塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

香川が生み出したポジティブな環境

2010-10-03 01:19:28 | 日記
 日本でもドイツでもサッカー番組で香川の話題が途切れることがありませんが、かつてとは様子が異なりますね。

 特に本国ドイツではその傾向が強いですね。

 カズがジェノアへ、中田がペルージャへ降り立った瞬間、日伊のメディアがこぞって彼らの鼻先へマイクを突き出しました。

 二人を取り巻く光景は周囲の関係者全てをヒステリックに巻き込み、特にカズの場合はプーマとケンウッドというスポンサーまでが、随分槍玉に挙げられました。

 でも香川の取材に関して「喧騒」という言葉が見当たりません。

 売店の店長や同僚、そしてファンが笑顔で日本の取材陣に笑顔を振り撒いています。

 この背景には
 「日本人の海外移籍がそれほど目新しい出来事ではなく、特にドイツでは幾人もの先駆者がいる事」

 に加え、香川が
 「順応と結果」
 という相反する任務を、短期間で実現していることが大きいと言えます。

 今夏のワールドカップで日本が16強進出を果たした事で、世界の日本に対する印象が変わりつつあることは確かでしょう。

 でも香川は本大会に出場していません。それでもクロップ監督は彼の獲得を諦めませんでした。

 初めての海外移籍とホテル暮らしで、ドルトムントに順応する時間が欲しかったはずです。

 しかし外国籍の選手として、既存のドイツの選手達では補えない弱点を補う為に来たのも確か。

 僕は香川も胸の中には葛藤があったと思うんです。

 でも彼はドイツ中全てが納得できる形の結果を出した。ファンや関係者が香川について自分から語りだしたい光景を、自分から作り出すことができたんです。

 中田はペルージャ初年度10ゴールを挙げ、セリエA残留に大きく貢献しましたが、この調子をを維持できるなら、香川も2桁のゴールを奪う事は可能と言えるでしょう。
コメント
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