11月18日(日)に開催したサンクス・ギビング・デーの内容は
①キッズ狂言「どぶかっちり」
②ショート・コメディ「かもねぎ♡らぷそでぃ」
③「外郎売」夢幻オリジナルversion2018
そして終演後にランチ・パーティ
会場は長野市昭和通り沿いにあるシャマル・キッチンさん
シャマルさんでのサンクスは3年目♪
お客様から「ランチが美味しい!」と好評をいただいている。
短編劇を上演するにはスペース的に若干狭いけど
店長さんもスタッフさんが大変協力的なのが嬉しい。
毎年ありがとうございます!
実は夢幻のキッズ6人のうち4人が奉納劇に参加していたこともあり
キッズ狂言に集中して稽古する時間が少なくて
うーむ・・・間に合うかな・・・
悩んだあげく、本番2週間前に台本2ページをカット。
子どもたちからは
えーっ!やりたかったのに~
という言葉が返って来た。
私は子どもたちに
サンクスは発表会ではなく感謝祭。
一年間の感謝を込めてお客様に楽しんでいただく会。
自分たちが楽しいだけじゃ、お客様に楽しんでいただけない。
今出来ているシーンの完成度を上げて
お客様に楽しんでいただける舞台にしよう。
と子どもたちに伝えた。
わかったかどうかわからないけど
子どもたちなりに納得した様子。
稽古時間を30分延長し、追加稽古を2日入れて本番を迎えた。
劇団員による「かもねぎ♡らぷそでぃ」は
既に何度も上演済みの台本だけど
現劇団員3人のキャストで上演するのは初めて。
とはいえ、普通のキャスティングじゃ私も面白くない。
で、普通のキャスティングではないキャスティングに挑戦。
◆まゆりんが詐欺師のパイロット役
◆さりあがちょっと年増の嬢様役
◆ケンジが詐欺師のパイロットの腹違いの弟役
あれー
こう並べると大してぶっ飛んでるキャスティングじゃないなー
けど、普通に考えると・・・
パイロット役がケンジ
お嬢様役がまゆりん
詐欺師の妹役がさりあ
これが妥当なキャスティングかと。
サンクスにお申込みいただいているお客様は
初参加の方もいらっしゃるが
毎回ご参加くださっている方も多い。
なので、飽きずに楽しんでいただくための工夫が重要♪
「外郎売」は・・・
初めて披露したのは何年前だったろうか。
夢幻の団員には、滑舌練習に最適な「外郎売」を覚えることを義務付けている。
この「外郎売」は高度な早口言葉が満載で
演劇関係者やアナウンサー業界では必須の発声・滑舌テキスト。
そもそも「外郎売」とは何だろう?と思った方に・・・
◆外郎売(ういろううり) Wikipedeiaより
享保3年(1718年)のお正月
江戸森田座の『若緑勢曾我(わかみどり いきおい そが)』で
2代目市川團十郎によって初演された歌舞伎十八番の一つ。
現在は12代目團十郎が復活させたものが上演されている。
外郎(ういろう)とは元来
小田原の外郎家が製造・販売する薬を指し
和菓子のういろうはその口直しのために出されたと伝えられる。
簡単に言えば、歌舞伎十八番の一つが変化して
早口言葉部分だけを抜き出し
滑舌練習用の「外郎売」が生まれたという感じ。
これだけ聞くと「ういろう」というモノを売るお話だと思うよね。
なので、もう少し説明しておこう。
すぐに思い浮かべるのは名古屋や京都の名物「ういろう」だよね。
が、この外郎売に出て来る「ういろう」とは
小田原の外郎家(ういろうけ)のこと。
この外郎家は、代々「外郎」という名前の「お菓子」と「薬」を作り続けている。
つまり、外郎は姓でもあり、商品名でもあるというわけ。
実はこの「ういろう」中国から伝来した薬。
中国が元だった時代に
「礼部員外郎(れいぶいんがいろう)」という官職の陳延祐(ちんえんゆう)という人がいた。
この官職名の中に「外郎」とあるが、読み方が違うね。
何でも「外」の読み方が色々あって
元の時代の発音である唐音では「うい」と読んだんだとか。
陳さんは、元が明に滅ぼされた時、九州の博多に亡命して
陳外郎(ちんういろう)と名乗るようになったそうな。
その陳さんの子である外郎家二代目の宗奇(そうき)さんが
室町幕府第三代将軍・足利義満に京都へ招かれて
中国の薬を伝えた。
この時、朝廷や公家・武家の要望に応じてお菓子も考案したそうで。
この薬、時の天皇から「透頂香(とうちんこう)」という名前を頂いたけど
外郎家がつくることから、薬も菓子も外郎(ういろう)と呼ばれようになったんだとか。
京都にも外郎家があったが、16世紀後半に途絶え
小田原の外郎家だけが残って、今に続いているそうだ。
今はお菓子のういろうのほうが有名だが
これは、京都の外郎家に仕えていた職人たちによって広まったとか。
薬の外郎は銀色をした小さな粒状の丸薬。
痰をきり、口内清涼や消臭によいとされる大衆薬で
江戸時代の人々にとっては万能薬だったそうな。
この「外郎」、東海道・小田原宿の名物として知られ
携帯に便利な道中薬として多くの旅人が買い求め
お土産としても人気の高い、江戸時代に大ヒットした商品だった♪
これが「ういろう」の由縁。
外郎売を知っている人なら
テキストの中に上記の地名や名称があるので
そういうことか!
と理解できるんじゃないかなー
現代でも使われている滑舌教材の「外郎売」は
帝から名前をいただいた「とうちんこう」と言う薬を売る
外郎家の薬売りたちが、路上で薬を売る口上。
バナナのたたき売りとか
現代で言えば・・・
立て板に水のようなトークを展開するテレビショッピングの担当者とか
デパートの試食販売員のイメージかな。
すごく面白いんだよね、外郎売って。
私も小学生の時通っていた劇団で外郎売を知って
中学~高校の演劇部で発声練習の教材として使っていたけど
高校2年の時に入団した劇団東俳にて
湊先生という外郎売がとても上手い先生に教えていただき
その面白さに開眼した経緯がある。
ただ滑舌練習だけに使うんじゃ勿体ない。
ということで、夢幻では身体表現や感情表現の練習にも使用している。
とても奥が深くて、やればやるほど発見があって面白い。
一年間の団員の成長を見るには最適の台本かも・・・と思い立ち
毎年、サンクスにて劇団員&研修生による外郎売を上演することに。
身体表現を重んじている夢幻ならでは外郎売は毎回好評♪
前日の稽古後、シャマルキッチンさんにて仕込み開始。
昨年から劇団員たちが自分で仕込み計画を練り
研修生に協力してもらって、作業にあたってくれている。
私は監督者(笑)
本当に頼りになるようになったなー
と感慨にふけりながら、夜が更けていく。
終了したのは午前2時頃。
翌朝は8:30集合。
キッズはすぐに和服に着替え(狂言なので着物袴)
リハーサル開始。
短期間によく覚えたねー
しかも楽しそう♪
続いて「かもねぎ」のリハ。
さらっと通して終了。
最後に外郎売の場当たり&リハ。
せ、せまい・・・
一応想定して稽古していたが、人数も多く
かなり激しく動くシーンや組体操のようなシーンもある。
ステージからはみ出さないようにチェック。
そうこうしているうちに、あっという間に開場時間。
今年も会場いっぱいのお客様にご来場いただき
お陰様で好評のうちに終えることができました。
初参加の方々も「来年も参加したい」と仰ってくださって嬉しかった~
準備時間は長いのに、本番はあっという間に終わっちゃう。
同じ時間、同じ空間を共有した観客・キャスト・スタッフだけが
その場で起きた出来事を体感できる・・・それが生の舞台の面白さ。
サンクスにご来場いただきました皆さま
誠にありがとうございましたm(__)m
劇団員、研修生、キッズ、そしてキッズの保護者の皆様
大変お疲れ様でした。
保護者の皆さんは、子どもたちの送迎と健康管理
さらに衣装縫製のお手伝いや野外劇のボランティアなど
一年間通じて様々なシーンでご協力いただいている。
幸せな子どもたちだね♪
本当にいつもありがとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
今年もサンクスギビングデーを開催予定♪
時期は11月下旬~12月で密かに検討中。
情報公開をお待ちください。
今年一年で進化した団員たちをご覧いただけるよう
充実した一年を過ごしてまいります。
昨年は本当に様々なことを経験させていただき
学びの多い一年でした。
今年も既に新たな企画の打診が入ったりしていて
ワクワクしているところです。
健康に気を付けながら、再来年の20周年記念公演を
晴れやかに盛大に開催できるよう
下準備の一年としたいと思っています。
まずは、劇団本公演!
年末年始返上で稽古中♪
演出のこだわりにお付き合いくださる客演陣に心から感謝!
出演しない研修生たちも、大道具・小道具のお手伝いをしてくれている。
みんな、ありがとうー!!
劇団員はスーパーな人たち(笑)
大量のセリフ、動きを覚えながら
大道具作りをしたり、小道具や衣装
舞台布の準備をしてくれている。
本当にご苦労さまヾ(@⌒ー⌒@)ノ
お客様に楽しんでいただける舞台を創り上げようね(^o^)
まずは夢幻初の松本公演!
皆様のご来場をお待ちしています!!!