mukoyama blog

向山建築設計事務所 主催の向山博のブログです 

庇微調整

2008-07-23 15:05:03 | 向原の家


当初減額のため和室の前の雨戸を中止したのだが、将来取り付けられるように枠となる部分を庇状に残してある。
この上枠から落ちる雨水が下枠にあたり木建具を汚すので上枠の先端に小さな樋を設置した。設計時から樋を設けるか、下枠の出を下げるか、考えていたがとりあえず、どの程度のことがおきるか様子をみた。(自宅だから出来ることではある・・)
1年経って樋を設けた。
庇の材料と同じガルバリウム鋼板を折り曲げて作ったので、実際のところほとんど気にならない。
物の納まり、ディテールの意匠的な重要度は人とその納まりまでの距離でがかわる。
当然のことだが、遠ければ細かいことは気にならない。
近いとちょっとしたことが気になる。
例えば体育館の天井の納まりなどはざっくりと大胆に納めていけばいいし、
それに対して住宅では椅子や机のさわり心地まで気になるものである。
樋もその距離を踏まえてサイズも25㎜程度として目立たぬようにしている。



△樋をつける前


△樋をつけた後

和室は風通しが良いので、蚊帳を張りました。
子どもを寝かせたりしています。


先週から西側のブルーベリー畑がブルーベリー狩りをはじめた。
夏休みに入ったので家族連れが多いようです。
大騒ぎです。

片瀬山の家

2008-07-18 15:09:52 | 片瀬山の家


実家である「片瀬山の家」のアトリエ部分の取材があり、久しぶりに藤沢に。
両親は竣工後初めてクーラーを使ったという。
やはり海のそばは夏は涼しく、冬は暖かいようだ。
我慢強いだけかもしれないが・・

風通しの良さがこの土地の魅力と考え南北方向には開口部が多い。
締め切りになりがちの玄関にも開口を設けている。(もちろん網戸付)




いざアトリエをみるといつものように雑多な状況・・・
個人的には好きなのだが、取材の方がどういうか不安ではあったが、
気に入った様子だったので安心。

兄は寝起きのような格好でそのまま取材へ・・
絵的に心配になったのだが、
制作中の彫刻の前に立つととたんに格好よくみえてびっくり・・
古い家の時もいつも見ている姿であったが
新しい家になってからははじめてみる姿であった。
話がまとまるのに10年かかったが、
両親と兄のために設計できたことがうれしく思える。

兄:向山武志のHP
高校の教科書にも載っている・・・



特別養護老人ホーム

2008-07-15 01:56:26 | 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームを設計している。
ユニットケア方式の平屋である。
周りは田んぼが多く、計画地も現状田んぼである。
本日敷地を見てきたが、青々としている稲が風になびき美しい。

地盤が緩い。不動沈下対策のために地盤改良が必要である。
川沿いであるため地下水位も高い。予算に対して基礎、地盤にかかる
割合がおおい。
本来なら2階建てなどにして基礎をコンパクトにすべきかもしれないが、
平屋にして中庭などを設け、外に出やすい豊かな計画にしたい
という入居者のことを第一に考えている施主の希望を優先している。
その他の部分はすべてローコストを最優先事項としている・・・。


年内着工をめざして、現在は開発許可申請の事前協議中である。
広い敷地は魅力的ではあるが、
雨水貯留の条件(大雨の時、敷地内の雨水をすぐに流さないための処置)など
いいことばかりではない。