舶来品を買うのは生意気なのか

　高校時代、隅から隅までファッション雑誌を眺めていた僕は、ジーパンとスニーカーにお金が使えたらなあと思っていました。

　僕の所属していた卓球部の隣は男子バスケット部の部室があり、そこには２００００円以上するエアー・ジョーダン７のオールスターカラーがありまして、うらやましく思っていました。

　彼らはリーボックやコンバースの新作を履いていたのでしょうが、卓球は同じインドアでもバタフライやアームストロングは町履きになりませんからね。

　今でもそうかもしれませんが、舶来の品を買うと

　「ああ格好しい」
　「あいつ、何だか生意気だよね」

　と影でバカ扱いされるものでしょうか？

　特にダサイとささやかれている人間からすれば、すごく勇気がいる形になります。

　高校時代から全く友人がいない僕は、体育の授業のためにプーマのスピーダーというスニーカーを買ったんです。

　価格は７８００円で、色がブルーにプーマラインがオレンジという派手なもので

　「ああ、これ買ったならば、きっと陰口叩かれるだろうな」

　と思ったものです。

　当時は自転車しか移動手段がなく、大型店もありませんでしたから、地元の靴屋さんで何度も下見して買ったものです。

　でも、プーマの靴を履いている高揚感、そしてサッカーの授業の時

　「なんだか僕も上手くなった気分だな」

　と高揚したものですが、今はみんな洒落た靴を履いていますよね。

　高校２年生の時、修学旅行で長崎に出かけたときは、グレイのニューバランス５６５を履いていきました。

　価格は９８００円と高価で、どうして両親がお金を出してくれたのか記憶にありませんが、ああ、この靴を履いてきてよかったと思いました。

　現地が雨模様ならば、靴が濡れてしまいますから。

　そのニューバランスもサッカーで高見を目指していますが、プーマにしても僕らが惚れ惚れする靴、スパイクを提供してほしいと感じます。
　

日本代表、すでに予防接種を完了か

　これからインフルエンザが気になりますよね。

　僕も会社で予防接種を受けたことがありますが、受けたあたりがぷっくりと腫れあがり、寝返り打つだけでも痛いので、ここ数年は見送っています.

　もしかすると、日本代表もすでに予防接種を受けているのかもしれません。

　それは手倉森さんの入閣です。

　ＦＣ東京の中島が、監督からの信頼がすごく嬉しいと語っているように、監督はベガルタを退く五輪代表監督就任以降、前向きな言葉、センス・オブ・ヒュマーで選手を鼓舞してきました。

　つまり、ハリルホジッチ体制が瓦解すれば

　手倉森氏が暫定監督として指名される
　その後、本氏名へ

　というシナリオがあるように思います。

　確かに五輪本番ではファースト・ラウンドで敗退し、打ち合いとなったナイジェリア戦のように、入り方のアプローチを間違えた印象を与えました。

　一方でアジア大陸に精通し

　１・メディアからの評判は明らかにハリルホジッチ監督よりも良い
　２・すべてのセクションで下の世代からの招集が見込まれる

　可能性は高くなります。

　Ｊクラブから監督を引き抜くよりも、公算は高いでしょうね。

　僕は本田や岡崎のように、幾度もファウルを受けながら戦ってきた選手たちを簡単に追いやれ！とは考えません。

　一方でオーストラリアのケイヒルのように

　途中出場で鼓舞する姿
　裏方としてキャップの少ない選手と会話する

　という姿で代表招集を受けても良いと感じます。

　さて、サッカー協会は今どのような気持ちを抱いているでしょうか。

こんなはずではなかった、そう思う瞬間

　僕の父は今年で７３歳になります。

　随分と薄くなった頭髪を見るたびに

　「ああ、きっと今の生活は父が思い描くものとは、ずいぶんとかけ離れたものなのだろうな」

　と胸が痛くなります。

　父は３３歳で僕の父になりましたから、僕の年齢である４０歳の時は、７歳である僕と母、祖母が貧相な生活をしないだけの報酬と地位を得ていたことになります。

　今の僕とは雲泥の差ですね。

　どんな人間であっても

　孫がほしいし、自分の腕で抱きしめたい
　老後は悠々自適に暮らしたいものだ」

　と思うはずです。

　僕がいま読んでいる文庫は、ジョン・スタインベックの「ハツカネズミと人間」ですが、主人公であるジョージとレニーの会話を読むと、どんな形であれ人は一人ではだめだということが見えてきます。

　サッカー選手もこんなはずではなかった、と思うことが沢山あると思います。

　僕はどうしても

　「俺が好きになってうれしいと感じる女がいるとは、到底思えない」
　「俺に求婚されて喜ぶ女がいるのだろうか」

　と思ってしまうのですが、選手ならばもっとメンタルが強くなくてはダメなのでしょうが。

　例えばボージャン・クルキッチ。

　彼は後にグアルディオラとの折り合いがよくなかった事を告白していますが

　１・バルサのトップでプレイ
　２・１０代でスペイン代表への選出
　
　という素晴らしい結果を手に入れた一方で、ローマ、アヤックス、オリンピアコス、現在のストークと各国を渡り歩いたことで、あれだけ褒めていたメディアから

　「渡り鳥になったボージャン」

　と揶揄されるようになります。

　彼はバルサ在籍時から病気で薬を服用していたのですが。

　ストークでの彼が、カタルーニャだけでなくギリシャやイタリアでの日々に生きていたいと思うのかどうかはわかりません。

　でも、プレミアの今が素晴らしいと思えるのならば、代表キャップやふるさとに戻らなくても良いと感じているようにも思えます。

自分で自分を矛盾していると思うとき

　僕が自己矛盾だと感じるときがあるのです。

　それは人を束ねることにも束ねられることにも関心がないのに、サッカー監督の自伝や歩みを読んで

　「もし僕がサッカー監督ならば」
　「代表監督の記者会見で壇上に立つのは、どんな気持ちだろう」

　と想像することです。

　僕は基本、人と距離を置いて生活していますが、それはどこかで

　「俺の言うことを聞く人間などいない」

　と感じているためですが、監督というのは自分の気持ちを語る、説くことで生きている、この点で僕とは異なるわけです。

　鬼平犯科帳は創作話ですが、今も売れ続けているのは

　「マン・マネージメントとして格好の題材」
　「鬼平の話術、気持ちの察し方」

　が、みなさんにとって生きた素材だからでしょう。

　僕はむしろ、サッカーも含めて

　「人間は誰もがミスをする」
　「どんなタイプの人間がいてもよい」

　ことを知りたいと考えているのかもしれません。

　水戸黄門でいえば「うっかり八兵衛」のように、腕力に乏しく、酒と美味が最高の友達、という人間がいても、校門様は決して嘆くことはありません。

　僕は今日も怒られたなあと肩を落としながら生活していますが、だからこそどこかで

　「俺にだれか、今日は助かりましたよ」

　と言ってほしいと願っているのかもしれません。

劇的という言葉の使い方を思う

　テレビ朝日はワールドカップ中継の権利を得ていますから、イラク戦の映像を繰り返し流しています。

　しかし、あの勝利を

　「劇的勝利」
　「Ｊ２の選手が日本と監督を救った」

　と語っている段階でもう駄目ですよね。

　それは日本が技術、コンディションで相手と同等ではないことを意味しますし、真正面からがっぷりよつで組合い、それでなお、最後にあの一撃のような形で勝利したならば、それ劇的だと思いますが。

　やべっちＦＣでオーストラリア代表の映像を見ましたが、スピーディーでダイナミックな攻撃ですね。

　確かに山口を起用して最終ラインの前に門番を置けば、失点のリスクが軽減するかもしれません。

　しかし、あのサイドアタックを凌ぐことは、やはり無理があると思います。

　斎藤と原口を両翼で起用した４－２－３－１で、相手のフルバックに攻撃参加させない。

　これが勝ち点３のを手繰り寄せる要因になると思います。

　仮に本田をベンチにおいても、フリーキッカーは清武のほかに太田もいます。

　太田はフィテッセで上背のある選手との対戦が増えましたし、フリーキックの精度だけでいえば、代表でもトップクラスです。

　岡崎の体調がすぐれず、浅野が先発するであろう1トップを、交代要員である小林も含めて、２列目がどうサポートできるかも、オーストラリア戦のカギになると感じます。

　こうしてみると、香川の使い道すら見えてこないのですが、清武がカードをもらったとき、もしくは疲労でプレイがさえないとき、香川の出番がめぐってくるようにおもいます。