土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

鎧坂の石楠花はまだまだでした。室生寺

2010年04月27日 | 奈良の古寺巡り
この日は、宇陀の室生寺、大野寺から榛原の戒長寺を巡りました。朝のテレビで
室生寺の石楠花が4~5分咲きと案内していましたので、急遽行き先変更。何度か
訪ねていますが石楠花シーズンは訪ねたことがなかったのでいさんでゴー!
奈良に入ったと同時にパラパラと雨、少々不安に。165号線に出るチョット前に
おしゃれなカフェがあり雨宿り、カメラ好きのマスターとしばらく雑談。おかげ
で晴れて来ました。

室生寺
真言宗室生寺派の大本山。
石楠花はとてもとてもまだ全体では2~3分咲きというところでしょうか。花はと
もかくとしてこの日は、灌頂堂(本堂)の重文如意輪観音坐像に初めて拝すこと
が出来ました。

護摩堂前の石楠花


表門
赤い反り橋の正面に表門があります。女人高野室生寺の石標がこのお寺の性格を
表しています。今この門は使われていません。




仁王門
立派な仁王門です。色付き金剛力士が左右から睨みを利かせています。


鎧坂
左右の石楠花がこのお寺のシンボルですが…。


金堂
超豪華仏像のオンパレード。お堂内の照明が一新されたのでご本尊をはじめとす
る五尊と十二体が揃っている十二神将像は圧巻です。ご本尊は釈迦如来立像。し
かし像名に曰わく因縁があるお像と云われているそうです。五尊にはそれぞれ板
光背がつけられており彩色、構図ともに見事です。


弥勒堂
金堂西前にある柿葺きの小さなお堂。ご本尊は弥勒菩薩立像ですが、むしろ右側
に客仏と云われている釈迦如来坐像が有名です。


灌頂堂(本堂)
室生寺の中心お堂です。緑に埋もれるお堂は本当に綺麗でした。前面の扉が開け
られているのも初めての経験で、このお寺のご本尊如意輪観音像は須弥壇中央の
お厨子の中で坐しています。双眼鏡でジックリ拝観、口元に少々残る紅以外は残
念ながら色落ちた古色、お体も相当痛んでおり光背及び持物は後補のものと思い
ます。


灌頂堂前の緑


五重塔
国内最小の五重塔。可愛らしい塔です。数年前の台風被害の痕跡も一切無く見事
に再建、緑の中で朱色が映えています。


五輪石塔
灌頂堂の横にあり、北畠親房の墓と云われています。


奥の院への道
かなり手こずる急な石段、720段あるそうです。相当しんどいです。




奥の院御影堂
空海さんをお祀りしているお堂。宝形造りの小さなお堂でこの日は閉まっていま
した。


奥の院位牌堂


面白い奉納額が飾られています。


奥の院位牌堂を後ろから見ると精巧な舞台造りが見えます。


奥の院七重石塔
溶岩凝縮の岩場に立つ七重石塔。この岩は禁足地になっているそうで、上ること
は出来ません。左の木を見て下さい、落雷なんでしょうかかなり酷いことになっ
ています。


護摩堂
このお堂の周辺と本坊前の石楠花はかなり咲いていました。


護摩堂と本坊前に咲いていた石楠花








この日は、平城遷都1300年祭のオープニングが平城宮跡で行われ相当の人出と報
道されていましたが、ここ室生寺も結構な人出でした。室生山塊の山中といって
も、これだけ大構えの古刹はやはり人気があるのですね。