蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

興味・関心

2012年07月06日 10時02分40秒 | 日記
昨日の午後、賛助会員のT社長さんの会社へ
オープンエアのご案内に伺った。

T氏は、稽古場に激励にいらして下さったり
夢幻の舞台を大勢の皆さんにご紹介下さったり
色々な面で応援して下さっている。

昨日は、稽古の雰囲気や芝居の内容
演劇の持つ可能性などを話した後
新・市民会館パブリックコメントを募集中なので
ご意見があれば、投稿していただきたい旨をお願いした。

最初、どちらかというと「会館いらない派」だったT氏だが
・既に建設が決定していること
・長野市内のホール事情
を伝えたところ、理解していただけたようだった。

問題は、どんなホールが建設されるか、である。

ホール事情を知らない人の中には

  長野市には、いっぱいホールがあるじゃないか

と思っている方も多い。

確かに数はある。
けど、どれも講演会にしか使えないものばかり。
音楽にしても演劇にしても
舞台芸術がまともに上演できるホールがないのだ。
特に演劇に至っては一つもない、と言っても過言ではない。

長野において演劇は、未だマニアックな分野で
活動している人も少数派。
必要だと思っている人が少ないのが現状だけど
全国的にみて、演劇の持つ可能性の注目度は上がっているし
世界を見ても、舞台芸術界における演劇の存在は大きい。
一朝一夕に皆さんの認識を変えることは難しいが
私は地道な草の根活動をしながら
少しずつ認識を深めていって頂けるように…と思い
寝食を削り努力し続けている。

お陰様で少しずつ演劇のコミュニケーション効果は
あちらこちらで認められつつある。
また、現代において顕著な身体能力・想像性の低下も
演劇に取り組むことで補うことができる。
まぁ…これに関しては、手法にもよるが…

何よりも問題なのは、現在市内にあるホールは
ステージ及びそれに纏わる設備等が酷過ぎること。
ホクト文化ホールも残響音が長いため演劇には適さない。
なぜ適さないかというと、残響音が長いと
台詞が反響し過ぎて聞き取れないのだ。
これに対し、音楽は残響音が長めのほうが適している。
つまり、音楽(クラッシック)ホールと演劇ホールは
相容れないのである。

そりゃね…
空間さえあれば、どこだって出来ると言えば出来る。
夢幻も、倉庫・ライブハウス・野外など
色々なところで、舞台上演しているしね。

なぜ夢幻がホールで上演しないのか?

それはね。

演劇に適したホールがないから。

適さないホールで上演するより
面白い空間を探した方が良いと思ったわけです。

奥行きのあるステージと芝居の内容に合うキャパ
そして設備の整ったホールがあれば
私だって使ってみたいのは山々です。
けど、ないんだよね、そんなホールが。

都会から巡回公演でやって来た演劇人たちも
みな口を揃えて言います。

  使えるホールがない

と。

面白い舞台、感動する舞台を観る機会が少ないのは
舞台人たちがやりたいと思うホールがないのも一つの要因。
観る(出会う)機会が少なければ
良さだってわかりっこないよね。

感性を刺激する舞台芸術が上演できるホールを建設し
次に市民が面白いと思う舞台を招聘する。

  より良いホールの建設=舞台芸術に触れる環境の整備

なんですよ。

皮膚感覚で感じた経験のない人に

  興味や関心を抱いて!

と言っても、難しいかもしれないが
視野を広げて考えてみていただきたいです。

全国へ、世界へ視野を広げて…


夕方からの稽古は、群衆&異界のモノたち。

演技で肝要なのは

  ①心理・感情の変化

それがあって

  ②行為・態度

が生まれる。

が、何日か経つと、①を忘れ②だけ覚えている傾向があり
正確に②を覚えているなら、それも「あり」。
けど、日数がたつと、正確さが薄れ
ともすると全く別物になってしまう時さえある。

①を大切にしていれば、別物になることはないんだよね。

感情なんかなくたって、演技は出来ます。
適切な表現を正確に真似できれば
それも立派な演技だと私は思う。

どちらを目指すかは、その人次第。

真似は、正確でなければ真似にはなり得ないことを
覚えていて欲しい。

稽古後、某食事会へ。
多くは語れないが、新・市民会館建設に関して
色々と話し合って来た。

なんとなくね…

温度差を感じて、気持ちが冷めそうな瞬間もあったけど
大切なのは、自分自身がどうであるか…ですから。