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ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

33.5℃

2011-08-10 11:29:22 | 震災後

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33.5℃
エアコンは動かさず
運転席と助手席の
窓を全開にして

本町橋を渡る
風が
海のほうから
微かに
運転席を吹きすぎる

湿気は高くない
みんみんゼミが啼く
鳩が数十匹
旋回する
丸く
8の字に

気仙沼の夏
淀の夏
北アフリカの夏

福島の夏

爽やかな夏
樹木を育てる夏
穀物を育てる夏
回復する夏

酷薄な夏
狂気の夏

たくさんの
見捨てられた
ネロたちを
苛む夏

たくさんの
舌をたらした
飼い犬たちが
飢えながら徘徊する夏

ここは
とりあえずは
200kmの彼方


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2 コメント

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む~ん (小熊)
2011-08-11 08:29:16
 爽やかな詩ですが、どんよりと放射能が空を覆っていますね。そんな暑い夏ですね。
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Unknown ()
2011-08-16 21:59:34
まあまあ、とりあえず気仙沼の空気はさわやかで、なにはともあれ後は復興を目指すのみだが、かの地では、ということですね。
返信する

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