塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

映画HEROを見て思ったこと

2010-06-03 01:14:49 | 日記
 昨日の夜チャン・イーモウ監督作品、「HERO(英雄)」という映画を鑑賞しました。

 この映画を一言でいうなら
 「圧倒的な美の姿」
 と僕は答えます。

 登場人物の衣装一つにしても赤から青、青から白、白から緑と移り変わり、ロケの場所もセットも(セットではなく実物かもしれませんが)、優雅でおごそかで地元中国だけでなく、アジア各国で熱狂的に受け入れられた理由もよくわかります。

 そしてこの「HERO」には幾つかの戦闘場面が描かれていますが、その戦闘場面には今回のワールドカップでも使えそうな心理が見て取れるのでご紹介します。

 僕が戦闘場面から感じ取った事。
 それは戦いの舞台に置いて大事な心理は
 「潔さ」「潔さだけでなく、時には謀略も必要である。」そして「真正面からぶつかること」

 の3点です。

 「潔さ」はサッカーで言えばフェア・プレイにあたり、「真正面からぶつかること」は、威風堂々自分たちの力を信じ、90分諦めず必死に戦うサッカーを実現することに繋がります。

 では2番目の謀略は何かと言いますと
 「決められたルールの範囲内で、時には自陣でボールを回して時間を稼ぎ、時にはカードを恐れずにプロフェッショナル・ファウルを試みる」といった、サッカーの世界における、従来の日本人から見れば「えげつない行為」に手を染める事は、決して悪ではないという点です。

 「謀略」という言葉をそのまま鵜呑みにすると、八百長や審判買収など、明らかな犯罪行為しか浮んできませんが、僕の考える謀略はあくまでサッカーの範囲内で、時には時間を稼いだり、時には販促に近いタックルなど、日本が相手に翻弄されない心がまえが必要だとそう言いたいだけなんです。

 しかもこの作品、制作費100億円に加え、ジェット・リーやトニー・レオンそしてチャン・ツィイーと、アジア圏を代表する俳優が出演し、映画自体は93分程度とサッカーと変わらない時間の上、、非常に濃密な仕上がり具合になっています。

 その美意識といいシナリオといい、唸る場面が沢山出てきます。

 日本代表もこの映画と同じくらいの「濃密」なサッカーを展開してくれたら幸いです。この映画から感じ取る箇所はとても多いように思えます。
コメント
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