遅くなりましたが、先月16日に開かれた「ミセステーラーのお別れ会」の感想をお伝えします。
日本からの出席者は私を含めて4名。私以外の3名はミセステーラーの自宅にホームスティされていた方ばかりです。
私は実際にはミセステーラーの家に「学生としてホームスティした」ことはなく、初めて出会ったのは京都でした。
ミセステーラーが初めて日本を訪れた時に、案内をするはずの友人が仕事でできなくなり、私が案内をすることになったのがきっかけでした。
でも、私はホームスティ第一号(?)のTさんを始め、他のお二人ともお会いしたことがありましたので、すぐに打ち解けて4人でタクシーでミセステーラーの家に向かいました。
午後2時からの開始ということで、「きっとお茶位しか出ないんじゃない・・・」ということでランチを済ませてから伺ったら、なんと沢山のお料理が・・・
このテーブルクロスは昔、私がニューヨークに住んでいた頃に購入してミセステーラーにプレゼントしたものですが、新品同様に綺麗だったのでそのことを息子さんの奥さんのJさんに言うと「彼女はなんでも使わずにしまっておく性格だから・・・」とのこと(そうでした!)
他にもお寿司など、沢山のお料理がでて食べきれません。ランチを食べて来たことを後悔した私たち4人でした。
飲み物(スパークリングワインなど・・)をいただきながらしばらく他の出席者の方とあいさつをした後、お孫さんのAさんのスピーチが始まりました。ミセステーラーのエピソードを時にはユーモアを交えたりしながらお話しされると皆さんから笑いがこぼれたり・・・・
南アフリカで教員をされていらっしゃるもう一人のお孫さんも携帯電話で参加しながら、最後にはAさんが涙をこらえながらと、とても感動的なスピーチでした。
その後は、皆さんで楽しく(?)おしゃべりとお食事を楽しんだりしながら約3時間ほど過ごしました。
お部屋中にミセステーラーの写真や各地から送られてきたカードなどが飾ってあり、特にこちらの若いころの写真はあまりの美しさに驚いていらっしゃる方も・・・(私は見たことがあるので驚きませんでしたけれど)。
そして、ロンドンの音楽学校の卒業証書や教員免許などがピアノの上に飾られて・・・
以前、「私が死んだらか欲しい物があったらあげるよ」と言ってくださった時に「このピアノが欲しい」と私が言うと「それは無理でしょ。どうやって日本に持って行くの?」と笑われたことを思いだしました。
帰る際に息子さんから「何か、欲しい物があったら持って行っていいよ」と言われたのですが、私は見栄を張って「結構です。ミセステーラーの思い出は胸の中に沢山ありますから・・・」と言ってお断りました。
本当は、陶器などいくつか「私が死んだらお前にあげるよ」と言ってくだった品があったのですが、もし持って帰る途中で割れたりしたらショックなので諦めたのです。
彼女の90歳のおお誕生日に作られたというこんなカードもイギリスらしくて笑ってしまいました。
お孫さんと息子さんたちがピックアップしたと思われる写真が沢山あり、その中に私が写っている写真がなかったのでちょっとがっかりしましたが、こちらの写真の一番下の真ん中でお馬さんにすりすりされて喜んでいる写真は私が撮ってあげたものなので、とても嬉しかったです。
コベントリーに住んでいる時ミセステーラーの家を訪問した際に、薔薇の木の下に蒔くといいと彼女が言うので、3人で近くの農場に「馬糞」をいただきに行った時の写真でした。
「他の誰も知らなくても私だけが知っている」とあの日を思い出し、胸が熱くなりました。
息子さんはすぐにでもこの家を売ると言ってらしたので、「これが最後ね」と思いながらお庭を見ましたが、
今年はもう、「モロッコ豆」の枝も「ミニトマト」も植えられてなく、私があげた「大きな鉢」はすべてなくなっていました。
ついでに、私が最初の留学で購入した小さなテーブルもなくなっていたのでショックで、もし、まだあったら息子さんに「このテーブルは私がプレゼントしたものだから返して欲しい」とお願いするつもりでした。
そして、同じチェルトナムに住むDavidの家で預かっていただこうと思っていたのです。
でも、そんなことはもうどうでもよくなり、後ろ髪を引かれながらミセステーラーの家を後にしました。
イギリスの「メモリアルセレモニー」に出席したのは初めてでしたが、日本との違いに驚かされました。
まず服装です。男性はご年配の方が多かった為か、ジャケットを着ていらっしゃっいましたが、女性はラフな服装の方が多く、孫娘のAさんはドレスの上に真っ赤なジャケットを羽織っていらっしゃいましたし(胸の谷間が見えるようなドレスです)、息子さんの奥様も花柄のワンピースでした。
勿論、「お香典」などを持参する慣習はなく、玄関先にチャリティショップの「寄付袋」が置いてあり、Davidはお金を入れて置いていました。
ミセステーラーもチャリティショップが大好きだったので、彼女の家の物はすべてチャリティショップに寄付されるのだそうです。
となると、私があげた品物たちはまたどなたかの手に渡り、大切に使われるのだだと思うと少し気が楽になりました。
ミセステーラーのお墓は数か月後にチェルトナムに作られるとのこと。
また、来年、お墓参りに行けたらいいね、と連れ合いと話をしています。
ミセステーラー、ありがとうございました。
いつか、天国で会いましょうね!