ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

バルコニーで

2013-01-05 23:41:35 | 嫌いだ嫌いだ
バルコニーに佇む
海に陽は落ちる
フルーツの入ったアルコール飲料を何か

暑熱の時刻は過ぎた
女はそばにいる
ささやかな風が
女の髪を撫ぜる

特段
話すことはない
女は他愛もないことを何か話している
私はうわの空でうなづいているが
だからといって
何かを考えているわけではない

甘酸っぱい酒を口にして
女を引きよせて
肩の柔らかさに満足したりしている

女の
肩が柔らかい

バルコニーの先の海に
オレンジ色の陽が沈んでいく
空に潜むように忍びこむ闇が
夜の暑熱を予感させる


最新の画像もっと見る

コメントを投稿