいて
擂り鉢ですり下ろす
するかたはらから
赤茶色に変色してしまう

苦労して
力を入れてすり下ろす
手指がかゆくなっても
構わずにすりおろす

かつおだしをとって
醤油をさして
すりおろした山芋に
だし汁をつーっと注ぐ

ご飯は麦飯
トロロをかけて
ずずーっとかきこむ

変色したって美味い
構うものか

しかし
隣のトロロは白い
芋の種類が違う
美味く見える

美味いだろう
それは
不味いだろう
それは

どっちだどっちだ

隣のトロロトロロ
白い雪のように白い
淡雪のように白い
小麦粉のように白い
おしろいのように白い

美味いか不味いか
どっちだどっちだ

隣の美女は白い
やは肌
熱き血潮が隠れている
薄皮一枚の下は紅い血潮
真白い肌の下は熱い血潮
舐めればしょっぱい

おおかきこめば
甘い
とてつもなく
甘い
濃厚に甘い
しょっぱくて甘い

おおかきこめば
とろろは美味い
とてつもなく
美味い
濃厚に美味い
しょっぱくて美味い

隣のトロロトロロ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿