mukoyama blog

向山建築設計事務所 主催の向山博のブログです 

片瀬山の家

2008-07-18 15:09:52 | 片瀬山の家


実家である「片瀬山の家」のアトリエ部分の取材があり、久しぶりに藤沢に。
両親は竣工後初めてクーラーを使ったという。
やはり海のそばは夏は涼しく、冬は暖かいようだ。
我慢強いだけかもしれないが・・

風通しの良さがこの土地の魅力と考え南北方向には開口部が多い。
締め切りになりがちの玄関にも開口を設けている。(もちろん網戸付)




いざアトリエをみるといつものように雑多な状況・・・
個人的には好きなのだが、取材の方がどういうか不安ではあったが、
気に入った様子だったので安心。

兄は寝起きのような格好でそのまま取材へ・・
絵的に心配になったのだが、
制作中の彫刻の前に立つととたんに格好よくみえてびっくり・・
古い家の時もいつも見ている姿であったが
新しい家になってからははじめてみる姿であった。
話がまとまるのに10年かかったが、
両親と兄のために設計できたことがうれしく思える。

兄:向山武志のHP
高校の教科書にも載っている・・・



写真撮影

2008-02-21 04:04:54 | 片瀬山の家
「片瀬山の家」の竣工写真を中川敦玲さんに撮っていただきました。

設計という仕事の成果物は写真でしか人に伝えられない場合が多い。
住宅などプライベートな物件はなおさらである。
最後の大事な仕事なのだが、残工事、内覧会、引越し
の狭間で天気の良い日に・・・


添付の写真は私が撮ったものです。
撮影時に横で自分も撮らせていただきました。
中川さんの写真は頂き次第HPにUPします。





撮影後、近所のお気に入りスポットから富士山を撮ってみました。


片瀬山の家 見学会

2008-01-27 08:13:41 | 片瀬山の家
昨年上棟時に構造見学会を行わせていただきました、
私の両親と兄の家「片瀬山の家」が来月竣工を迎えます。

見学会を2/9(土),10(日)に行う予定です。

今回は湘南エリアに強いハウスメーカーの住地総建チーム
と実施設計時から仕様の確認を行いながら進めてきました。
許されるディテールとコストの中で模索する作業でしたが
その中でいろいろと学ぶことが出来ました。

施工会社が主催する見学会に便乗しております。
私は9日のみ現地に立ち会う予定です。
メールを頂ければ案内が出来次第送らせて頂きます。
mukoyama@mukoyama-architects.com


二つの世帯とアトリエ、それぞれを独立させています。
これは両親の年齢などを考慮していくと建替え前の玄関、水廻りなどを
共有するような2世帯住宅という家族形式が長くつづかない可能性も高い。
そこで各スペースの独立性を高め、家族が亡くなる、あるいは転出しても
他の家族が入って住めるような融通の利くプランを提案しました。
二世帯住宅というより長屋形式です。

一般的に家族同士でも居心地の良い距離感は違います。
ある家族には最適な2世帯住宅も他人に渡れば特殊な住宅となりうる。
その特殊な住宅は解体の運命を辿りかねないのです。
「片瀬山の家」は私が生まれ育った住まいを解体し建てる事となりました。
残念ながら、築35年のその住まいは新しい家族形態に対応できませでした。
建築家が作る多少特殊な住まいが世代や、家族構成の変化を超えて
少しでも長く存続されることを願って設計しました。 



2階リビングから 富士山と海岸線


足場が撤去されました


2階 床はまだ養生されています。無垢パイン材に自然保護塗料を塗布予定

構造見学会2

2007-10-14 09:59:39 | 片瀬山の家
構造見学会
遠いところ足を運んでいただいた方々、ありがとうございました。
制震装置について興味がある方以外にも、地元であるため私の同級生のご両親がいらしてくれて
「中学時代から変わってないわね」と愕然とするご意見を頂きました・・・。
貴重なご意見参考にさせていただきます・・・。頑張らねば。


2階のリビングダイニング


制震装置上下に金物を取り付ける。
左右の柱は引抜が起きないようにホールダウン金物でしっかりと固定
外側にモイスを貼り耐震構造とする。


上下それぞれ特殊ゴムにより揺れを吸収する仕組みを持つ。
大掛かりなパネルではないので汎用性が高い。

今後も使用を検討していきたいと考える

構造見学会

2007-10-01 08:50:26 | 片瀬山の家
この度私の両親と兄の家「片瀬山の家」を設計し、先日上棟を迎えました。
この物件ではGVA工法という制震装置を採用しています。
その構造見学会を10/13(土),14(日)に行う予定です。
比較的大きな規模での採用が多かった免震構造、制震構造ですが
最近は住宅でも採用されるケースが増えてきています。
あまりにも大掛かりになる免震構造より比較的簡易に施工が出来る制震構造を
各ハウスメーカーなどでも標準仕様として採用している傾向です。

施工会社が見学会に積極的で弊社は便乗しています。
私は13日(~15時)のみ現地に立ち会う予定です。
遠方ですし、比較的地味だと思いますが、
制震装置に興味があれば是非お越しください。

メールを頂ければ案内を送らせて頂きます。
mukoyama@mukoyama-architects.com

上棟、竣工

2007-09-30 08:36:37 | 片瀬山の家
土曜日は実家である片瀬山の家の上棟式でした。
酒、米、塩を建物のかどにまき清める簡単なものとしました。



長屋+アトリエという建物です。それぞれの世帯、アトリエが独立しています。
長屋に2世帯が入るというイメージです。
将来的に避けられない家族構成の変化にも対応できるように、
人に貸すなどもしやすいように独立させています。
電気、水道、ガスのメーターもそれぞれに設けられるように対応しています。



恥ずかしいが記念写真です
家族と棟梁と施工会社である住地総建チームの方々。
なぜか皆微妙に左斜めに立っているような・・・
垂直に立てない面々?



2階から富士山や海が見える。烏帽子岩も遠くにぼんやり見える。
屋上に立つと江ノ島も大きく見える。(広角のレンズなので小さく見えるが・・)
昔、周囲に家があまり無かったころは2階から江ノ島の花火大会が見えたのが
懐かしい。

午後は急いでリフォームの竣工検査に。




追加でお願いしたリビングの照明が間に合わなかったが竣工。
既に生活している。
今回は特殊で2階のリフォームが完了した時点で引越し。
施主は1階のリフォーム期間1ヶ月を2階と実家のお風呂を利用することで耐え抜きました。
お見事



こじんまりとした落ち着きのある宿のロビーのような佇まいである。
後日竣工用に写真を撮ろうと思っています。



夜見舞いに行った病室から調布の花火大会が見えました。かなりしっかりと。
去年まで毎年川原に見に行っていました。
今年はあきらめていたのに、ラッキーでした。
上棟、竣工のお祝いでしょうか。
手前の長沢浄水場の照明がまぶしすぎ。

地鎮祭

2007-08-25 23:41:01 | 片瀬山の家


私の実家である「片瀬山の家」の地鎮祭を8月20日に行いました。
当日は熱中症の危険すらある暑さでした。
思えば建替えの話があがったのが10年も前。
ようやくこの日を迎えることができました。

地鎮祭は施工会社の紹介で大船の猿田彦神社にお願いしました。
天照大神の孫、邇邇芸命(ににぎのみこと)が日本を治めるために
地上に降り立った時、道案内をしたのが猿田彦になります。
このことから猿田彦は道の神様・土地の神様とされていて、
地鎮祭にも良く呼ばれるのだとか。
伊勢神宮のそばにある猿田彦神社が総本山だと思われがちですが...
(昨年伊勢の猿田彦神社をお参りした自分もこのブログを書くまでそう思っていた。)
猿田彦神の総本社は鈴鹿市の椿大神社だそうです。→Wikipedia

来年1月末までの5ヶ月、無事工事が終わることを祈願しました。



解体工事

2007-08-11 10:25:14 | 片瀬山の家

建築をつくる立場としては、解体工事というのは気持ちいいものではないです。
どんな建物でもそこには人の歴史があり、建築の良し悪しにかかわらず、
少なくとも解体について憂う人が必ずいます。

いま実家の設計をしていて今月末には着工です。
私が生まれ育った実家の解体が完了しました。
目を背けたくなるものでした。
たとえ建築家でも建てたい気持ちより、壊したくないという気持ちの方が大きいものです。




これからも設計していく以上は解体に立ち会う機会も多いのでしょうが、
解体された建物の気持ちも、つないであげたい・・・
なんて、むずむずするような恥ずかしいことを考えたりします。