蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

ほんとうのさいわい・・・

2012年07月11日 13時43分03秒 | 日記
宮澤賢治氏の「銀河鉄道の夜」は
一昨年、舞台化した作品。

この中に何度か出て来るのが

  ほんとうのさいわい(本当の幸い)
  ほんとうの幸福

これは、とても深い言葉だ。

今年の作品のテーマ「本物の思い」は
宮澤氏の言葉を掘り下げた結果
生まれた言葉である。

報道を見ていると、心が痛むことが多く
そんな時、いつも上記の言葉が脳裏をよぎる。

人は十人十色

  みんな違ってみんないい

これは、金子みすゞさんの詩「私と小鳥と鈴と」の一節だが
みすゞさんは、この詩の中で違いを明記している。
その上で、「みんな違ってみんないい」と。

以下、詩の全文

 私が両手をひろげても、
 お空はちっとも飛べないが、
 飛べる小鳥は私のやうに、
 地面(じべた)を速くは走れない。

 私がからだをゆすっても、
 きれいな音は出ないけど、
 あの鳴る鈴は私のやうに、
 たくさんな唄は知らないよ。

 鈴と、小鳥と、それから私、
 みんなちがって、みんないい。

違うからこそ、尊重し、尊敬の念を抱き
お互いに大切にしていく。

その根幹が欠落すると恐ろしいことが起きる。

国や集団に関して、既得権益に纏わる問題が多過ぎるし
個人に関しては、自己の利益・欲求に纏わる事件が多発。

人間の欲望は果てしない。
だからこそコントロールが必要で
コントロールするために軸が必要で…

その軸が私の幼年~学生時代は「道徳」だった。

今は、それ自体が崩壊し…

まあ…私が学んだ道徳も完璧ではなかったかもしれないが
少なくとも、人や生き物の命や自然を大切にする心や
物を粗末にしない心が培われた。

「本当の幸い」は、他者の不幸の上に成り立つものではない。

うーん…

幸せと思う価値観が違い過ぎるのも原因の一つなんだよね。

食べるモノに困っている時は、食物があることに感謝できた。
住む場所がない時は、住む場所があることに感謝できた。

衣食住を満たされた人間はどこに向かうのか…

本当に心が痛むことが多過ぎる…