塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

移籍と選手の資質について

2010-10-25 15:44:38 | 日記
 「生みの苦しみ」

 を味わうのは、カズのように途上国からの選手のみが味わうわけではありません。

 バロンドール受賞という個人としての最高の栄誉に輝いた選手だって、移籍先の
水が合わずトップフォームを崩していくことだってあります。

 僕が今例えた選手は
 カカ
 シェフチェンコ
 
 のふたりです。

 ふたりの古巣がどちらもミランで、移籍先の指揮官がジョゼ・モウリーニョと言う
のはいささか奇妙な話ですが、僕はふたりが苦しんだのは、彼らの選手としての能力
が欠けていたのではなく、移籍先のクラブのシステムや自身の体調に問題があった為
だと思うのです。

 ですのでもし僕がモウリーニョの立場なら、今のカカにはこう伝えます。

 「私は今エジルをリーグ終了まで使い続ける予定だ。今の君はエジルに次ぐ2番手
 の選手だと、君自身自覚して欲しい。

  それは君が故障から完全に回復しても、その序列に変更は無いと思って欲しい。」

 ここまで一気に説明します。そして間をおきます。きっとカカがこの意見に自分の
思いをぶつけてくるはずですから。

 カカの意見を聞いたあと、こう続けます。

 「私は選手としても人間としても、君に実力が無いとは全く考えていない。

 問題なのは選手としての君の資質ではなく、資質が私の、言い換えれば今のクラブ
 の方針に合致していない。簡単に言うとメカニズムの問題だ。」

 そして結論を伝えます

 「だからカカ。君には移籍をして欲しい。
  君の資質を存分に発揮できる所へ君は行くべきだ。」
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カズが経験した狂騒曲

2010-10-25 15:29:50 | 日記
 僕は部署移動における

 「生みの苦しみ」
 を味わっている最中ですが、カズが94-95シーズンにジェノアに移籍した
際の狂騒を思い出すと、カズは本当にやりにくかっただろうと思います。

 同じスーパーの中でも、部署によって「基準」が異なります。

 その基準と言うのは
 「書類の保管場所」
 「休憩の入り方」

 など幾つかあるわけですが、それを認知するだけで疲れてくるわけです。

 でもカズの場合は日本人という枠だけでなく
 「初めてイタリアでプレイする東洋の選手」

 とアジア全土を代表する形になった上、圧倒的な勢いで毎日カズを囲む日本の
マスメディア達。

 1年間通じて気持ちの休まることなんて、殆ど無かったのではないでしょうか?

 (サンプドリア戦でのゴールはハイライトとして日本でも繰り返し流れましたが、
 ミランファンがジェノアのファンを刺殺し、ジェノアはBに降格するなど、カズ
 の過ごしたジェノアでの1年は、様々な出来事が起りました。)

 サントスでのプレイ経験があり、ポルトガル語とイタリア語が近い言語だとしても
これだけ日本のメディアが

 「金魚のフン」
 のようにカズの後を追いかければ、監督や同僚の視線が冷たくなるのは当然です。

 ファントシップのようにカズの存在を見守った選手もいましたが、監督のスコーリオ
との間柄は最後まで改善されなかったようですし、カズ自身毎日メディアに自分の心情
を吐露せねばならなかったことは、非常に苦痛だったと思うのです。

 例えそれが選手としての最低限の義務としても。

 時にメディアは移籍まもない選手を
 「見守る」
 「闇雲に感想を聞き出さない」

 というスタンスで捉えても良いと思います。

 記者の方は選手の記事を書く事が仕事ですが、選手のコメントを拾うのではなく、その
日の練習内容や練習の意図、選手の使われ方等とレポートし、記事にしても良いのでは
ないでしょうか?

 今のようにインターネットが普及しておらず、テレビと新聞が情報の最前線にあった
ことも、カズにメディアが食いついた一因だったと思いますが。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選手がビッグクラブに憧れる理由

2010-10-25 02:21:45 | 日記
 サッカー選手の多くがビッグクラブでの活躍を夢見ています。

 何故でしょうか?

 「チャンピオンズ・リーグでプレイしたい。」
 「強豪クラブに移籍すれば、代表への道が開けるしリーグ優勝も味わえるだろう。」

 理由は選手それぞれ異なると思いますが、僕がもし選手ならば次のように答えるで
しょうね。

 「どうせ苦労するなら、高い報酬を貰って苦労した方が得じゃないか。」

 正直僕はお金を稼ぐ能力はありません。
 でも社会に出ておよそ10年、人間味は随分増したと自分では思っています。

 でも残念ながらプロサッカーでも僕らの社会でも、
 報酬と人間性はイコールでは結びつきませんよね。

 まずこれが選手が移籍を考える理由のひとつだと思います。

 僕は選手の報酬には二通りの意味があると思います。

 ひとつは文字通り「給料」の意味
 もうひとつは「クラブの施設」「監督の存在」「クラブ運営」など、言い換えれば
クラブの持つ「資質」です。

 ビッグクラブになればあらゆる施設が充実していますし、ミランの「ミランラボ」の
ように、高名な医療施設が完備されているクラブも多いですね。

 またビッグクラブに移籍すれば
 「名将」
 からの指導を直接受ける事ができます。

 プレミアのビッグ4やバイエルンのファン・ハール、レアルのモウリーニョなどが
具体例として挙げられますね。

 勿論ビッグクラブの移籍が選手の全てを満足させるわけではありません。試合への
出場がままならない事もありますし、過度の緊張に悩むこともあるはずです。

 でも同じ苦労はスモールクラブも同様ですし、同じ汗を掻くならばより自分に適した
環境へ移る事が、サッカーでも僕らの社会でもますます盛んになってゆくでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心からの謝罪

2010-10-25 02:07:26 | 日記
 異動日初日、僕はミスをしました。

 そして昨日日曜日、僕がミスをしてご迷惑をかけたお客様が、商品の事で再度
店を訪れました。

 「この度は私の不注意でご面倒かけました
  誠に申し訳ありません。」

 僕の誠心誠意の謝罪をお客様は受け入れて下さり、商品も無事渡すことができました。

 そのお客様には心から感謝しています。

 僕のミスの背景には
 「部署異動初日の緊張感」
 「技術も経験も足りなかった。」

 という僕自身の至らなさが浮き彫りになります。同時にアドバイスを求める人間も存在
しませんでした。

 昨日はそれ以外にもお客様に謝罪する事例があったのですが、僕が移動する前に買われた
品の不都合によるものでしたが、僕は前のお客様と同じ気持ちで頭を下げ、お客様も納得
していただきました。

 誰だって頭を下げる事には不安があります。

 でも心からお詫びを伝える事で、自分の心の鬱積は間違いなく晴れます。

 最近は大宮アルディージャの観客動員問題をはじめ、Jリーグにはマイナスの出来事が
頻発しています。

 その時は潔く非を認め謝罪することが先決です。

 謝罪相手を前にすると、それまでの不安や自分の至らなさはどこかへ消し飛んでいます。

 アルディージャのファンも選手達も、水増し事件を知った時の不甲斐なさは相当なもの
だったと思います。

 でも彼らの多くはクラブの謝罪を受け入れた様子です。

 アルディージャや僕の例のように、謝罪は時として人間そのものの価値を映す鏡になりま
す。僕は昨日心の負担が軽くなったことを実感しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする